Cellid、広視野角に対応したコンパクトなワイド・マイクロ・プロジェクターの開発に成功              

〜FOV60°のウェイブガイドに対応した高精細AR映像の投影を実現〜

Cellid株式会社


Cellid、広視野角に対応したコンパクトなワイド・マイクロ・プロジェクターの開発に成功              

〜FOV60°のウェイブガイドに対応した高精細AR映像の投影を実現〜

次世代デバイスのARグラス用ディスプレイおよび空間認識エンジンの開発を手がけるCellid株式会社(読み方:セリッド、本社:東京都港区、代表取締役CEO:白神賢、以下「Cellid」)は、この度、従来の既製品では実現が困難とされる、広い視野角(Field of View: FOV)であるFOV60°のAR映像を映し出すARグラス用のマイクロ・プロジェクターの開発に成功したことをお知らせします。

現在、ARグラス市場は黎明期にあり、通知、天気情報、翻訳、生成AIとの連携といった、実用性の高い情報表示(Information Display)用途を中心に市場が形成されつつあります。これらのユースケースでは、比較的狭い視野角でも十分なユーザー価値が提供可能であることから、小型・軽量なデバイスが初期の普及を牽引する見込みです。一方で、中長期的には、動画視聴や3Dコンテンツの利用、現実空間とのインタラクション(Spatial Computing)といった、より没入感の高い体験へのニーズが拡大すると予想されており、広視野角・高精細な表示性能の重要性は一層高まっていくと考えられます。

当社が開発した本マイクロ・プロジェクターは、こうした市場の進化を見据え、従来の技術的制約を大きく超える広視野角・高光効率・コンパクト筐体を同時に実現した次世代コンポーネントです。これにより、ARグラスのユーザー体験を一段と高度化させると同時に、情報表示型から空間体験型への用途拡張を可能とし、今後さまざまな業種・サービス領域への展開が期待されます。

■ 開発の背景と特長

Cellidはすでに、世界初となるFOV60°のARグラス用ウェイブガイドレンズを独自に開発しています。しかし、FOV50°以上の広視野角で高精細かつ均一な映像が投影可能で、眼鏡型ARグラスのコンパクトなフレームに収まるマイクロ・プロジェクターの実用化は、長らく業界にとって大きな課題でした。

今回、独自設計の光学系と高精度なバレル構造を採用することで、これまでにない広視野角のマイクロ・プロジェクターの開発に成功しました。マイクロ・プロジェクターは、わずかな部品のずれでも光軸が大きく狂うほど構造的に非常に高感度であり、とりわけ広視野角化においては精密なアライメント技術が不可欠です。Cellidはこの課題に対し、独自のバレル構造とアライメント技術を組み合わせることで、高い光学精度と広視野角を両立。これにより、コンパクトな眼鏡型フレームに組み込める形状を保ちつつ、高画質かつ安定した表示を実現しています。

今回開発したワイド・マイクロ・プロジェクターの主な特徴:

  • 通常の眼鏡タイプのARグラスにフィットする小型サイズ(Φ5.8mm x 5.8mm)で軽量化(0.3g)を実現

  • 小型サイズながらFOV60°の投影が可能(2025年に70°も対応予定)

  • Cellid独自の精密バレル構造により、ウェイブガイドに対して、最適な入射角を選択可能で、光学性能を向上

今後は、光学性能・製造安定性の更なる向上を図り、2025年中にFOV50°~70°ラインナップ拡充と量産体制の構築を目指します。ウェイブガイドに加えて、広視野角に対応したマイクロ・プロジェクターも自社にて設計・開発することで、それぞれを個別に設計・開発する場合に比べて、より高い光学性能と精細なAR画像の実現を可能とします。また、先日発表したソフトウェア補正技術と組み合わせることで、ユーザー体験をさらに向上させ、様々な分野におけるARグラスの実用化促進につなげます。

<図>           

FOV30°とFOV60°の見え方の違い

 R、G、Bに対応(ウェイブガイドによりFull Color合成が対応)

Cellid株式会社 代表取締役CEO 白神賢のコメント

「広視野角FOV60°に対応したワイド・マイクロ・プロジェクターの開発に成功したことは、ARグラスが様々なシーンで活用できるようになるための重要なマイルストーンだと捉えています。Cellidが培ってきた光学技術と設計ノウハウを結集することで、これまで困難とされてきた広視野・高精細・小型軽量を同時に実現しました。これは単なる技術革新にとどまらず、ARグラスのユーザー体験そのものを刷新するものと考えています。今後も、より多くの人々が日常的にARグラスを活用できるよう、必要とされる製品と技術の開発を継続してまいります。」

■ Cellid株式会社(セリッド)について

Cellidは、次世代デバイスのARグラス用ディスプレイおよび空間認識エンジンの開発を主軸とする事業を展開しています。ARグラス用ディスプレイとして、最先端の光学シースルーディスプレイ方式のウェイブガイド(DOE方式)を製造しています。Cellid独自の光学シミュレーション技術と独自の生産技術で、一般的なメガネレンズと同等の薄さと軽さ、鮮明な画像、ウェイブガイドで世界最大級の広視野角を実現したディスプレイモジュール製品を展開しています。またCellid SLAMなどの空間認識ソフトウェア技術を用いた、産業別ソリューションの開発、提供もしています。ARディスプレイのハードウェアの技術と、現実世界の空間認識のソフトウェアの技術を連携し、現実世界とデジタル世界の融合「Blending the Physical and Digital Worlds」を促進し、より人間に身近で段違いに便利な情報ツールの実現を主導していきます。

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会社概要

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URL
http://cellid.com/
業種
情報通信
本社所在地
東京都港区六本木4-8-6 パシフィックキャピタルプラザ5F
電話番号
03-6447-0767
代表者名
白神 賢
上場
未上場
資本金
-
設立
2016年10月