低騒音・低振動の空飛ぶ車開発支援へ
プロペラの静止撮影技術を利用
本件のポイント
●フライングカー普及に伴い心配される騒音、振動問題解決につながる研究
●高速で回転するプロペラを静止した状態で連続撮影できる技術を利用
●3次元での計測システムの開発が2023年度のA-STEP(育成型)に採択
回転体相対静止撮影装置
2025年に開催される大阪・関西万博で運航計画があるフライングカーは、今後、世界中で普及が見込まれ、低騒音や低振動、操作性、安全性などが求められると考えられます。
プロペラが回転すると周囲には空気の渦が発生します。渦は騒音や振動の原因になるだけでなく、装置の性能低下にもつながります。プロペラの形状を調整して改善するには渦の計測が必要になりますが、回転が速すぎて正確にとらえることは困難でした。
堀江教授は、高速度ビデオカメラと特殊な形状のプリズムが設置された中空モーターを一体化し、回転する物体を相対的に静止させて撮影できる装置を開発しました(特許出願中)。更に、紫外線励起蛍光粒子とUV光源を用いて流体の動きを可視化する検査方法(特許第6713598)により、光の明暗の影響を受けない計測を可能にしています。
静止撮影技術はフライングカーの他、ドローンや送風機、ポンプ、風力発電など、さまざまなプロペラ開発に広く役立てられると期待できます。
2023年度研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP)産学共同(育成型)
課 題 名:「低騒音・低振動流体機械を実現するための3次元旋回流相対速度分布計測システムの開発」
科学技術振興機構のプレスリリース
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