書籍「日中交流: 人と人とが紡いできた半世紀」刊行のお知らせ
公益財団法人笹川平和財団(東京都港区 理事長・角南篤)は2025年6月13日、笹川日中友好基金が実施している「日中交流の過去・現在・未来」事業の成果として、書籍『日中交流: 人と人とが紡いできた半世紀』を刊行いたしました。

本書では、日中国交正常化以降の「人と人」のつながりに焦点を当て、政治・経済・文化などの枠組みではなく、個人や市民グループの交流に着目しました。特に、国交正常化以降、官主導にとどまらず、市民や学生、企業家、研究者といった多様な立場の人々によって築かれてきた“民間交流”の歩みを丁寧に掘り下げています。
全15章から構成され、多様なテーマにおける日中交流の実態を、組織別・個人別・イシュー別に多角的に検証しています。各分野の専門家が執筆を担当し、学術的な信頼性と現場に根ざした視点のバランスがとれた内容になっています。
編者である東京大学東洋文化研究所の園田茂人教授は本書の中で「交流をめぐる日中の半世紀を新たな視点で見つめ直す」と述べており、単なる年表的歴史ではなく、「経験の言語化」や「知見の整理」を意識した構成が特徴です。
本書は、日中関係・国際交流の歴史を「人」を軸に深く学びたい研究者や学生はもちろん、草の根レベルの交流に関心を持つ実務家、さらに、文化・医療・スポーツなど多分野にわたる日中相互理解の背景に触れたい方に、ぜひ手に取っていただきたい一冊です。
定価:本体4,400円(税込)
発行:東京大学出版会
ISBN:978-4-13-036296-2
本書の刊行を記念し、笹川平和財団では講演会「日中関係・日中交流のこれまでとこれから」を7月1日に開催予定です。皆さまのご参加を心よりお待ちしております。

【目次】

はじめに |
交流をめぐる日中の半世紀(園田茂人) |
Ⅰ 組織から見た日中交流 |
第1章 友好運動から実務交流へ―友好7団体(城山英巳) |
Ⅱ 個人から見た日中交流 |
第6章 非正式ルートの活用と衰退――政治家(城山英巳) |
Ⅲ イシュー別に見た日中交流 |
第11章 科学技術――交流を生み出す力学とその変化(角南 篤) |
おわりに |
交流経験を言語化する(園田茂人) |
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像