文藝春秋はnoteと資本業務提携しました

出版文化の未来を担う人材をデジタルと紙の両面で発掘・育成します

株式会社文藝春秋

 


 株式会社文藝春秋(本社:東京都千代田区、社長:中部嘉人、以下文藝春秋社)はnote株式会社(本社:東京都港区、代表取締役CEO:加藤貞顕、以下note社)の第三者割当増資を引き受け、出資と資本業務提携契約を締結しました。

 本提携により両社で共同コミュニティの創出や各種イベントの共催などを行い、出版文化の未来を担う人材を育成し、書き手と読者をつなげる機会を増やします。また両社社員の知識や技術習得を目的とした、社員交流も行う予定です。

資本業務提携の概要
 2019年11月、月刊「文藝春秋」が初のデジタル定期購読サービス開始にともない、サイト構築のパートナーにnoteを選択。「文藝春秋digital」が誕生しました。同サイトでは、単に記事をnote上で販売するだけではなく、noteで人気があるクリエイターを「文藝春秋」本誌の書き手に迎えるなど、様々なコラボレーションが生まれました。

 それから1年。noteというプラットフォームとの関係は、「文藝春秋」という一雑誌の枠を超え、共同イベントの開催、読書感想文コンテストの実施など、文藝春秋社全体に広がっていきました。

 文藝春秋社は、1923年に創業者の菊池寛が「人に頼まれて物を言うのではなく、自分で考えていることを自由な心持ちで言ってみたい」という思いで立ち上げた雑誌から始まった会社です。一方のnote社は、2014年に創業者の加藤貞顕氏が「だれもが創作をはじめ、続けられるようにする」という理念を掲げ立ち上げたプラットフォームnoteを運営する会社です。時代は違えど、「クリエイターによるクリエイターのためのメディア」を目指して始まったという点で、両社の創業の理想には共通するものがあります。

 この度、資本業務提携によって、両社の関係をさらに強め、さまざまな取り組みを行うことになりました。具体的には以下のような事業を共同で進めていく予定です。

1)クリエイターの発掘と育成
文藝春秋社の編集者とnoteディレクターらが定期的に情報交換を行い、出版文化の未来を担う有望な人材の発掘と育成を行います。また、note上でデジタル文芸賞・新人賞その他のコンテストを共同で実施することも目指します。

2)新たなコミュニティの創出やイベントでの協業
両社のネットワークや技術および知見を持ちより、クリエイターと読者・視聴者・観客等が相互に交流する新たなコミュニティを構築したり、イベントを共同開催します。

3)社員交流の実施
文藝春秋社がデジタル面における技術・知識を習得し、note社が書籍や雑誌の編集技術を習得することを目的として、両社でそれぞれの社員が勤務する「社員交流」を実施します。

4)新規事業に向けての展開
両社は、民間企業や公的機関に対しての有償サービスの提供など新規事業のための意見交換を行います


株式会社文藝春秋 社長 中部嘉人コメント
文藝春秋は、作家の菊池寛が「人に頼まれて物を言うのではなく、自分で考えていることを自由な心持ちで言ってみたい」と思い、立ち上げた雑誌から始まった出版社です。創業から約100年、常に新しいことに挑戦しながら今日まで歩んできました。この度のnote株式会社との資本業務提携も新たな時代に向けたひとつの挑戦です。

noteは全てのクリエイターのためのプラットフォームとして誕生したと聞いています。その成り立ちは、菊池寛が創刊した雑誌「文藝春秋」にきわめて似ています。書き手の存在なくして出版文化は成り立ちません。未来を担う書き手(クリエイター)を発掘し育成する――noteはそうした私たちの志を共有する心強いパートナーだと考えています。

出版業界では今、プリントメディアとデジタルメディアの垣根がなくなりつつあります。プリントメディアで活躍していた書き手はデジタルメディアで発信し、デジタルメディア出身の書き手はプリントメディアに進出する。「デジタルはプリントの対抗軸」と考えられていた時代は終わり、今やコンテンツは両方の空間を自由に行き来しているのです。読者一人ひとりが自分に最適なフォーマットでコンテンツを楽しめる時代になったとも言えるでしょう。

文藝春秋が新たな時代に適合し、この先も読者にずっと良質なコンテンツを届けていく上で、noteとの協業は大きな効果をもたらすと信じています。ともに出版文化の新しい価値を創造していければと思います。


note株式会社 代表取締役CEO 加藤貞顕氏コメント
 ネット時代におけるクリエイターのありかたは、どうなっていくべきなのか?

 いまからちょうど9年前の創業時、この問いをずっと考えていました。

 その時に参考にしたのが、菊池寛が行ったことです。彼はクリエイターによるクリエイターのためのメディアである『文藝春秋』をつくり、それを支える会社・文藝春秋社を創業しました。そこから、数々のスターと、数々の作品が生まれてきました。この100年間で出版業界がはたしてきた文化的な力は、日本だけでなく世界にまで届くようになりました。

 わたしたちがやっている事業は、それを現代でやったらどうなるのだろうか?という仮説と、その課題解決の試みだと思っています。

 今回、文藝春秋社と提携させていただくことは、たいへんうれしく、光栄なことです。伝統ある出版社にしかできないことと、わたしたちが得意なこと、両者の強みを生かして、だれもが創作をはじめて続けられる未来をつくっていきたいと思います。

note社代表取締役CEO・加藤貞顕氏(左)と文藝春秋社代表取締役社長・中部嘉人(右)note社代表取締役CEO・加藤貞顕氏(左)と文藝春秋社代表取締役社長・中部嘉人(右)


株式会社文藝春秋
大正12年、作家・菊池寛が創刊した雑誌「文藝春秋」は、太平洋戦争後、伝説の名編集長・池島信平によって“国民雑誌”へと成長。企業としての文藝春秋は、雑誌から書籍、文庫、新書へと順調に事業の幅を広げ、真に個性ある版元として、出版界に確固たる存在感を示しています。社創立100周年を目前に、活字からデジタルへと、表現の舞台が広がる現代にあっても、「自由な心持」で語りたいという創設者のスピリットは、文藝春秋のDNAとして脈々と受け継がれています。
「文藝春秋」「オール讀物」「文學界」「週刊文春」「別冊文藝春秋」「CREA」「CREA Traveller」「Sports Graphic Number」「Number PLUS」「Number Do」「週刊文春WOMAN」の発行、単行本、文庫、新書、全集の刊行、「文春オンライン」等のウェブ・メディア配信、電子書籍事業などの事業を行っています。
所在地:〒102-8008 東京都千代田区紀尾井町3-23
創業:1923年1月
代表取締役社長:中部嘉人 コーポレートサイト:https://www.bunshun.co.jp/

note株式会社
わたしたちは“だれもが創作をはじめ、続けられるようにする。”をミッションに、表現と創作の仕組みづくりをしています。メディアプラットフォーム・note(ノート)では、クリエイターが各自のコンテンツを発表してファンと交流することを支援しています。多彩なクリエイターや出版社と連携しているコンテンツ配信サイト・cakes(ケイクス)は、cakes発のベストセラーを多数輩出しています。
所在地:〒107-0061 東京都港区北青山3-1-2 青山セント・シオンビル 4階
設立日:2011年12月8日
代表取締役CEO:加藤貞顕 コーポレートサイト:https://note.jp

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会社概要

株式会社文藝春秋

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URL
http://www.bunshun.co.jp/
業種
情報通信
本社所在地
東京都千代田区紀尾井町3-23
電話番号
03-3265-1211
代表者名
飯窪成幸
上場
未上場
資本金
1億4400万円
設立
1923年01月