大阪市中心部では新規供給が一服し、賃料・空室率とも横ばいで推移
梅田駅・中之島エリアは、相対的に高い賃料水準で、大阪のオフィス市場を牽引
新規供給と需要の動向:供給は一服、需要は回復傾向にあるが、市場は横ばいに推移
2022年10~12月期の大阪市中心部は、新規供給が小規模にとどまったことから、回復傾向にある需要を背景に需給バランスが改善し、賃料、空室率とも横ばい傾向で推移しました。2022年通年の新規供給量は前年から大きく増加しましたが、中心部の大規模な物件が高稼働で竣工したことで2022年通年のネットアブソープション※2はプラス圏に転じました。
空室率と賃料トレンド: 空室率は上昇し、平均想定成約賃料は横ばい
2022年10~12月期の平均想定成約賃料は、前年比でほぼ横ばいとなりましたが、空室率は前年比で0.8ポイント上昇し、4.6%となりました。2022年を通して賃料は、横ばいで推移し、空室率の上昇傾向は鈍化しました。新築オフィスが回復傾向にある市況を牽引する一方で、築年数の経過した物件の空室の埋め戻しには時間を要しており、全体のオフィス需要は軟調に推移しています。
エリア動向: 梅田駅周辺・中之島エリアは、相対的に高い賃料水準で推移。新大阪エリアの空室率は高止まり傾向
梅田駅周辺・中之島エリアは、大阪市内では相対的に高い賃料水準で推移しており、大阪のオフィス市場を牽引するマーケットとなっています。一方、難波エリアでは、1%台と低水準の空室率を維持されており、底堅い需要の存在が見られるようになりました。
新大阪エリアでは、2022年に竣工した新築オフィスの満室稼働までには時間を要することが予想され、空室率は、高止まり傾向にあります。
「大阪オフィスマーケットレポート|2022年第4四半期(10‐12月期)大阪中心部・グレードAオフィス」は、以下のリンクよりダウンロードいただけます。
https://www.colliers.com/ja-jp/research/osaka-office-market-q4-2022
※1 グレードAオフィス:基準階面積が概ね100坪以上の主に賃貸に供されるオフィスビルから、弊社独自の基準で選定。
※2 ネットアブソープション(吸収需要):テナントの入居した空室面積の合計を算出し、需要面積の増加分を推計する指標で、[期初空室面積+期中新規供給面積-期末空室面積]により算出する。
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