株式会社ディーピーエスからの低濃度貴金属回収事業の譲受に関するお知らせ

マイクロ波化学株式会社

マイクロ波化学株式会社(以下「当社」)は、京都大学発スタートアップである株式会社ディーピーエス(以下「DPS」、本社:京都市西京区、代表取締役:白 鴻志)の低濃度貴金属回収事業(以下「当該事業」)を譲り受けることについて、事業譲渡契約を締結し、取引を完了したことを以下の通りお知らせします。なお、当社の業績への影響は軽微であります。

1.戦略的背景及び事業譲受の理由

【背景と目的】

当社はこれまで、製造業を中心とした幅広い分野に対し、「省エネルギー」「高効率」「コンパクト」を実現する環境対応型プロセスとして、マイクロ波技術ソリューションを提供してきております。また、その中で研究開発からスケールアップのためのエンジニアリング、製造支援までを一気通貫でサポートできる体制の構築も進めてまいりました。

今後の成長戦略として、M&Aを通じて隣接領域の事業を取り込み、この事業開発ノウハウ及び技術プラットフォームを横展開することで新たなソリューションを創出していく方針です(図1)。今回の事業譲受はその第一歩と位置づけております。

低濃度貴金属回収事業の取得・拡大により、クリティカルミネラルの新たな供給源を確立し、サプライチェーンの強靱化を通じて経済安全保障に貢献するとともに、サーキュラーエコノミーの推進や環境負荷の低減にも寄与します。また、当社顧客基盤へのクロスセルや海外市場への展開を進め、持続的な企業価値の向上につなげてまいります。

図1. 当社提供価値の拡大イメージ

【DPSの事業概要】

DPSは2017年に設立されたベンチャー企業で、独自素材「DualPore™」を活用した革新的な分離・回収技術を強みとしています。DualPore™は、名古屋大学・中西和樹教授(発明当時:京都大学准教授)によって開発された、特殊なシリカモノリスを原料とする無機粒子です。高い表面積と、液体やガスが効率よく流れる性質をあわせ持ち、先進的な素材として幅広い応用が期待されています。

この技術を用いて、化学触媒製造や電子部品製造の工程で発生する廃液から、数ppmレベルのパラジウムなどの低濃度貴金属を効率的に回収することに成功しています。排水ラインにカートリッジを設置し、回収した貴金属を精錬業者へ販売、収益を顧客企業とシェアするビジネスモデルを展開(図2)。すでに複数のお客様に導入されています。

図2. 当該事業のビジネスモデル

【今後の展開】

当社は今回の事業譲受を通じ、DPSが培ってきた技術と当社の事業開発・研究・エンジニアリング力を掛け合わせ、顧客基盤への新たなソリューション提供と海外展開を一層加速させます。これにより、顧客企業の多様な課題に応えるとともに、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを強化してまいります。

今後もM&Aを含めた多様な手段を活用し、環境・エネルギー分野における革新的な技術とビジネスを創出し続けてまいります。

2.相手先の概要

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会社概要

マイクロ波化学株式会社

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URL
https://mwcc.jp/
業種
サービス業
本社所在地
大阪府吹田市山田丘2-1 フォトニクスセンター5階
電話番号
06-6170-7595
代表者名
吉野巌
上場
東証グロース
資本金
-
設立
2007年08月