【タウンライフ未来総合研究所】リフォーム需要 都道府県TOP10で63.1% ─ 6.5万件分析、東京は築古改修・愛知は新築外構型

相談は大都市に集中する一方、その中身は「築古の本格改修」と「新築の外構」で地域ごとに大きく異なる。相談分布は総務省の住宅ストック分布とも概ね一致

タウンライフ株式会社

タウンライフ未来総合研究所(タウンライフ株式会社)は、2024年4月から2026年4月までに自社運営のリフォーム一括見積りサービス「タウンライフリフォーム」へ寄せられた問い合わせ65,592件を分析し、リフォーム需要の地域分布と、地域ごとの相談内容の違いを発表する。

なお本データは当社サービス利用者の傾向であり、都道府県分布や相談内容は当社の集客チャネル・出稿エリアの構成(特に新築外構の集客)の影響を含む点をあらかじめお断りする。

本調査の分析の結果、相談件数は大都市に集中する一方、その中身が地域で大きく異なる実態が明らかになった。あわせて、総務省・矢野経済研究所の統計との関係についても考察する。

エグゼクティブ・サマリー

  1. 都道府県別の相談件数TOP10で全体の63.1%(41,357件)。1位は東京都12.8%、次いで神奈川県9.3%、愛知県8.7%、埼玉県6.5%、千葉県6.2%

  2. 地方ブロックでは関東が42.1%と突出、中部18.8%、近畿14.1%、九州・沖縄9.9%と続く。三大都市を含む関東・中部・近畿で全体の75.0%

  3. 相談の「中身」は地域で分岐 ─ 東京都は築20年以上の本格改修が41.4%(全国平均29.9%)を占める一方、愛知県は新築(新築外構等)が67.6%・築20年以上は17.2%にとどまる

  4. 東京・大阪・兵庫は「築古改修型」、愛知・静岡は「新築外構型」 ─ 同じリフォーム相談でも、都市の成熟度や当社の集客構成によって内容が入れ替わる

  5. 住宅ストック分布とも整合 ─ 総務省「令和5年住宅・土地統計調査」では住宅総数は東京・大阪・神奈川・愛知など大都市に集中しており、リフォーム相談の地域分布はこのストック分布と概ね一致する。市場規模は矢野経済研究所によれば約7.4兆円(2023年)

  6. 〔データの性質〕本結果は当社サービス利用者の傾向であり、集客構成の影響を含む。リフォーム市場全体の地域分布を代表する数値ではない

調査概要

項目

内容

調査対象

タウンライフリフォーム問い合わせ(都道府県・築年数で集計)

調査期間

2024年4月1日 〜 2026年4月14日

有効サンプル数

N=65,592

調査方法・分析手法

構造化属性データの都道府県別・地方ブロック別集計、および築年数構成の地域比較

データの位置づけ

自社サービス利用者の傾向であり、集客チャネル・出稿エリアの構成の影響を含む。市場全体を代表するものではない

出典

タウンライフ未来総合研究所調べ

主な調査結果

1. 相談件数は大都市に集中 ─ TOP10で63.1%

都道府県別の相談件数は、東京都8,411件(12.8%)が最多で、神奈川県6,099件(9.3%)、愛知県5,716件(8.7%)、埼玉県4,272件(6.5%)、千葉県4,071件(6.2%)が続いた。上位10都道府県で全体の63.1%を占め、人口と住宅ストックの多い大都市に相談が集中している。

この集中は、リフォームの潜在需要が「住宅ストックの量」に規定されることを反映している。既存の住宅が多い地域ほど、改修・修繕の対象となる住まいが多く、相談の母集団も大きくなる。後述するように、当社の相談分布は総務省の住宅ストック分布と概ね一致しており、この構図を裏づけている。

図1:リフォーム相談 都道府県TOP10(N=65,592)。TOP10で全体の63.1%。

2. 地方ブロックでは関東が42.1%と突出

地方ブロック別にみると、関東が42.1%と全体の4割超を占め、中部18.8%、近畿14.1%、九州・沖縄9.9%、東北4.8%、中国4.6%、北海道3.7%、四国1.9%と続いた(構成比は四捨五入のため合計が100%と一致しない場合がある)。三大都市を含む関東・中部・近畿の3ブロックで全体の75.0%に達する。総務省「令和5年住宅・土地統計調査」でも住宅総数は6,502万戸で、その多くが大都市圏に集中しており、リフォームの相談量がストックの多い地域に比例して現れている構図と整合する。

ただし、関東の突出には当社の集客要因も含まれる点に留意が必要である。全国のリフォーム需要が関東に4割超集中しているというよりは、当社の出稿・集客が関東で厚いことが相談分布に反映されている側面がある。ブロック構成比は「市場全体の需要分布」ではなく「当社利用者の分布」として読むべきである。

図2:地方ブロック別のリフォーム需要シェア。関東が42.1%で突出。

3. 相談の「中身」は地域で分岐 ─ 築古改修型と新築外構型

築年数の構成を上位県で比べると、東京都は築20年以上(本格改修フェーズ)が41.4%と全国平均(29.9%)を大きく上回り、大阪府37.4%・兵庫県36.3%・神奈川県34.0%も築古比率が高い。一方、愛知県は新築(新築外構等)が67.6%を占め築20年以上は17.2%にとどまり、静岡県も新築63.2%と「新築外構型」の色彩が濃い。都市の成熟度、そして当社における新築外構の集客が中部で強いことが、地域ごとの相談内容の違いに表れている。

この地域差は、住宅ストックの成熟段階の違いを映している。東京・大阪・兵庫のような早くから市街化が進んだ地域では、築20年・30年を超えた住宅が厚く積み上がり、本格的な改修需要が顕在化する。対して、比較的新しい住宅供給が続く地域では、新築時の外構整備が相談の中心になる。同じ「リフォーム」という言葉でも、その中身は地域の住宅ストックの年齢構成によって大きく変わる。

図3:上位県の築年数構成。東京は築古改修型、愛知は新築外構型。

4. 公的統計との照合 ─ 相談分布はストック分布に概ね比例

リフォーム相談の地域分布は、住宅ストックの分布とどの程度一致するのか。総務省「令和5年住宅・土地統計調査」(2023年10月1日時点)によると、全国の総住宅数は6,502万戸で、都道府県別の住宅総数は東京都・大阪府・神奈川県・愛知県が上位を占め、埼玉県が約356万戸で第5位となっている。これに対し、当社のリフォーム相談の上位は東京都・神奈川県・愛知県・埼玉県・千葉県であり、大都市圏に集中する点で住宅ストックの分布と概ね一致する。リフォーム需要が「住宅ストックの量」を母集団とすることを踏まえれば、この一致は自然な結果である。

一方で、両者には無視できないズレも存在する。住宅ストックでは上位の大阪府が当社の相談では6位にとどまり、逆に千葉県が当社では上位に入る。このズレは、当社の集客チャネル・出稿エリアの構成の影響によるものであり、相談分布を「市場全体の需要分布」とそのまま読み替えることはできない。市場規模の側面では、矢野経済研究所によれば2023年の住宅リフォーム市場規模は約7.4兆円(7兆3,575億円)に達し、住宅ストックの高経年化を背景に安定した需要が続いている。当社データは、この巨大市場のうち当社利用者の傾向を映す一断面として位置づけられる。

考察 ─  「量は大都市集中、質は地域で分岐」

本調査は、リフォーム相談の量が大都市に集中する一方、その中身が地域で大きく異なることを示した。東京・大阪・兵庫のような成熟した都市圏では築20年以上の住宅ストックが厚く、水回りや全面改修といった本格リフォームの相談が多い。対して愛知・静岡では新築時の外構相談が中心となり、内容が対照的である。前述のとおり、相談の地域分布そのものは総務省の住宅ストック分布と概ね一致しており、リフォーム需要がストック量に規定されるという原則を確認できる。

ただし当社の都道府県分布・相談内容は集客チャネルや出稿エリアの構成(特に新築外構の集客)の影響を強く受けており、これを市場全体の地域分布と読み替えることはできない点に留意が必要である。地域差は当社利用者内での傾向として捉えるべきものであり、公的統計との「一致する部分」と「ズレる部分」の双方を明示することが、データの誠実な提示につながる。

業界へのインプリケーション

リフォーム事業者・自治体に対して、本調査は以下を示唆する。

  1. 地域別の需要設計: 大都市圏は築古ストックを背景にした本格改修、地方・郊外は新築外構と、地域の住宅ストック構成に応じた提案の作り分けが有効

  2. 成熟都市の改修需要: 築20年以上比率の高い東京・大阪・兵庫では、水回り更新・断熱改修など経年メンテ需要への対応力が競争力になる

  3. ストック分布を踏まえた出店・出稿: リフォーム需要が住宅ストック量に比例する以上、住宅・土地統計調査等の公的データを踏まえたエリア戦略が、需要の取りこぼしを防ぐ

  4. データの読み方の共有: 相談分布は集客構成の影響を含むため、社内外での需要見立てにあたっては「市場全体」と「自社利用者傾向」を区別して扱うことが重要

今後の展望

タウンライフ未来総合研究所では、本調査をさらに深掘りし、続報「都道府県別のリフォーム予算水準」「築年数×リフォーム内容の地域比較」「政令市別のリフォーム需要」などを順次発表する予定である。

データソース・参照

元データ: タウンライフリフォーム 問い合わせデータ(自社サービス利用者)

外部参照: 総務省「令和5年住宅・土地統計調査」(総住宅数・都道府県別住宅総数)
https://www.stat.go.jp/data/jyutaku/2023/tyousake.html

外部参照: 矢野経済研究所「2024年版 住宅リフォーム市場の展望と戦略」(住宅リフォーム市場規模)
https://www.yano.co.jp/market_reports/C66102000

出典: タウンライフ未来総合研究所調べ

参照URL: https://town-life.jp/

タウンライフ未来総合研究所について

タウンライフ未来総合研究所は、住宅に関する情報発信を通じて、変革と前進を繰り返し次世代へたしかなバトンを渡す、人々へ住生活に関連する豊かさを提供することを目的とした研究機関です。

タウンライフ株式会社について  

■会社概要 
名 称:タウンライフ株式会社
設立年月:2003年9月
代表者:笹沢竜市
所在地:〒163-1440 東京都新宿区西新宿3丁目20番2号 東京オペラシティタワー40階

アクセス:京王新線「初台駅」東口直結   
FAX:03-6381-6357
URL:https://townlife.co.jp/

■事業内容
・メディア事業(住宅系ポータルサイト「タウンライフシリーズ」の運営)
・成功報酬型アドネットワーク事業(ASP「タウンライフアフィリエイト」の運営)
・クリエイティブ事業・広告代理事業             

・民泊事業                 

・HRテック事業    

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会社概要

URL
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業種
情報通信
本社所在地
東京都新宿区西新宿 3丁目20番2号 東京オペラシティタワー40階
電話番号
-
代表者名
笹沢竜市
上場
未上場
資本金
-
設立
2003年09月