「不登校なのに…PTAに参加する必要はアリ?ナシ?」保護者アンケートの結果からわかった、「不登校の保護者」とPTAの葛藤
「子どもが不登校でも、役員未経験であれば無理矢理PTA役員にされる」など
子育て世代の就労状況、家族の様態が多様化するなか、近年、PTAのあり方についての議論や新しいムーブメントが大きく報じられています。
不登校の子どもの保護者の場合、PTAは自分の子どもが行けない・行かない学校での活動です。そこに意義を見出す人もいれば、傷つき、疲弊する人もいます。
2024年12月、株式会社キズキが運営するウェブメディア「不登校オンライン」では、子どもの不登校・行き渋りを経験している保護者を対象に、PTAに関するアンケート調査を実施しました。
そのアンケートには、自由記述欄として「不登校・行き渋りに関連して、PTAについて困っていること・悩んでいること、疑問に思うこと(自由記述)」という項目がありました。そこに寄せられた保護者の葛藤を紹介します。
1.アンケート結果の概要
保護者の葛藤(困りごと・悩んでいること・疑問)をまとめると、「不登校なのに、PTAに関わらなくてはいけないの?」ということになるかもしれません。代表的・特徴的な意見としては、次のような声がありました。
「役員の立候補者が足りず、子どもが不登校でも役員未経験であれば無理矢理PTA役員にされる。」
「自分の子どもの出ない行事に参加しなければいけない時はとてもつらい気持ちになるが、一生懸命抑えて何でもない顔をする。」
以下、他の声もご覧ください。なお、当プレスリリースでは、代表的な回答のみを紹介します。他の回答は、不登校オンラインの当該記事をご覧ください。
■当該記事はこちら
【PTA特集】ほかの子を見るのがつらい 保護者アンケートに見るホンネ③
https://futoko-online.jp/questionnaire/12579/
■定量データの記事はこちら
【PTA特集】不登校中も6割が参加 「不登校とPTA」についてのアンケート調査結果
https://futoko-online.jp/questionnaire/12292/
■関連記事はこちら
【PTA特集】理解されない、もう頑張れない……保護者アンケートに見るホンネ①
https://futoko-online.jp/questionnaire/12378/
【PTA特集】 どうせなら使い倒して脱・孤独! 保護者アンケートに見るホンネ②
https://futoko-online.jp/questionnaire/12487/
2.PTAについての葛藤(困っていること・悩んでいること、疑問に思うこと)
不登校・行き渋りに関連する回答者(保護者)の葛藤(PTAについて困っていること・悩んでいること、疑問に思うこと)を紹介します。
■不登校への配慮不足、無関心
学校もそうですが、PTAも学校に来る子ども中心に活動をしています。これだけ不登校が増えているのだから、不登校の親や子どもに対して事業ができないのかと思う。
■役員選出、担当決め
役員の立候補者が足りず、子どもが不登校でも役員未経験であれば無理矢理PTA役員にされる。
■自分の子どもが行かないのに…
自分の子どもの出ない行事に参加しなければいけない時はとてもつらい気持ちになるが、一生懸命抑えて何でもない顔をする。しないと惨めな気持ちになる。先生たちから「何でいるの?」というような顔をされることもつらい。PTAを免除しろとは言わないが、配慮してほしい。
■任意加入、退会
入会はいつしたことになっているのか? やめたいと教頭に申し出たが曖昧にされた。前例がないとか。
■自分の子どもとの関わり
執行部会、理事会、広報誌をつくる時間を、もっと子どもに向けられる時間にできるのでは、と感じます。
■人間関係
噂を広められることが困ったこと。その後不登校当時の学校から今の学校に転校したのだが、その転校の際も、担任から正式にクラスのみなに報告する前に、勝手に内部で転校の話を広められた。そのため、完全拒絶せざるを得なかった。
■精神的負担が大きい
親も精神的につらい思いをしているので、PTA活動は免除してもらいたい。
■期待していない
元々PTAに期待していないので、特にない。
4.調査概要
(1)アンケート名称:
-
不登校オンライン_2024年12月「不登校とPTA」についてのアンケート
(2)調査目的:
-
不登校・行き渋りの子どもの保護者の、PTAとの関わり方の実際を知る。
-
不登校・行き渋りの子どもの保護者にとってのPTAのあり方、不登校の保護者のPTAとの上手な付き合い方を探る。
(3)調査対象:
-
現在、お子さんが不登校・行き渋りである保護者さま
-
以前、お子さんが不登校・行き渋りだった保護者さま
(4)調査期間:
-
2024年12月12日(木)~2024年12月18日(水)
(5)調査方法:
-
Googleフォームを用いたインターネット調査
(6)回答数:
-
102名
(7)ご回答者のお子さんの不登校・行き渋りの状況:
-
現在、不登校である:74名
-
以前、不登校であった:22名
-
その他:6名
「その他」と回答された方も、別室登校、毎日遅刻など、お子さんが登校に何らかの困難を抱えていましたので、広い意味で「行き渋り」と捉えられます。
(8)ご回答者の属性:
-
母親:97名
-
父親:4名
-
祖母:1名(両親不在)
5.当アンケートに関する、他の回答結果について
今回のプレスリリースでは、今回は、「子どもが不登校・行き渋りになってから、PTAとの付き合い方がそれまでと変わった方」の声をお伝えいたしました。
次回以降、他の自由記述形式の「回答者の声」も紹介いたします。また、PTAの関係者や有識者のインタビューや講演会も予定しています。
■定量データはこちら
【不登校中も6割がPTAに参加!】一方で5割以上は「役に立っていない」と回答〜「不登校とPTA」についての保護者アンケートの調査結果〜
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000051.000041906.htm
■関連記事はこちら
【PTA特集】理解されない、もう頑張れない……保護者アンケートに見るホンネ①
https://futoko-online.jp/questionnaire/12378/
【PTA特集】 どうせなら使い倒して脱・孤独! 保護者アンケートに見るホンネ②
https://futoko-online.jp/questionnaire/12487/
6.株式会社キズキについて
株式会社キズキは、「何度でもやり直せる社会をつくる」というビジョンのもと、「事業を通じた社会的包摂」をミッションに事業を行っています。
コーポレートサイト:https://kizuki-corp.com/
○不登校オンライン
不登校の保護者向けのwebメディア。
不登校にまつわる保護者の体験談、お子さんの気持ち、著名人のインタビュー、不登校からの勉強法などの記事を掲載。
○親コミュ
不登校の保護者のためのオンラインコミュニティ。
「不登校が特別ではない環境」で、チャットを通じて、不登校の保護者同士で、悩みの解決し合いや雑談が可能。有識者を招いたオンライン講演会も提供。
https://kizuki.or.jp/oya-community-lp/
○キズキ共育塾(学習支援事業)
一人ひとりの困りごとに寄り添い、自分に合った学び方を見つけていくことをコンセプトにした学習塾。不登校や中退をはじめ、人間関係の不安、体調の心配、学習への苦手意識など、お受けするご相談の種類は多岐に渡る。
埼玉県、東京都、神奈川県、愛知県、京都府、大阪府、兵庫県に全国で全13校舎を展開。オンラインでの授業も行っており、お近くに校舎がない方や外出が難しい方にも授業を届けている。
○家庭教師事業(学習支援事業)
「家庭教師キズキ家学」を運営。不登校やひきこもりの方々のために、関東・関西で、勉強のみならずカウンセリングや外出同行も含めた支援を実施。
○公民連携事業
全国各地の自治体から委託を受けて、低所得世帯の子どもたちの学習支援などを実施(東京都足立区・渋谷区・八王子市、大阪府吹田市、大阪市大正区・住吉区、兵庫県西宮市、愛知県名古屋市など。2024年9月現在、累計で42自治体49案件)。
○キズキビジネスカレッジ(就労支援事業)
東京都、神奈川県、大阪府にて、就労移行支援事業所「キズキビジネスカレッジ」を運営。
うつ病などの精神疾患や発達障害のために退職した方、また、それらの疾患や障がいのために就労できずにいる方などのために、「一人ひとりに適した就職」のための支援を実施。
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