統合運用管理ソフトウェア「Hinemos」において、障害対応の自律化に向けた実証実験を開始

~障害対応の一連のプロセスを担うAIエージェントにより、復旧時間短縮を検証~

NTTデータ先端技術

株式会社NTTデータ先端技術(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:田中 秀彦、以下:NTTデータ先端技術)は、統合運用管理ソフトウェア「Hinemos」においてAIエージェント技術を用いた新たな実証実験を開始しました。実証実験は2026年10月1日に開始し、同年12月31日まで実施する予定です。

当社は、Hinemosにおいて、AIを活用してシステムを自律的に運用する「AIドリブン運用」の実現に取り組んでいます。この実現に向けて、本実証実験では、3つの運用業務を対象にAIエージェントの適用可能性を検証します。中核となる取り組みとして、AIエージェントが障害の原因分析から復旧、結果報告までを自律的に遂行する仕組みの実現性を検証します。加えて、ジョブ異常発生時の影響・原因調査、およびアラートメッセージの抑制・集約ルール作成についても検証を行います。

中核テーマである障害対応の自律化の検証では、既に特定のユースケースにおいて、復旧時間を従来の人手作業と比べて約80%短縮する成果を確認しています。

NTTデータ先端技術は本実験を踏まえ、AIエージェント技術の実運用への適用可能性を評価し、2027年度上期をめどにHinemosにおけるサービス化を推進します。

【背景】

近年、AI技術が急速に発展しており、とりわけ自律的に判断・実行するAIエージェントが注目されています。一方で、ITシステムはクラウド化やサービス連携の拡大により、ますます複雑化しており、障害対応をはじめとする運用業務は依然として運用者の経験やスキルに依存しています。そのため、対応品質のばらつきや復旧時間の長期化が課題となっています。

Hinemosは、「収集・蓄積」「見える化・分析」「自動化」といった幅広い機能を備えた統合運用管理ソフトウェアです。NTTデータ先端技術はこれまでも、Hinemosと生成AIサービスとの連携や過去ナレッジの活用など、AIドリブン運用の実現に向けた取り組みを推進してきました。今回、こうした取り組みをさらに発展させ、AIエージェントがHinemosの統合運用管理機能を活用して障害対応の一連の作業を自律的に実行する仕組みについて、その実現性を検証します。

図1:障害対応を自律的に実行するAIエージェントのイメージ

【実証実験の概要】

本実証実験では、障害対応の自律化、ジョブ異常発生時の影響・原因調査、アラートメッセージの抑制・集約ルール作成の3つのテーマにおいて、AIエージェントの運用業務への適用可能性を検証します。

  • 障害対応の自律化

    障害対応の一連のプロセスを自律的に行うAIエージェントの実用性を検証します。AIエージェントは、Hinemosによる障害の検知を契機に、Hinemosから必要な運用情報を収集して原因分析を行い、さらに対処方法の選定・実行、復旧確認、結果報告までを遂行します。

    対処方法をルールベースで選定することで説明可能性を担保し、影響の大きい対処の場合には実行前に人による承認プロセスを設けることで、人が重要な判断に関与するHuman-in-the-loop(※1)を取り入れます。これにより、運用者の経験に依存していた作業品質を安定させ、復旧時間を短縮できると見込んでいます。

    現在は社内開発環境における障害復旧を対象に検証を進めており、特定のユースケースにおいて、有識者に頼って人手で実施していた従来の復旧作業に比べ、復旧時間を83%短縮する効果を実現しています。今後は、対象とする障害パターンを拡大しながら検証を継続し、実運用への適用可能性を評価していきます。

  • ジョブ異常発生時の影響・原因調査

    AIエージェントがジョブやリポジトリの依存関係をもとに影響範囲を特定するとともに、異常発生時間帯の性能情報や監視情報を分析し原因を調査する仕組みを検証します。これにより、原因調査や影響調査に要する時間の短縮への寄与を確認します。特に、大規模かつ複雑なジョブを運用するシステムにおいて効果が期待されます。

  • アラートメッセージの抑制・集約ルール作成

    「Hinemosメッセージフィルタ」は、ルールエンジンを活用し、管理対象システムから発生する大量のメッセージを抑制・集約し、重要イベントを効率的に抽出するAIOps機能です。

    このHinemosメッセージフィルタのルール開発に対して、過去イベントの分析や運用者による要件の入力をもとに、AIエージェントがルールの提案から作成、適用までを行う仕組みを検証します。これによって、ルール作成を効率化するとともに、運用者が重要なメッセージへの対応に注力できると見込んでいます。

将来的には、これらの取り組みを発展させ、専門領域を扱う複数のAIエージェントが連携しながら運用業務を担うことで、システム全体の自律運用を実現することを目指します。

「Hinemos World 2026」(後述)では、本実証実験において現時点で得られた中間成果の報告とあわせて、AIエージェントを活用した運用のデモンストレーションを予定しています。

【今後について】

NTTデータ先端技術は、本実証実験の結果をもとに、2027年度上期をめどにHinemosにおけるサービス化を推進します。今後は、システム運用の高度化を目指すユーザ企業とのトライアルにも取り組み、実運用における有効性や課題を検証します。また、そのほかの運用作業へもAIエージェントの適用を拡大し、AIドリブン運用のさらなる発展を図ります。

【参考情報】

  • 「Hinemos World 2026」を11月26日に開催

    「Hinemos World 2026」を、2026年11月26日(木)に東京・品川にて現地開催します。

    本イベントでは、AIドリブンで次世代のシステム運用を実現する「Hinemos」の最新動向・機能・事例・製品戦略を、講演・展示・体験を通じてご紹介します。

    Hinemos World 2026

    https://www.hinemos.info/seminar/HinemosWorld2026

※1 Human-in-the-loop: AIが処理を実行する際に、人が確認や承認を行う仕組み。重要な判断に人が関与することで、安全性や信頼性を確保する考え方。

※「Hinemos」は日本国内、米国および中国における株式会社NTTデータ先端技術の登録商標です。

※その他の商品名、会社名、団体名は、一般に各社の商標または登録商標です。

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会社概要

株式会社NTTデータ先端技術

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URL
https://www.intellilink.co.jp/
業種
情報通信
本社所在地
東京都千代田区丸の内2-7-2 JPタワー13階
電話番号
-
代表者名
田中 秀彦
上場
未上場
資本金
1億円
設立
1999年08月