キャップジェミニの最新レポート : 自動車産業はスマートファクトリー導入によって2023年までに1,600億ドルの増収が期待できる
全業界トップ:自動車企業のほぼ半数がスマートファクトリーに2.5億ドル以上を投資
【2018年4月30日:パリ発】
キャップジェミニは本日、「自動車業界は、スマートファクトリーを導入することで、2023年までに年間1,600億ドルの生産性向上を実現することができる」(*1)という、同社のデジタル・トランスフォーメーション・インスティテュートによる新しいレポートを発表しました。このレポート:Automotive Smart Factories: How Auto Manufacturers can Benefit from the Digital Industrial Revolution(オートモーティブ・スマート・ファクトリー:自動車メーカーはデジタル産業革命の恩恵をいかにして得ることができるか)は、自動車業界が他の業界と比較して、スマートファクトリーのイニシアチブにより積極的な目標を設定していることを実証しています。
世界のトップ10(*2)の自動車メーカーは、スマートファクトリーを最大限に導入してから5年以内に、年間46億ドルまたは50%の営業利益の増加が期待できます。本レポートは、2023年時点で自動車セクター内のスマートファクトリーの平均生産性成長率を7%と予測するとともに、スマートファクトリーのポテンシャルを最大限に活かせば1年以内に収支が合うだろうと予測しています。
自動車メーカーは、2022年末までに自社工場の24%がスマートファクトリーとなっているだろうと予期しています。自動車メーカーのほぼ半数(46%)がすでにスマートファクトリーのイニシアチブを実施しています。これは工業生産(67%)、航空宇宙産業(63%)に次ぐ高い数値です。さらに、自動車企業の43%がスマートファクトリーのイニシアチブを現在計画中であることも明らかになりました。本レポートによると、スマートファクトリーに2億5千万ドル以上投資した企業が一番多かったのは自動車セクターで49%を占めています。
その一方で、自動車メーカーの42%は、スマートファクトリーのポテンシャルをフルに実現する方向には進んでおらず、技術的移行に苦しんでいることを認めています。これは調査した全製造部門でも最も高い数値です。今回の調査においてスマートファクトリーを最もよく推進できている企業は、苦労している企業の3倍の投資をしていることが判明しました。さらに、先進的なメーカーは、アドバンスト・アナリティクスやAIベースのコンポーネントなどのソフトウェアに投資する一方、苦労しているメーカーはハードウェアベースのコンポーネントを重視し過ぎて劣勢に回っています。
OEM(相手先ブランド名製造)の大半(46%)がスマートファクトリーのイニシアチブに成功したのに対し、自動車サプライヤーでスマートファクトリーのイニシアチブに成功したと答えたのは3分の1以下(32%)です。本レポートでは、OEMはスマートファクトリーへの道を先導していますが、サプライヤーによるスマートファクトリー導入をもっとヘルプすることができる - たとえば、OEMは資本支援によって、またサプライヤーと協力して、スタートアップ企業や学術機関を通じてイノベーションに取り組んでいくことができる - ことを強調しています。OEMとサプライヤーが協力してスマートファクトリーのプロセスを作れば、生産プロセスの早い段階で問題を最小限に抑えることができます。
キャップジェミニ、オートモーティブ・カウンシルの議長、Nick Gillのコメント:「スマートファクトリーのイニシアチブのポテンシャルをフルに実現させるカギはデジタル成熟度にあります。今回の調査では、スマートファクトリーへの投資に対する数多くの自動車企業の熱意、長期的利益への意識の高さをはっきりと実証することができました。しかしながら、自動車サプライヤーについては、スマートファクトリーのイニシアチブを最適化するために、OEMと協働アプローチをとるための取り組みがもっとできたはずです。」
「OEMにとって今後数年間は、デジタル成熟度を高め、ビジネス利益の最大化を目指して成果を加速させる重要な時期だといえるでしょう」
キャップジェミニの顧客であるFaurecia社のChief Digital Officer、GrégoireFerré氏のコメント:「当社のビジネスにスマートファクトリーの技術の使用することで、従業員の生産性向上に大きなメリットが認められました。従業員はスマートロボットのような洗練された高度なツールを使用して、より安全な環境を作り出します。そしてそれにより、もっと他の重要なタスクへの取り組みに時間を費やすことができるようになりました。」
レポート(英文)は、以下からダウンロードできます。
https://www.capgemini.com/resources/automotive-smart-factories/?utm_source=pr&utm_medium=referral&utm_content=automotive_none_none_pressrelease_none&utm_campaign=disruptdigital_dti_automotive_smartfactories
キャップジェミニのスマートファクトリーレポートの調査手法
キャップジェミニは、2017年2月から2018年1月にかけて、自動車セクターのシニアエグゼクティブ326名に対して調査を行いました。今回の調査は、中国、フランス、ドイツ、インド、イタリア、スウェーデン、英国および米国の8カ国を網羅し、取締役レベル以上、さまざまなファンクションで企業のスマートファクトリーのイニシアチブと密接に関連するシニアエグゼクティブを対象としました。調査サンプルは、年間収益10億ドル以上のOEMとサプライヤーに均等に配布しました。定量的調査に加えて、世界的大手の自動車企業のシニアレベルのエグゼクティブ8名が、それぞれの企業のビジョンや目標、スマートファクトリープロジェクト実施アプローチを理解すべく奥深いディスカッションを行いました。
- スマートファクトリーでは、人工知能、モノのインターネット、拡張現実などの技術と、製造工場の生産性、品質、柔軟性の向上に役立つさまざまなコンポーネントを使用して、生産過程全体にわたってデジタル技術を活用しています
- 平均収益1,580億ドル、営業利益率6%
キャップジェミニについて
キャップジェミニは、コンサルティング、テクノロジーサービス、デジタルトランスフォーメーションのグローバルリーダーとして、イノベーションの最前線に立ち、進化を続けるクラウド、デジタル及び各種プラットフォーム分野で、顧客のあらゆるビジネス機会に対応致します。キャップジェミニは、50年にわたり蓄積してきた優れた実績と業界固有の専門知識を基に、戦略から運用まで、弊社の一連のサービスを通じて、顧客企業が目指すビジネスビジョンの実現をご支援致します。キャップジェミニの信念は、「テクノロジーに関わるビジネス価値は人を通じて具現化される」ことであり、この信念こそが弊社の原動力となっています。キャップジェミニは、世界40ケ国以上、20万人のチームメンバーで構成される多文化企業です。キャップジェミニ・グループ全体の2017年度売上は、128億ユーロです。
キャップジェミニ株式会社については、以下をご覧ください。
https://www.capgemini.com/jp-jp/
キャップジェミ二株式会社のソーシャルアカウント
Twitter:https://twitter.com/CapgeminiJapan
Facebook:https://www.facebook.com/CapgeminiJapan/
People matter, Results count.(人にこだわり 成果にコミット)
デジタル・トランスフォーメーション・インスティテュート:
デジタル・トランスフォーメーション・インスティテュートは、デジタル全般に関するキャップジェミニの社内シンクタンクです。この組織は、大規模な従来型のビジネスに対するデジタル技術の影響について調査し、その結果を公開しています。ここでは、チームがキャップジェミニのエキスパートたちによる世界規模でのネットワークを活用し、教育機関や技術パートナーたちと緊密に連携しています。デジタル・トランスフォーメーション・インスティテュートは、インド、イギリスおよびアメリカに専用のリサーチセンターを開設しています。
dti.in@capgemini.comにご連絡ください。
デジタル・トランスフォーメーション・インスティテュートについては、https://www.capgemini.com/service/the-digital-transformation-institute/をご覧ください。
すべての画像