AV出演被害防止・救済法を取材し執筆した『〜if〜誰がために鐘は鳴る』の著者・寺西一浩氏が語るデジタルタトゥーの恐ろしさ<インタビュー>
作家で映画監督としても活躍する寺西一浩氏が、8月7日にミステリー小説『〜if〜誰がために鐘は鳴る』を出版した。本作は、推理好きの捜査一課敏腕刑事が主人公のミステリー作品で、「if=もしも」が口ぐせの剣木善治(つるぎぜんじ)が、お得意の推理で難事件を24時間で解決するストーリーとして、「〜if〜警視庁捜査一課 剣木善治」と言うタイトルで、2024年1月期放送のBSフジ連続テレビドラマ化が決定した。
歌手の寺西優真、SIZUKUがW主演を務める他、太田奈緒(元AKB48)、梅山恋和(元NMB48)のアイドル経験者。そして、大村崑、長谷直美、GOD、太田みづき、久田莉子、JuRiA、北條透子、真仲哲也、夏風巫和人、宮田月美、宮田一裕など経験豊かな俳優陣から若手までバラエティーに富んだキャストが発表され話題になっている。また、今月、ワーナーミュージック・ジャパンに移籍を報告した寺西優真は、本ドラマのオープニングテーマを、SIZUKUはエンディングテーマを担当する。
本作の著者で、ドラマの脚本、演出を務める寺西一浩監督はインタビューで、「ネット社会におけるデジタルタトゥーの恐ろしさを小説を通じて読者に知って欲しかった。」と語る。
アダルトビデオ(AV)への望まない出演を防ぐための新法「AV出演被害防止・救済法」が施行されて約1年が経過し、性被害の問題も多くニュースで取り上げられるようになった昨今、小説を執筆する上で、実際に被害に遭った若者を取材し、その体験、思いを小説にしただけあって、リアルに登場人物の気持ちが伝わるとドラマ出演者からも多くのコメントが寄せられている。
◆寺西一浩監督インタビュー
「昨年、国会でAV出演被害防止・救済法が成立しましたね。ネット社会で、しかも私の興味ある分野として『デジタルタトゥー』と言うキーワードが挙げられます。ネットへの悪口や誹謗中傷に苦しんでいる人たちが社会に多く存在する中で、『AV被害』も決して無視できる問題ではないと思っていました」と語る。
「普段いろいろな方から相談を受ける中に、このAV被害で苦しむ若者もいました。その方から直にお話を聞き、内容を把握し犯罪の過程や実態について知ることが出来ました。それを参考に小説にしたのです。」と執筆意図を振り返る。
「この分野で本当に苦しんでいる人が多く存在する。この法律は成年の年齢引き下げのタイミングで議論になりましたね。いろいろな状況下でAV出演契約をしたとしても、その後、出演まで、また出演後公表までに与えられた時間を使って、じっくりと思い直し、その都度異なる選択をし直す機会が生まれる。AV出演が、契約を履行する場合に当事者の人生に与える影響があまりにも大きいから、非常に大きな意味を持っていると思います。」と新法の重要性を語る。
「この小説(「〜if〜誰がために鐘は鳴る」)の登場人物の中にも、過去に生活費や学費を稼ぐため、また強引に出演を迫られ断れずAVに出演してしまいデジタルタトゥーとして刻まれ、結婚や恋愛に於いて障害となったケースを描いています。また、それが犯罪にまで発展してしまい、一人の女性の人生を狂わしてしまう。それに、刑事がどのように接し問題を解決していくか、と言う視点で読んで頂けると嬉しいです。AVによって苦しんでいる人に呼びかけたいですね。新法の施行前に撮影されたAVについても、販売差し止めなどの手段で苦しみを和らげられる可能性はあるので。一人で抱え込まず、公的機関や支援団体に相談するキッカケとなる本になって欲しいです」と呼びかけた。
◆8月7日全国書店にて発売 ※Amazon他 大手サイトで発売中
「〜if〜誰がために鐘は鳴る」あらすじ
元同期の結婚式の時間を間違えた警視庁捜査一課刑事の剣木善治とお目付け役の鶴本沙羅は、新婦のドレスが切り裂かれた現場に遭遇する。謎解き好きの剣木は、沙羅の目が光る中でも犯人探しを止められない。そんな中、会場に叫び声が響き渡る。駆けつけた二人が目にしたのは、ナイフで胸を刺され事切れた新郎の父の姿だった!新郎新婦とその家族が抱える「秘密」。そして事件の真相とは?!関係者たちの想いと「優しさ」が交錯した混乱と波乱が、剣木と沙羅の前に立ちはだかる!
著者:寺西一浩
慶應義塾大学法学部卒。(社)日本推理作家協会会員。
著書「ありがとう眞紀子さん」「新宿ミッドナイトベイビー」「女優」など多数。監督として映画「女優」でデビューし上海国際映画祭招待作品に選出され、「東京ボーイズコレクション」ではモナコ国際映画祭最優秀グランプリを受賞。連続ドラマ「彼が僕に恋した理由シリーズ」「人生いろいろ」「アイドルだった俺が、配達員になった。」で脚本、演出、プロデューサーを務めた。
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