【三菱UFJ銀行】株式会社センシンロボティクスへ出資~最先端のロボティクス技術を支援し社会課題解決をめざします~
最先端技術の社会実装を後押しし、老朽化するプラントや社会インフラ、労働人口減少に伴う点検作業の担い手不足などの社会課題解決に貢献します。
老朽化する社会インフラ、担い手不足の進行
現在、国内の石油プラントの半数が稼働年数50年以上[1]です。また、高度成長期以降に整備された道路・橋、トンネル、河川、下水道、港湾などは、今後20年で築50年以上となる割合が急激に高くなることが見込まれており[2]、社会インフラの老朽化が深刻な社会課題となっています。
さらに、老朽化したプラントやインフラには高度なメンテナンスが求められますが、日本の労働力人口は2030年時点で6百万人以上不足する事が予測されています。 [3]なかでも電気主任技術者をはじめとしたインフラの保守点検を支える人材は高齢化などにより2030年には3割減少[4]する見通しで、日本の産業の担い手不足が進んでいます。
投資先の紹介
2015年に創業されたセンシンロボティクスは、ロボット制御・データ解析ソリューションを提供するソフトウェア開発企業です。産業用ドローンや自動走行ロボットなどのロボティクス技術を用いて品質の高いデータを取得し、取得データをAIで効率的に整理・分析できるデータアプリケーションを提供しています。運営・保守・メンテナンスプロセスの自動化ソリューションの提供により、前述した社会インフラの老朽化や担い手不足などの社会課題解決に貢献します。
ENEOSとセンシンロボティクスは、既に2020年より協業を開始しており、プラント点検の効率化を実現するための技術の共同開発を進めています。当行は、当該技術の普及を含めたドローンなどのロボティクス技術の社会実装に向けて、両社の取り組みを後押しすべく、出資および両社との協議を開始しました。
導入事例
-自動航行ドローンを使った送電設備点検(中部電力パワーグリッド株式会社)
自動航行させたドローンによる鉄塔、送電線の一括での自動点検を実現。これまで5人1組で1日2本の点検作業を行っていたところ、作業員を2人程度に絞り、1日あたり5、6本の点検が可能になり大幅な業務効率化を実現。
https://www.sensyn-robotics.com/news/power-grid-check
-自動航行ドローンを使った太陽光パネル点検(旭電業株式会社)
赤外線サーモグラフィカメラを搭載したドローンの自動航行とAIによる画像解析、点検結果レポート出力までを一気通貫で提供。従来10名程度必要だった点検を、ドローン+不具合箇所の地上点検要員3~5名程度と大幅に効率化。
当行は、お客さまと事業リスクを共にし、環境・社会課題の解決に向けた取り組みを推進する事業共創[5]に取り組んでいます。今後も、労働者の高齢化、危険作業の減少、社会インフラ管理の効率化など、幅広い産業に共通する社会課題の解決を図り、持続可能な産業発展に貢献していきます。
[1]重化学工業通信社「日本の石油化学工業50年データ集」
[2]国土交通省「社会資本の老朽化対策情報ポータルサイト」
[3]パーソル総合研究所HP「労働市場の未来推計2030」
[4]株式会社マイスターエンジニアリング「『超重要インフラ』メンテナンス人材不足調査レポート」
[5]事業共創投資について
当行の、お客さまと事業リスクを共にし、課題解決に資する新産業・新事業の創出を推進する取り組み。「社会インフラ」・「社会資源」のトランジションを加速させ、環境・社会課題の解決につながる取り組みを推進します。
【ご参考】
センシンロボティクスへの出資についてのプレスリリースはこちらをご参照ください。
https://www.bk.mufg.jp/news/admin/news1027.pdf
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