京都フュージョニアリング、フュージョンエネルギー商用化に向けた開発を加速
エクイティ167.2億円を含む総額257.2億円の資金を確保し、「UNITY™プログラム」の更なる前進とフュージョン商用化に向けた成長投資へ
京都フュージョニアリング株式会社(以下「当社」)は、フュージョンエネルギーの実現に不可欠な基盤ープラズマ加熱、トリチウム燃料サイクル、トリチウム増殖ブランケット・熱サイクルなどーを開発し、フュージョン商用化を統合的に手掛ける企業です。
世界では、複数の技術方式による開発が進んでいますが、どの方式にも共通して必要となる基盤技術の開発と商用化が必要です。
このたび、当社はシリーズDラウンド1stクローズにおいて、総額257.2億円(与信枠・融資枠を含む)の資金を確保したことをお知らせします。
今回調達した資金は、当社が日本・カナダ・米国の3拠点で進める統合実証プロジェクト「UNITY™プログラム」の開発を更に前進させるとともに、世界各国のフュージョンエネルギー発電実証プラントや商用プラントが直面する技術的課題の解決に向けた、技術開発の強化とグローバル事業展開の加速に充当します。
統合実証プロジェクト「UNITY™プログラム」の前進により、フュージョンエネルギーによる発電実証に近づく
当社は、フュージョンエネルギープラントの商用化における最大の技術的難関とされる「トリチウム燃料サイクル」と「トリチウム増殖ブランケット・熱サイクル」の統合実証を、世界に先駆けて進めています。
日本(京都)で開発を進める発電統合試験プラント「UNITY-1」は、その建設の大部分が完成しました。現在は、増殖ブランケットの実証に必要となる水素同位体抽出試験に取り組んでいます。今秋以降には、高温ループからの発電や水素製造等の統合試験を実施します。
カナダ原子力研究所(CNL)との合弁会社Fusion Fuel Cycles Inc.を通じて開発する実規模トリチウム燃料システム「UNITY-2」(チョーク・リバー、カナダ)は、水素等を用いた予備試験を日本国内で実施中で、年内にはチョーク・リバーでトリチウムを用いた運転を開始する計画です。世界で初めてとなる、完全に統合された実トリチウム燃料サイクルの実証を目指します。
さらに、米国オークリッジ国立研究所(ORNL)と米国エネルギー省(DOE)と連携して開発するブランケット中性子照射試験設備「UNITY-3」(テネシー州、米国)では、トリチウム増殖ブランケットのモジュール規模中性子照射試験設備の詳細設計を進めており、2028年末の完成を目指します。世界初となる、トリチウム増殖率(TBR)が1を超えるブランケットシステムの実証を計画しています。
グローバル3拠点すべての完成をもって、当社はフュージョンエネルギー商用化に不可欠な基盤技術の統合実証を世界で初めて成し遂げることになります。今回調達した資金は、この3拠点における開発加速に重点的に充当します。

「ジャイロトロン」の量産化投資で、更なる事業成長へ
プラズマ加熱システム「ジャイロトロン」において、当社は国内の研究機関が培ってきた基盤技術を基に性能を世界最高水準まで引き上げるとともに、サプライチェーン管理から最終工程での精密なチューニングまでを含めた高品質な総合力で、プロジェクトごとに異なる仕様に応える製品を機動的に届けてきました。この確かな技術力と総合力への信頼から、世界の主要フュージョンプロジェクトや研究機関より受注を積み重ね、これまで国際入札の大半を獲得してきました。
世界各国のフュージョンプロジェクトからの引き合いが拡大する中、今回の資金を活用して量産体制の構築に投資し、拡大する顧客需要に迅速に応える供給体制を確立します。当社はこれらの取り組みを通じて、発電実証や商用化に先立ってフュージョンのサプライチェーン構築と産業化を実装するとともに、短期で売上高 100億円規模を目指す計画です。
炉の方式によらない技術貢献 ―「半歩先」の研究開発
フュージョンエネルギーの実現に向けては、世界各地でトカマク型やステラレーター型、レーザー型をはじめとする様々な方式(プラズマや燃料をどのように閉じ込め、核融合反応を起こすかというアプローチ)の炉が開発されていますが、いずれの方式であっても、実際に発電を成立させるためには、炉心プラズマの外側にある基盤技術の確立が不可欠です。
当社は、特定の方式に依存しない総合技術開発企業として、この基盤技術に関する技術開発を一段と強化し、炉の方式や開発主体を問わず、「FAST」をはじめとする世界各国のフュージョン発電実証プロジェクトや商用プラントが直面する技術的課題の解決に、半歩先を行く研究開発によって貢献してまいります。

グローバル事業展開の加速
当社は現在、日本(東京・京都・滋賀)に加え、米国、英国、ドイツ、カナダの5か国に拠点を構え、これまでに累計320億円を超える資金を調達し、140億円を超える受注契約を積み上げてきました。今回のラウンドには、脱炭素・GX推進を担う政策推進機関、インフラを支える大手企業、政府系金融機関に加え、グローバル投資家やクロスオーバー投資家など、多様な投資家が新たに参画しました。政策・インフラ・金融・資本市場を横断するこの広がりは、フュージョンエネルギーが国境を越えた産業投資の対象として捉えられ始めていることの表れです。当社は今回の資金を活用してグローバル拠点の体制を強化し、世界主要各国での技術開発と事業開発を加速させます。
日本発の技術を世界のフュージョンプログラムへ届ける供給体制をさらに強化するとともに、我が国における産業化・サプライチェーン構築の中核を担ってまいります。

■ 資金調達の概要
シリーズD エクイティ調達額:167.2億円
当社累計エクイティ調達額:329.8億円
デットファイナンス合計:90億円(融資枠・与信枠を含む)
■ エクイティ引受先一覧(新規投資家)※五十音順
IMM Japan 日韓融合ファンド投資事業有限責任組合(無限責任組合員:IMM Investment Japan株式会社)
SiteGround Capital Ltd.
脱炭素成長型経済構造移行推進機構(GX推進機構)
株式会社日本政策投資銀行
東日本旅客鉄道株式会社(JR東日本)
Minerva Growth Partners, Inc.
※ほか二者
■ エクイティ引受先一覧(既存投資家・追加出資)※五十音順
SMBCベンチャーキャピタル株式会社
京都キャピタルパートナーズ株式会社
JICベンチャー・グロース・インベストメンツ株式会社
大和企業投資株式会社
DBJキャピタル株式会社
株式会社三菱UFJ銀行
■ デットファイナンス融資・与信枠設定金融機関一覧(融資枠・与信枠の順)
株式会社三井住友銀行
株式会社京都銀行
三井住友信託銀行株式会社
株式会社みずほ銀行
※ほか一行
【代表取締役 CEO 小西 哲之 コメント】

今回の資金調達では、その規模だけでなく、多様な分野の投資家の皆様にご参画いただけたことを大変光栄に思い、感謝しております。今回のラウンドは、当社への期待であると同時に、フュージョンエネルギーが研究開発の段階から産業化に向けた新たな局面へ移行しつつあることを示すものであり、炉の方式によらず、世界のフュージョン発電実証プロジェクトに不可欠な技術を統合的に提供する企業へとさらに発展することをご理解、ご支援いただいたと受け止めています。
当社は創業以来、発電に不可欠な基盤技術とエンジニアリングの確立に取り組んでまいりました。今回の資金を通じて、この歩みをさらに加速してまいります。フュージョンエネルギーの商用化という長期的な挑戦において、引き続き世界のパートナーとともにフュージョンエネルギー産業の創出に取り組んでまいります。
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