<セミナー開催レポート>再生医療の画期的な新手法として注目の「DEL-1」(デルワン)最新研究を第一人者の前川知樹研究教授が解説

骨粗しょう症・腎臓疾患は治る時代へ

一般社団法人ウェルネス総合研究所

前川知樹先生

 この度、一般社団法人ウェルネス総合研究所は、抗老化や再生医療研究の分野で世界的に注目される「DEL-1」(デルワン)に関する理解を深めていただくため、2026年4月22日(水)にDEL-1研究の第一人者である新潟大学前川知樹研究教授をお呼びし、メディア関係者の皆様を対象としたセミナーを開催いたしました。

 前川先生が注目の成分「DEL-1」の体内における役割や研究の歩み、本年1月に発表された骨の若返りや骨粗しょう症の根本治療につながる最新の論文について解説されました。また、DEL-1は肌や歯周病などの身近な健康課題の解決や、“不治の臓器”として知られる腎臓の改善にもつながることを解説いただき、DEL-1を増やすために日常生活でできること(ウォーキングやオメガ3摂取)について説明されました。

<登壇者>

前川 知樹先生(新潟大学大学院 医歯学総合研究科 高度口腔機能教育研究センター 研究教授)

前川知樹先生

新潟大学大学院医歯学総合研究科にて助教、研究准教授などを経て現職。米国ペンシルベニア大学において博士研究員、リサーチアソシエートを歴任し、現在は同大学 Adjunct Research Professor を兼任。専門は免疫学および歯周病学を中心とした炎症制御・組織再生研究。特に抗炎症分子「DEL-1」に着目し、炎症制御機構や骨再生、口腔組織の修復・再生に関する研究に従事している。

■DEL-1とは何か?

 DEL-1は、“若返りタンパク質”と呼ばれる体内で作られるタンパク質です。老化細胞を除去し体を健康な状態に維持する働きを持っていることが近年判明し、世界的に注目が集まっています。

(DEL-1の働き)

①   DEL-1が老化細胞を自死(アポトーシス)させる

②   DEL-1が免疫細胞を自死した老化細胞に向かわせる

③   免疫細胞が死んだ老化細胞を除去

DEL-1とは

■DEL-1研究の歩み

 2009年にDEL-1が発見され、2014年に前川先生はDEL-1の研究を開始しました。2015年には

DEL-1と骨破壊の関係性を発見し、骨がもろくなりやすい老齢マウスがDEL-1量が低いことに注目し、DEL-1が”老化抑制のカギ”である可能性を見出しました。そしてそれはヒトにも同様であることがわかり、以後、DEL-1と老化の相関関係および老化に伴い生じる様々な疾患との関係性を調査・研究しています。

ヒトでも加齢に伴いDEL-1が減少

■再生医療で注目の「DEL-1」

DEL-1は体を健康な状態に維持する働きがあるため体内に十分な量にすることで、体を健康な状態に戻す「再生医療」としての側面も期待できます。これまでの再生医療は、iPS細胞などを体外で培養して移植する方法が主流でしたが、副作用リスクやコストの高さ、高齢者には効果が出にくいといった課題がありました。これに対し、DEL-1を活用したアプローチは、体内でDEL-1を増やすことにより、老化細胞を取り除き、組織の修復や機能回復を促進することで、体を健康な状態に戻していきます。この方法は、既存の薬の応用が可能であることや、DEL-1を大量に産生できる点から、より現実的で広く活用できる再生医療として注目されています。

DEL-1と再生医療
DEL-1は再生医療の画期的な新手法

■骨粗しょう症は「治る病気」になる可能性

 今回の講演で特に注目されたのが、本年1月に発表された骨粗しょう症の根本治療につながる論文の解説です。現在の骨粗しょう症の治療には、「骨の破壊を抑える」「しかし骨は作られない」「副作用が大きい」という課題があり、その課題の解決のために、骨粗しょう症の原因である老化細胞を安全に除去する方法が求められていました。そこで、DEL-1が多いマウスと少ないマウスを比較すると、DEL-1が老化細胞“だけ”を安全に除去しており、その結果、DEL-1量が多いマウスの方が骨密度が高くなりました。これは、DEL-1を増加させることで、骨粗しょう症を根本的に治すことができる可能性を示唆しています。骨粗しょう症を根本的に治療し、骨を若返らせることができる未来がすぐそこまで来ており、そのカギはDEL-1が握っているのです。

骨粗しょう症治療の課題
老化細胞を安全に除去するDEL-1
DEL-1により骨密度が維持
DEL-1による骨粗しょう症治療の未来

■DEL-1は・肌の不調・腎臓疾患など、様々な健康課題の解決に重要な役割

DEL-1の可能性は骨だけにとどまりません。研究によってDEL-1が様々な加齢性疾患・健康課題の解決に重要な役割を持っていることが明らかになっています。

・歯周病
DEL-1により骨の破壊を防ぎ、骨を再生させることで、健康な歯の状態に戻すことができる可能性が示唆されています。

DEL-1は歯周病治療にも役立つ

・肌の不調
DEL-1量が多い人ほど肌がきれいな傾向があり、DEL-1を増やすことで肌の不調が改善する可能性が示唆されています。

DEL-1による肌の改善

・腎臓疾患

DEL-1は腎臓で多く作られていることがわかっており、DEL-1が腎臓の機能維持に重要な役割を果たしている可能性が示唆されています。実際にDEL-1の増加により腎臓が再活性化することが明らかになっており、現在、DEL-1増加による慢性腎不全の治療薬の開発が行われています。“不治の臓器“として知られる腎臓が“治せる臓器”になる未来も夢ではなくなっています。

腎臓はDEL-1の主要な産生臓器

 その他にも関節炎や、神経疾患、心血管系にも影響があることがわかっており、DEL-1によって様々な加齢性疾患・健康課題の解決につながるのではないかと期待されています。

■フレイル対策や長寿のカギとしてのDEL-1

 高齢社会において課題となっている「フレイル」。これは、健康と要介護の中間状態ですが、DEL-1の減少がその引き金になる可能性が示されています。しかし、十分な量のDEL-1を体内で産生し、臓器を正常に保つことでフレイルになることを防げる可能性があり、DEL-1がフレイルを防ぐカギになるのではないかと注目されています。さらに、通常のマウスよりもDEL-1が多いマウスの方が約220日寿命が長いという結果が出ていることから、DEL-1を増やすことが寿命の延伸につながる可能性もあり、DEL-1の今後から目が離せません。

DEL-1とフレイルとの関係性1
DEL-1とフレイルとの関係性2
DEL-1でさらなる長寿に

■DEL-1不足度チェックリスト

DEL-1不足度チェックリスト

 また、セミナーでは「DEL-1不足度チェックリスト」も紹介されました。3項目以上当てはまる場合、体内のDEL-1が不足している可能性があります。具体的には、目の乾きや歯ぐきの腫れ、肌の乾燥などが挙げられます。

■DEL-1を増やす方法

①ウォーキング

DEL-1を増やす方法の1つは「ウォーキング」です。研究では、1日1時間のウォーキングを1ヵ月続けると、DEL-1量が約1.5倍に増加しました。

DEL-1増加法:ウォーキング

②アマニ油(オメガ3)

オメガ3を含む「アマニ油」を摂取することでもDEL-1を増やすことができます。研究では、1日大さじ1杯の摂取でウォーキングと同様にDEL-1量が約1.5倍に増加しました。アマニ油は熱に弱いため、炒め物ではなく味噌汁や納豆など、日常的に食べるものにかけて取り入れるのがおすすめです。特にたんぱく質と一緒に摂ることで吸収効率も高まります。

まぐろ丼やおにぎりなど手軽に実践できるレシピも紹介しますので、日々の生活にぜひ取り入れてみてください。

DEL-1増加法:アマニ油(オメガ3)1
DEL-1増加法:アマニ油(オメガ3)2
アマニ油の取り入れ方
アマニ油のレシピ

■DEL-1の実用化に向けた研究と今後の展開

 DEL-1の活用に向けては、「薬」によるアプローチの研究も進んでいます。特に、既存の抗菌薬(マクロライド系)がDEL-1を多量に産生し、骨の破壊を防ぐことをはじめとした様々な加齢性疾患・健康課題に有効である可能性が示されており、実用化に向けた開発も進行中です。さらに近年は、DEL-1量を測定することで、健康状態や疾患との関係を明らかにし、健康の新たな指標として活用する研究も進められています。こうした研究は、健康・疾患に関する大規模な住民データを蓄積する「岩木健康増進プロジェクト(Iwaki Study)」などとも連携しながら進められており、DEL-1を基軸とした予防・診断・治療の一体的なアプローチができるようになることを目指しています。DEL-1は、医療や日常の健康管理に広く応用される可能性を持つ存在として、今後の展開が注目されています。

<ウェルネス総合研究所 概要>

 人生100年時代と言われる現代、長く続く人生を自分らしく、いきいきと過ごしていくためには、心身の健康を保つことがますます重要になっています。近年では生活者の意識や知識レベルも年々上がってきており、これまで健康にはあまり興味がないと言われてきた若年層においても、健康やウェルネスへの関心が高まりつつあることを実感しています。一方で、ヘルスケアに関する情報が巷にあふれ、その正確性や信頼性がより一層問われる時代にもなってきました。
 私たちウェルネス総合研究所では、ビジネスの側面から健康・ウェルネス市場のさらなる発展を支援することで、人々の健康やQOL(生活の質)の向上に貢献したいと考えております。国内外の最新情報の提供はもちろん、商品開発から治験・表示申請、マーケティング、消費者へのコミュニケーションのコンサルティング・実施など、幅広いネットワークを活かし、健康・ウェルネス関連の企業、団体、事業を支えていける存在を目指してまいります。

●WEBサイト:https://wellness-lab.org/

このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります

メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。

すべての画像


会社概要

URL
https://wellness-lab.org/
業種
財団法人・社団法人・宗教法人
本社所在地
東京都渋谷区千駄ヶ谷1-20-1 パークアベニュー
電話番号
03-5786-6006
代表者名
波多野 誠
上場
未上場
資本金
-
設立
2020年08月