【報道参考資料】シリア危機 感染症拡大のリスク増加
[ シリア緊急募金受付中 ] 気温の上昇・衛生環境の悪化による感染症拡大のリスク増加 に備えて 水と衛生分野への支援を呼びかけ
報道参考資料 2013年6月25日
シリア内戦下にある約400万人の子どもにとって、最新の脅威は、夏に向けた気温の上昇と
人口過密の生活空間、衛生環境の悪化であると、ユニセフは指摘します。
ユニセフ中東・北アフリカ地域事務所のマリア・カルヴィス代表は「清潔で安全な水や衛生設備
(以下、トイレと記載)が十分になければ、シリアや周辺国にいるシリアの子どもたちが、
下痢やほかの病気にかかる割合は、間違いなく上がります」と述べました。
■生活と健康に欠かせない水と衛生の不足
シリア国内で清潔で安全な水が使える割合は、内戦前と比べ3分の1まで低下しました。
現在、425万人以上ものシリア人が、シェルターに身を寄せて暮らしており、トイレやシャワーを
十分に使えません。下水道システムは破壊されるか、使用する人が増えてひっ迫しています。
難民キャンプも厳しい状況です。イラクのドミズ難民キャンプには、収容人数25,000人の
倍の50,000人が暮らしており、環境はより厳しいものになっています。
ヨルダンのザータリ難民キャンプは、今や世界で2番目に大きな難民キャンプとなり、
120,000人が避難。支援機関は、難民とニーズの増加に対応すべく、支援活動を行っています。
レバノンには、50万人以上のシリア難民がレバノンの町や村で避難生活を送っています。
また、シリア人が独自に立てたテント型住居もあり、既存の給水設備やトイレに深刻な影響を
与えています。複数の世帯がアパートなどの小さな家で共同生活を送っている、または、
簡易なテントに住んでいるといった場合は、水やトイレ、ごみ収集といったサービスが
さらに利用しにくくなっています。女性と子どもたちは、長時間歩いての水汲みを
しなければなりませんが、こうして手に入る水も、多くの場合、安全なものとはいえません。
■支援活動の一方で深刻化する資金難
内戦の激化に伴い、人の移動は増える一方です。ユニセフは、水と衛生分野で継続して支援活動を
実施しており、今年に入ってからすでに約900万人を支援しています。
シリア国内では、新たな発電機や既存のシステムの復旧により、紛争が激しい地域においても、
給水網と浄水設備が稼働しています。
ヨルダンでは、ユニセフとパートナーが、毎日400万リットル以上の水をザータリ難民キャンプに
トラックで運搬。キャンプ近郊の給水設備やネットワークの修繕も行っています。
今後数週間で新たに完成するアズラク難民キャンプでも、給水設備の設置準備が進められています。
レバノンでは、ユニセフとパートナーが、水と衛生分野を主導的に支援しています。今年に入ってから、
シャンプーやせっけん、洗剤などが入った衛生キットを今年だけですでに約10,000セット配布しており、
430,000人以上に支援を届けました。
支援活動は、深刻な資金難に直面しています。「水と衛生分野での支援において、
最もコストがかかるのがオペレーションです。しかし、最も財政的支援がつきにくいのです」と、
カルヴィス代表は支援の必要性を訴えます。
ユニセフは、シリア、レバノン、ヨルダン、イラクの水と衛生分野における2013年末までの
必要資金として、2億米ドル(約196億円※)の支援を求めています。
しかし、現時点で、1億2400万米ドル(約121億5,200万円※)が不足しています。
※1米ドル=98円で換算
* * *
報道関係のみなさまにおかれましては、『シリア緊急募金』の告知にご協力いただけますよう、お願い申し上げます。
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<シリア緊急募金>
郵便局(ゆうちょ銀行) 振替口座:00190-5-31000
口座名義:公益財団法人 日本ユニセフ協会
*通信欄に「シリア」と明記
*送金手数料は免除されます
インターネットからも募金を受け付けています www.unicef.or.jp
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日本ユニセフ協会では、ユニセフ現地事務所から発信されるシリア国内外の情報を、
ホームページ(www.unicef.or.jp)やツイッター(@UNICEFinJapan)、Facebook(日本ユニセフ協会)を
通じて、随時配信しております。
■参考資料:シリア人道支援アピール
6月7日、ユニセフは、2013年末までのシリア危機人道支援資金として4億7千万米ドル(約460億円※)の
過去最大規模の支援を国際社会に要請。同日、国連もユニセフの要請を含めた総額44億米ドル
(約4,312億円※)の支援を呼びかけました。
資金不足が深刻化する一方で、支援の拡大は急務となっています。
※1米ドル=98円で計算
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※本信は6月21日にユニセフが発表したプレスリリースを基にしたものです
※原文(英語)は http://www.unicef.org/media/media_69697.html でご覧いただけます
■ 本件に関するお問い合わせ先
(公財)日本ユニセフ協会 広報室
TEL:03-5789-2016 FAX : 03-5789-2036 メール: jcuinfo@unicef.or.jp
または
Simon Ingram, ユニセフ中東・北アフリカ地域事務所 singram@unicef.org, +962-79590-4740
Juliette Touma, ユニセフ中東・北アフリカ地域事務所 jtouma@unicef.org, +962-79-867-4628
Jaya Murthy, ユニセフ・イラク事務所 jmurthy@unicef.org, +964-780-196-4524
Soha Boustani, ユニセフ・レバノン事務所 sboustani@unicef.org, +961-70-931-700
Alma Hassoun, ユニセフ・シリア事務所 ahassoun@unicef.org, +963-958-558-899
Marc Vergara, ユニセフ・ヨルダン事務所 mvergara@unicef.org, +962-79-576-0964
■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、世界の子どもたちの命と健やかな成長を
守るために活動する国連機関です。現在、150以上の国と地域で活動しています。
ユニセフは、子どもの権利を守る主要な機関として、保健、教育、栄養、水と衛生、保護、
緊急支援などの支援活動を実施しています。活動資金は、すべて個人や企業・団体・各国政府からの
任意拠出金でまかなわれています。(www.unicef.org)
■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国36の国と地域にある
ユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、
ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 (www.unicef.or.jp)
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