エリクソンモビリティレポート: 北米とインドがけん引する5Gミッドバンド展開、スタンドアローン活用も拡大
• 5Gの加入契約数は2029年末までに56億件近くに達すると予測
• モバイル データトラフィックは2029年末までに年間20%の増加を予測
エリクソンは、2024年6月発行のエリクソンモビリティレポート(以下、本レポート)で、5Gの加入契約数が2029年末までに56億件近くに達すると予測し、中国を除く世界の5G人口カバー率は、2023年末の40%から2029年末までに80%に倍増すると予測しています。
本レポートは、5Gの加入契約数が2024年に世界全体で約6億件増加すると予測しています。5Gの加入契約は世界の全地域で増加し、2024年の最初の3ヶ月で新たに約1億6,000万件増え、合計で17億件を超えています。
地域別にみると、北米では5G加入者が2029年末までに同地域のモバイル加入契約数全体の90%(4億3,000万件)を占め、最も普及率が高くなると予想しています。また、インドの5G加入者数は、2023年末の1億1,900万件(同国内の全モバイル加入契約の約10%)から、2029年末までに約8億4,000万件(同国内65%)に増加すると予想しています。
中国を除いた世界各地域での5Gミッドバンドの人口カバレッジは35%に達しています。特に北米とインドではミッドバンドの展開が急速に進み、人口カバレッジがそれぞれ85%と90%を超えています。
ユーザー体験については、大手事業者の統計によると、5Gミッドバンドでは全ユーザー行動の97%が1.5秒未満のコンテンツ到達時間(Time-to-content)を達成したのに対し、5Gローバンドでは67%、4Gの全バンドでは38%にとどまっています。
本レポートでは、モバイルネットワークのデータトラフィックが、2023年11月のレポートと比較した前年比で下方修正されています。これは2023年下半期に人口の多い市場において通信行政当局や通信事業者の報告した数値の低下など、予測の根拠となるデータの変化によるものです。
モバイルネットワークのデータトラフィックは、2023年3月末から2024年3月末にかけて前年比で25%増加しました。これは加入者が新しい世代の移動通信システムに移行したことやデータ消費量の多い動画などのサービス利用の進展に起因しています。
本レポートは、モバイルデータトラフィックが今後2029年末までに年平均約20%の成長率で増加すると予測しています。また2023年末までにモバイルネットワークの全データの約25%が5Gで処理されており、この値は2029年末までに約75%に拡大すると見込んでいます。
エリクソンの上席副社長兼ネットワークサービス部門総責任者のフレドリック・イェドリング(Fredrik Jejdling)は、次のように述べています。
「本レポートは、5Gが力強く成長し続けていることを裏付けています。また5Gの真価を発揮するために5G SA(スタンドアローン)技術の導入を進める必要性も強調しています」
2024年6月発行のエリクソンモビリティレポート(全40ページ)には、4本の特集記事が掲載されています。
イノベーションを加速するNorthStarの 5G SAネットワーク~自動運転車両の試験場におけるネットワークスライシングの活用(スウェーデンのテリア及びAstaZeroとの共同執筆)
Airtelインドの5Gネットワーク性能とユーザー体験の向上(インドのBharti Airtelとの共同執筆)
AT&Tの高性能でプログラム可能なネットワークの構築(米国のAT&Tとの共同執筆)
トロントの地下鉄における5G接続の展開(カナダのRogersとの共同執筆)
2024年6月版のエリクソンモビリティレポートの全文は、こちら(https://www.ericsson.com/ja/about-us/company-facts/ericsson-worldwide/japan/reports)からご覧いただけます。
エリクソンとパートナーのネットワークに関する独自の知見に基づくエリクソンモビリティレポートは、2011年の発行以来、通信業界のネットワークデータ、性能、統計、予測に関する重要な参考文献となっています。
エリクソンについて
エリクソンの高性能なネットワークは、毎日何十億人もの人々にコネクティビティを提供しています。エリクソンは150年近くにわたり通信テクノロジー開発のパイオニアであり続け、通信事業者や企業にモバイル通信とコネクティビティのソリューションを提案しています。お客様やパートナーとともに、エリクソンは未来のデジタルな世界を実現します。 https://www.ericsson.com
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