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株式会社ポーラ・オルビスホールディングス
会社概要

肌内外で光を余すことなく活用 見た目も美しくハリのある肌に

赤色光の透過と青色光の散乱を両立

ポーラ・オルビスHD

ポーラ・オルビスグループの研究・開発・生産を担うポーラ化成工業株式会社(本社:神奈川県横浜市、社長:片桐崇行)は、サンスクリーン製品の赤色光の透過と青色光の散乱を両立させ、見た目も美しく、ハリのある肌に導く技術の構築に成功しました。

■ 光の色が肌に与える良い効果に着目

 太陽光に含まれる紫外線は、肌の老化を引き起こす原因となります。一方で、同じく太陽光に含まれる可視光線は、特定の色の波長において見た目や肌自体に良い効果をもたらすことが知られており、全ての光を遮断することが必ずしも肌にとって最適ではないと言えます。

 ポーラ化成工業では、赤色光がⅠ型コラーゲンの産生促進効果のあるレプチンを活性化し、肌にハリを与える可能性(※1)と、青色光が肌の見た目に透明感を引き出す可能性(※2)をそれぞれ明らかにしました。つまり、赤色光は透過させ青色光は散乱させる技術を実現すれば、太陽光の力で見た目も美しく、ハリのある肌になれると考えられます。


※1 「赤色光が真皮線維芽細胞に働きかけて コラーゲンを増やすのに重要なレプチン産生を高めることを発見」(2023年12月7日発行)http://www.pola-rm.co.jp/pdf/release_20231207_01.pdf

※2 「肌からの反射光を制御するメーク料の開発」坂崎ゆかり, 鈴木優加, 西方和博, 毛利邦彦, 日本化粧品技術者会誌, 40, 278-286 (2006)



■ 製剤に配合する粒子の大きさにより選択的に透過と散乱をコントロール

 これまで、多くの化粧品製剤では可視光中における複数の色の波長の透過と散乱を選択的にコントロールすることは困難でした。それは、「活用したい特定の色以外の波長を吸収すること」で光をコントロールしていたことが原因です。この方法では一つの色の波長の活用はできても、他の色の波長は吸収されてしまっているため、透過や散乱させることはできず、複数の色の波長の活用は困難になります。

 そこで今回は、赤色光と青色光、両方の活用を目指し、従来の方法から発想を変え、夕焼けや朝焼けの原理であるレイリー散乱(補足資料1)という現象にヒントを得て、粒子のサイズによる光のコントロールに挑戦しました。レイリー散乱とは光の波長の長さよりも十分に小さい微細な粒子による散乱です。レイリー散乱では波長が長いと散乱しにくく、波長が短いと散乱しやすいという性質があります。つまり、波長の長い赤色光は散乱せず透過しやすく、波長の短い青色光は散乱しやすいと考えられます。よって、化粧品製剤に配合する粒子の大きさをコントロールし、レイリー散乱を利用することで、赤色光の透過と青色光の散乱を両立できると考えました。


■ 赤色光透過と青色光散乱を両立する製剤を実現

 今回、さまざまな粒子サイズの素材を検討したところ、非常に細かいシリカ粒子が、レイリー散乱を発生させやすく、赤色光の透過と青色光の散乱の両立に適していることを見出しました。しかし一方で、粒子はサイズが小さければ小さいほど凝集力が高くなり、集まり固まってしまいます。粒子は凝集し大きな塊になると、その塊のサイズの粒子としてふるまうため、狙った特性が発揮できなくなってしまいます。

 そこで、凝集を抑制する表面処理を施し、レイリー散乱を起こしやすい状態を維持できるシリカ粒子を開発しました。開発した粒子を一般的な油剤に分散して評価した結果、赤色光の透過と青色光の散乱を両立することが確認できました(図1)。

 今回、光の波長よりも十分小さい粒子を用いることで、レイリー散乱を活用した可視光を最大限活用する技術の確立に成功しました。本研究により、外での活動や普段の生活を通して光を余すことなく活用したエイジングケアの可能性が切り開かれました。



■【補足資料1】 レイリー散乱と空の見え方

 レイリー散乱とは「波長に比べて十分に小さい粒子による光の散乱」のことで、イギリスの物理学者レイリーにより初めて説明された現象です。

 レイリー散乱により引き起こされる自然現象に朝焼け、夕焼けがあります。地球を取り巻く大気圏に太陽からの白色光が入射すると、大気を構成している分子によってレイリー散乱がおこります。このとき、波長の短い光も長い光も散乱されますが、波長の短い青い光は波長の長い赤い光よりも強く散乱されるので、青い光が空一面に広がり、昼間に地上から見上げる空は青く見えます。

 一方、夕暮れ、あるいは早朝のように、太陽が地平線の近くに見えるときは、太陽光は斜めに大気圏に入射するため、昼間と比べ大気圏を長い距離通過したのちに私たちの目に届きます。大気を長い距離通過する間、青い光はレイリー散乱により散乱を繰り返し、だんだんと減衰していきます。これにより、青い光は失われ、弱いながらも散乱された赤色の光により、空は赤みの強い色調となります。これが夕焼け、朝焼けという現象になります。

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URL
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業種
製造業
本社所在地
東京都中央区銀座1-7-7 ポーラ銀座ビル
電話番号
03-3563-5517
代表者名
横手喜一
上場
東証1部
資本金
-
設立
-
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