ICRC新総裁、紛争と気候変動の二重苦に見舞われるサヘル地域のマリを訪問

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マリは今、途方もない人道問題に直面しています。紛争や気候変動の影響、そして大規模な食料危機に同時に見舞われています。幾重にも重なる問題が、新たな問題を生み、致命的なループに陥っています。

その渦中では、数百万もの人々が追い込まれています。

マリの総人口の3分の1に当たる750万人超は、何らかの支援なしには生き延びられません。最も危機的な状況に陥っているのは、暴力が横行している故郷から避難することを余儀なくされた、マリ全域で40万人に上る避難民です。マリ東部ガオでは、数千人もの避難民が、基本的なサービスすら受けられずに仮設テントで暮らしていて、ほぼ全員が想像を絶する苦しみを体験してきたと語ります。

「村が焼き払われて、人々や、時にはコミュニティー全体が避難するのを目撃しました。子連れの女性の中には、逃げる途中で命を落とした子どもをここで埋葬するしかなかった人もいました」。

赤十字国際委員会(ICRC)のミリアナ・スポリアリッチ新総裁は、着任して初めての訪問先としてガオを訪れて、暴力の横行によって暮らしを破壊され、サヘル各地から逃れてきた男女や子どもたちと話をしました。

「誰もが、森に逃げ込みました。その場で出産して、子どもを捨てなければならない女性もいました」。

「道中で、子どもたちは食べ物や水がほしいと泣いていました。喉が渇いて命を落とした人もいました」。


10人の子どもの母親であるビントゥー・ワレ・ファカナさんは、村が襲撃を受けたため、逃げてきました。家族で安全な場所を求めて歩いている時に、夫は喉の渇きで命を落としました。ビントゥーと子どもたちは、同じ村からやってきた他の人たちと一緒に、幾度となく避難を余儀なくされてきました。ホスト・コミュニティー自体がすでに追い詰められていることから、出て行くように言われたのです。こうした中で、息子も失いました。

この地域の人々は、すでに紛争下に置かれていたところ、この10年間で最悪の食料危機に見舞われました。さらに、気候変動や不規則な降雨パターン、インフレにより、事態の悪化に拍車がかかっています。450万人が栄養失調に陥り、貧困に陥る人々の数は日増しに増える一方です。

「人が死んだのに、埋葬する遺体を覆う布さえも買えませんでした」。

「暴力が横行する中、さらに、干ばつにまで見舞われたんです。人も動物も食べるものがないので、事態が悪化する前にブルキナファソを離れました」。

「誰もが着の身着のまま逃げてきました。大惨事の中、持ち物を取ってくることなど考えられなかったんです」。

「今一番必要なのは、きれいな水と食べ物です。そして、その次に必要なのは、医療とシェルターです」。


ガオのカジ地区にある避難民の居住地で、コミューンの責任者を務めるアラブ人のアグ・ヤヤも、1990年代以降、繰り返し避難を強いられてきた一人です。数年間は、ブルキナファソで難民として平穏な暮らしを送っていましたが、その後、事態が悪化しているマリに戻ることを余儀なくされました。まるで、人々がどこに行こうと暴力が追いかけてくるかのようです。

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本社所在地
東京都港区赤坂1-11-36 レジデンスバイカウンテス320
電話番号
03-6628-5450
代表者名
榛澤 祥子
上場
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資本金
-
設立
1863年02月