介護現場のリアルな課題を、テクノロジーの力で解決を目指すニチイの研究組織「GENBA SMILE Lab（ゲンバスマイルラボ）」

2025年4月1日（火）より本格始動

株式会社ニチイ学館

2025年3月14日 10時00分

株式会社ニチイ学館（本社：東京都千代田区、代表取締役社長：森信介）は、介護人材不足の克服および現場の負担軽減を実現するための研究組織「GENBA SMILE Lab」を、2025年4月1日（火）より本格始動します。

日本は現在、65歳以上の高齢者が国民の約4人に1人を占める超高齢化社会に突入しており、今後も介護ニーズが高まっていくことが予想されます。これに伴い介護現場の負担は増え続けており、高齢人口がほぼピークを迎えるとされる2040年には、およそ57万人の介護人材が不足することも見込まれています。

このような状況を踏まえ、ニチイグループでは、これまでも介護現場の負担軽減を目的とした様々な取り組みを進めてまいりました。今後はより一層、そうした取り組みをグループ一丸となって全社的に強化するとともに、介護業界の未来の発展に貢献するため、テクノロジーを活用して人材不足の克服および負担軽減を実現するための研究組織「GENBA SMILE Lab」を立ち上げるに至りました。

「GENBA SMILE Lab」では、現場スタッフや先進的な取り組みを行う多様なパートナーと連携しながら、介護現場でまさに今起きている、リアルな課題を解決し得る実践的かつ実用的なテクノロジーの検討および検証を進めてまいります。また、介護現場一つ一つが研究拠点であるという考えから、当組織は本拠地を設けておりません。この取り組みを通して、介護士の負担軽減を実現しながらお客様の自立を支援するとともに、より快適で安心できる生活環境の提供を目指します。その結果として介護士とお客様、そのご家族の笑顔を創り出すことをゴールとしています。

なお、現在は現場スタッフの移乗支援やコミュニケーション支援に関するテクノロジーの研究および検証を進めており、活動状況については、GENBA SMILE Labホームページ（https://genbasmilelab.jp）にて順次公開予定です。

GENBA SMILE Lab

ミッション・コンセプト

スタッフの負担を軽減し、現場の方が安心してテクノロジーを継続活用できる環境を整える

「GENBA SMILE Lab」という名称には、社員をはじめ、お客様、そしてお客様のご家族まで、現場に関わる全ての人を笑顔にするため、今からできることを未来に積み上げていくという思いが込められています。実践的・実用的なテクノロジーを活用して、介護現場が抱える課題を解決し、未来に向けた持続可能な介護の形を追求してまいります。

研究アプローチ

GENBA SMILE Labでは、現場の方々の声を重視した研究アプローチをとっています。

1.調査：初期段階から現場の声を取り入れることを志向し、多様な介護サービスや全国の拠点から介護現場の課題を収集・ニーズ発掘することに加え、テクノロジーを起点としたシーズ発想での調査等を行います。

2.Lab実証：新たなテクノロジーを現場の方々と共に体感・検証し、現場での試験導入を検討します。

3.現場検証：特定拠点等での現場実証を行い、フィードバックを収集するとともにその有効性を検証します。

4.導入：現場の声をもとに、最適な形で全国の現場へテクノロジーを導入します。

これらの過程で得たフィードバックは、パートナー企業とも連携しながら、介護現場に最適なテクノロジー活用の形を追求してまいります。

研究・検証中のテーマ・テクノロジー

テーマ①：移乗支援

移乗支援は、介護業務の中でも特にスタッフの身体への負担が大きい作業の一つです。装着型のパワーアシストを行う多様な機器の検討・検証を行っており、身体的負担軽減を目指しています。

テーマ②：コミュニケーション支援

お客様のみならず、介護スタッフも含めた現場の方々が日常のコミュニケーションを楽しめるロボットの検討・検証を行っています。ストレス軽減や認知症軽減などに繋げるとともに、現場の笑顔がより一層増えることを目指しています。

GENBA SMILE Labでは前述のテーマに関わらず、現場スタッフの負担を軽減することができるテクノロジーや機器の情報を幅広く募集しています。また、お互いの知見や技術を持ち寄り、介護現場でまさに今発生しているリアルな課題を解決することを願い、共に介護の未来を拓くことにご賛同いただけるパートナー企業も募集しています。

提携等に関するお問い合わせ先：info@genbasmilelab.jp

GENBA SMILE Lab所長より

松本裕美子/ GENBA SMILE Lab所長

今後も人材不足が進むと予想されていることから、介護現場へのテクノロジー導入が急務となっています。しかし過去には現場に馴染まない形で導入されたテクノロジーが、期待された効果を発揮できなかった例も少なくありません。そこで新たに立ち上げた「GENBA SMILE Lab」では、テクノロジーの新・旧にこだわらず現場の声を最優先に取り入れながら、新たな機器の導入や既存サービスの新たな活用方法を検討します。この取り組みを通してスタッフの負担軽減を図り、介護の仕事をより長く続けられるものにしていくと同時に、業界内外問わずに介護に関心を持っていただけるよう本ラボの取り組み内容も継続的に発信してまいります。