ワンネス財団、再犯防止に向けた多機関連携を推進 「あしかプロジェクト」第12回研修会に26機関・41名が参加
コレクティブインパクトの視点から、地域の専門性をつなぐ。本人の状況や希望に合った、生き直しの選択肢を広げるために
一般財団法人ワンネス財団が事務局を務める「あしかプロジェクト」は、2026年10月1日(木)、奈良市のエルトピア奈良にて第12回研修会を開催しました。当日は26機関から41名が参加。「新しい社会資源(同志)の関わりについて考える」をテーマに、支援事例の発表とグループワークを行いました。
あしかプロジェクトは、2020年冬から続く、奈良県内の再犯防止に関わる多機関連携の取り組みです。刑務所や少年院を出た人などが地域で生活を立て直していくために、異なる分野の機関・団体が専門性を持ち寄り、支援の受け皿をつくることを目指しています。
ワンネス財団は、異なる組織が共通の社会課題に向き合い、それぞれの強みを生かして協働する「コレクティブインパクト」の視点を大切にしています。あしかプロジェクトの事務局として、地域の関係機関が互いを知り、必要な支援につなげられる関係づくりを支えています。
一つの機関だけでは支えきれない、地域での生き直し
罪に問われた経験のある人が地域で生活を立て直していくには、住まい、仕事、医療、福祉など、さまざまな支えが必要になることがあります。しかし、必要な支援がすべて一つの機関に揃っているわけではありません。
ある機関では対応が難しいことも、別の専門分野の知識や経験を持つ機関とつながることで、新たな方法を考えられる場合があります。そのためには、日頃から互いの活動や役割を知り、必要なときに相談できる関係を築くことが重要です。
ワンネス財団は、更生福祉において、一つの組織がすべてを担うのではなく、行政・福祉・司法・民間など、異なる立場の組織が共通の目標に向かい、それぞれの役割を担うことを重視しています。
この「コレクティブインパクト」の視点が目指すのは、連携そのものを目的にするのではなく、連携によって地域の課題の解決につなげることです。財団は、再犯防止と、一人ひとりの生き直しを支える地域づくりに向けて、多機関連携の土台を育てていきたいと考えています。
2020年冬から続く「あしかプロジェクト」
あしかプロジェクトは、2020年冬に活動を開始しました。ワンネス財団が事務局を務め、月例会や研修会を重ねています。
異なる分野の支援者が集まる意義は、情報交換だけではありません。互いがどのような支援を行い、何を得意としているのかを知ることで、自分たちの専門分野だけでは気づきにくい支援方法や地域資源に目を向けることができます。
こうした継続的な関係づくりを通じて、各機関の専門性や強みを、本人に必要な支援につなげていくことを目指しています。
26機関・41名が参加。それぞれの専門性から支援の可能性を考える
今回の第12回研修会には、26機関から41名が参加しました。「新しい社会資源(同志)の関わりについて考える」をテーマに、支援事例の発表と、その事例を共通の題材にしたグループワークを実施しました。
支援に携わっていても、所属する分野によって、持っている知識や経験、活用できる制度や社会資源は異なります。研修会では、一つの事例について、それぞれの立場から支援のあり方を考える機会を設けました。
普段は自分たちの専門分野から考えることが多い支援も、別の立場から見ることで、これまで知らなかった方法に気づく可能性があります。互いの支援内容や得意分野を知ることも、こうした研修会の大切な役割です。
支援する側の選択肢を増やすことが、本人の生き直しの選択肢につながる
地域で生活を立て直すために必要な支援は、一人ひとり異なります。大切なのは、誰もが同じ方法で生活を立て直そうとするのではなく、本人の状況や希望に合った支援を見つけられることです。
支援機関同士がつながり、それぞれの知識や経験、活用できる社会資源を共有することで、支援する側が考えられる方法は増えていきます。その広がりは、本人に提案できる道を増やすことにもつながります。
ワンネス財団は、あしかプロジェクトを通じて、必要な支援を地域の中でつなげられる関係づくりを進めています。それぞれの機関の強みを持ち寄ることが、地域で生き直すための選択肢を広げ、再犯防止につながると考えています。


あしかプロジェクト代表・奈良県地域生活定着支援センター長 西田利昭氏のコメント
「今回の研修会には、司法・福祉・行政などの関係団体、機関から40名を超える皆さまが参加しました。あしかプロジェクトは令和2年冬の発足以来、県内の団体・個人が強みを持ち寄り、毎月の事例検討を重ねて、罪に問われた人を断らずに受け止める「ひとつの大きな受け皿」を育ててきました。今回は、対象者が約束を守れない場合の支援のあり方をテーマに、多様な立場から活発な意見交換が行われ、誰もが安心して発言できる雰囲気の中、「断らない支援」を土台に協働する姿に大きな意義を感じました。ワンネス財団からは「孤独の解消と自己実現」「生き甲斐を持って生き直せる社会の実現」という理念と実践の紹介がありました。人とのつながりを絶やさず、誰一人孤立させない地域づくりの重要性を改めて実感する機会となりました。」
あしかプロジェクト副代表・ワンネス財団共同代表 伊藤宏基のコメント
「再犯しなくても良い環境は、ひとつの機関では到底つくれません。あしかプロジェ クトは、司法・行政・福祉・弁護士が目標を一つにし、互いの強みを補い合い、6年 近く毎月の事例検討を続けてきました。いわゆるコレクティブインパクトを、奈良の 現場で実践してきた取り組みです。今回、内閣府や近畿地区の保護観察所にもご参加 いただき、この輪がさらに広がることを願っています。」
今後について
ワンネス財団は、今後もあしかプロジェクトの事務局として、月例会や研修会を通じた継続的な対話を支え、関係機関との連携を深めていきます。
各機関の専門性や社会資源を共有し、本人の状況や希望に応じて必要な支援につなげられる地域づくりを進めます。
一人ひとりが、自分に合った支援を得ながら地域で生き直していける社会へ。ワンネス財団は、コレクティブインパクトの視点を大切にしながら、地域の多様な機関・団体とともに、そのためのつながりと選択肢を広げていきます。
開催概要
名称:あしかプロジェクト 第12回研修会
開催日:2026年10月1日(木)
会場:エルトピア奈良(奈良市)
テーマ:新しい社会資源(同志)の関わりについて考える
内容:支援事例の発表、事例を用いたグループワーク
参加:26機関・41名
事務局:一般財団法人ワンネス財団
一般財団法人ワンネス財団について
ワンネス財団は、「孤独の解消と自己実現」を掲げ、心身の回復と、その先の生きがいを持った生き直しを支援しています。2005年9月に奈良県で活動を開始。入所・通所型の支援に加え、刑務所内での教育、出所者・出院者を対象としたライフキャリアスクールの運営、卒業後の雇用創出などに取り組んでいます。
法人名:一般財団法人ワンネス財団(The Oneness Foundation)
設立:2005年9月
共同代表:伊藤 宏基/三宅 隆之/泉 圭介
本部:沖縄県南城市玉城字船越218-1
奈良オフィス:奈良県大和高田市東中2-10-18
お問い合わせ/無料相談ダイヤル:0120-111-351(月~金 10:00~17:00)
公式サイト:https://oneness-g.com/
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