公表された研究が、唾液スクリーニングによる COVID-19 検出の概念実証を詳説
QIMR Berghofer の研究者が Agilent Cary 630 FTIR 分光光度計を用いて開発した手法
※このお知らせは、米国時間2022年2月23日にアジレント・テクノロジーズ・インクが発表したニュースリリースを、アジレント・テクノロジー株式会社が和訳・要約したものです。
<お知らせ> 2022年2月28日
PRCA22-05
PRCA22005
2022年2月23日、カリフォルニア州サンタクララ
アジレント・テクノロジーズ・インク(社長兼 CEO:マイク・マクマレン、本社:米国カリフォルニア州サンタクララ、NYSE:A、日本法人:アジレント・テクノロジー株式会社)は、オーストラリア、ブリスベンの QIMR Berghofer Medical Research Institute の研究者が、Agilent Cary 630 FTIR 分光光度計を用いて共同で実施した FTIR ベースの COVID-19 唾液検査ワークフローの概念実証にあたり、アジレントの専門家と協力したことを発表します。
この研究では、COVID-19 の感染に対する病態生理学的反応を ATR-FTIR 分光法で調べました。研究者は、エタノールと基本的なラボ機器だけで迅速かつ簡単に実施できるサンプル前処理の後に、唾液サンプルの赤外線スペクトルを取得しました。赤外線スペクトルは、COVID-19 免疫反応特性を含む唾液サンプルの生化学的概要と見なすことができます。
ATR-FTIR メソッドは、PCR 検査や迅速抗原検査などの検査技術とは異なり、病原体や抗原自体を検出するのではなく、体内の病態生理的反応を分析します。したがって、このメソッドはウイルスの変異に対する堅牢性が高いと考えられています。
QIMR Berghofer のPrecision and Systems Biomedicine Research Groupの責任者であり、本研究の主任科学者の 1 人でもある Michelle Hill 准教授は次のように語っています。「エタノールによるシンプルな汚染除去手順を適用し、自己採取の唾液サンプルを生体にとって安全に扱えるようにしました。あらゆる検査においてきわめて重要となる基本的なステップは、臨床現場以外の環境でも使用できる可能性を有することです。こうした環境としては、遠隔地のほか、大勢の人が迅速検査を必要とする状況、たとえば空港や競技場などが挙げられます。」
COVID-19 唾液検査を対象とした ATR-FTIR に関するこれまでの研究は、唾液検査手法の生物学的基盤という点で、決定的なものではありませんでした。私たちはこの側面を明らかにするため、細胞およびマウスのモデルで感染制御実験も実施し、最も特徴的な COVID-19 のポジティブスペクトル特性を確立しました。in vitro 細胞研究、in vivo マウス研究、ヒトコホートの独立した研究から得たデータと、近年の論文から得たデータをまとめ、この手法の堅牢性を実証しました。」
『Pathophysiological Response to SARS-CoV-2 Infection Detected by Infrared Spectroscopy Enables Rapid and Robust Saliva Screening for COVID-19』(赤外線分光分析により検出された SARS-CoV-2 感染に対する病態生理学的反応による迅速かつ堅牢な COVID-19 唾液スクリーニング)というタイトルの論文がBiomedicines誌で発表されました。その結果は、高度な感染症研究に Cary 630 FTIR 分光光度計を用いる利点を示しています。特に、超コンパクトで可搬性に優れ、信頼性の高い設計を採用しているため、感染症研究の多様な環境や状況におけるシームレスな導入に最適です。
アジレントの分子分光分析部門の研究開発担当アソシエイトバイスプレジデントである Andrew Hind は、次のように語っています。
「今回の研究は大変喜ばしいことです。FTIR 分光光度計は使いやすい分析技術です。消耗品の使用は最小限で済み、結果がすぐに得られます。この研究は、ライフサイエンスおよび感染症研究における ATR-FTIR 分光法の可能性を強く示しています。アジレントは、本研究の一部の資金をアジレント・テクノロジーの Applications and Core Technology - University Research Grant を通じて提供するとともに、Cary 630 FTIR 分光光度計を提供しました。今後も COVID-19 や感染症研究の分野で支援活動を続けていくつもりです。」
この研究は他にも QIMR Berghofer Medical Research Institute と The Prince Charles Hospital Research Foundation から資金提供を受けています。
アジレント・テクノロジーについて
アジレント・テクノロジー (NYSE:A)は、ライフサイエンス、診断、応用化学市場におけるグローバルリーダーで、生活の質を向上させるインサイトやイノベーションを提供しています。当社の機器、ソフトウェア、サービス、専門性を含む、幅広いソリューションは、お客様が抱えるきわめて困難な課題に信頼できる答えをお届けします。2021年度の売上高は 63 億2000万米ドルでした。従業員は全世界で 17,000 人となります。アジレント・テクノロジーの情報は、www.agilent.com でご覧ください。アジレントの最新の情報を得るには、Newsroomを購読してください(英語)。LinkedIn、Twitter 、Facebook でアジレントをフォローしてください(英語)。
※このプレスリリース中の「アジレント・テクノロジー」、「アジレント」、「当社」は、文脈により、「アジレント・テクノロジーズ・インク」、その日本法人や各国の法人、グループ全体を指すことがあります。
※このプレスリリースに掲載の製品はすべて試験研究用です。国内において医薬品医療機器等法に基づく承認申請等を行っていません。また予定もありません。
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お客様からのお問い合わせ先:
カストマコンタクトセンタ 電話:0120-477-111
電子メール:email_japan@agilent.com
<お知らせ> 2022年2月28日
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2022年2月23日、カリフォルニア州サンタクララ
アジレント・テクノロジーズ・インク(社長兼 CEO:マイク・マクマレン、本社:米国カリフォルニア州サンタクララ、NYSE:A、日本法人:アジレント・テクノロジー株式会社)は、オーストラリア、ブリスベンの QIMR Berghofer Medical Research Institute の研究者が、Agilent Cary 630 FTIR 分光光度計を用いて共同で実施した FTIR ベースの COVID-19 唾液検査ワークフローの概念実証にあたり、アジレントの専門家と協力したことを発表します。
この研究では、COVID-19 の感染に対する病態生理学的反応を ATR-FTIR 分光法で調べました。研究者は、エタノールと基本的なラボ機器だけで迅速かつ簡単に実施できるサンプル前処理の後に、唾液サンプルの赤外線スペクトルを取得しました。赤外線スペクトルは、COVID-19 免疫反応特性を含む唾液サンプルの生化学的概要と見なすことができます。
ATR-FTIR メソッドは、PCR 検査や迅速抗原検査などの検査技術とは異なり、病原体や抗原自体を検出するのではなく、体内の病態生理的反応を分析します。したがって、このメソッドはウイルスの変異に対する堅牢性が高いと考えられています。
QIMR Berghofer のPrecision and Systems Biomedicine Research Groupの責任者であり、本研究の主任科学者の 1 人でもある Michelle Hill 准教授は次のように語っています。「エタノールによるシンプルな汚染除去手順を適用し、自己採取の唾液サンプルを生体にとって安全に扱えるようにしました。あらゆる検査においてきわめて重要となる基本的なステップは、臨床現場以外の環境でも使用できる可能性を有することです。こうした環境としては、遠隔地のほか、大勢の人が迅速検査を必要とする状況、たとえば空港や競技場などが挙げられます。」
COVID-19 唾液検査を対象とした ATR-FTIR に関するこれまでの研究は、唾液検査手法の生物学的基盤という点で、決定的なものではありませんでした。私たちはこの側面を明らかにするため、細胞およびマウスのモデルで感染制御実験も実施し、最も特徴的な COVID-19 のポジティブスペクトル特性を確立しました。in vitro 細胞研究、in vivo マウス研究、ヒトコホートの独立した研究から得たデータと、近年の論文から得たデータをまとめ、この手法の堅牢性を実証しました。」
『Pathophysiological Response to SARS-CoV-2 Infection Detected by Infrared Spectroscopy Enables Rapid and Robust Saliva Screening for COVID-19』(赤外線分光分析により検出された SARS-CoV-2 感染に対する病態生理学的反応による迅速かつ堅牢な COVID-19 唾液スクリーニング)というタイトルの論文がBiomedicines誌で発表されました。その結果は、高度な感染症研究に Cary 630 FTIR 分光光度計を用いる利点を示しています。特に、超コンパクトで可搬性に優れ、信頼性の高い設計を採用しているため、感染症研究の多様な環境や状況におけるシームレスな導入に最適です。
アジレントの分子分光分析部門の研究開発担当アソシエイトバイスプレジデントである Andrew Hind は、次のように語っています。
「今回の研究は大変喜ばしいことです。FTIR 分光光度計は使いやすい分析技術です。消耗品の使用は最小限で済み、結果がすぐに得られます。この研究は、ライフサイエンスおよび感染症研究における ATR-FTIR 分光法の可能性を強く示しています。アジレントは、本研究の一部の資金をアジレント・テクノロジーの Applications and Core Technology - University Research Grant を通じて提供するとともに、Cary 630 FTIR 分光光度計を提供しました。今後も COVID-19 や感染症研究の分野で支援活動を続けていくつもりです。」
この研究は他にも QIMR Berghofer Medical Research Institute と The Prince Charles Hospital Research Foundation から資金提供を受けています。
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アジレント・テクノロジー (NYSE:A)は、ライフサイエンス、診断、応用化学市場におけるグローバルリーダーで、生活の質を向上させるインサイトやイノベーションを提供しています。当社の機器、ソフトウェア、サービス、専門性を含む、幅広いソリューションは、お客様が抱えるきわめて困難な課題に信頼できる答えをお届けします。2021年度の売上高は 63 億2000万米ドルでした。従業員は全世界で 17,000 人となります。アジレント・テクノロジーの情報は、www.agilent.com でご覧ください。アジレントの最新の情報を得るには、Newsroomを購読してください(英語)。LinkedIn、Twitter 、Facebook でアジレントをフォローしてください(英語)。
※このプレスリリース中の「アジレント・テクノロジー」、「アジレント」、「当社」は、文脈により、「アジレント・テクノロジーズ・インク」、その日本法人や各国の法人、グループ全体を指すことがあります。
※このプレスリリースに掲載の製品はすべて試験研究用です。国内において医薬品医療機器等法に基づく承認申請等を行っていません。また予定もありません。
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