サシバ、ミゾゴイ等希少鳥類の保全のため、岐阜県御嵩(みたけ)町のリニア残土処理予定地の計画変更を御嵩町他に要望
サシバ、ミゾゴイ等希少鳥類保護のために、重要湿地を残土処理場にしないよう要望
該当湿地を含む残土置き場予定地周辺では、例年、2つがいのサシバが繁殖しています。しかし、今年度は1つがいのみが成功し、もう1つがいは繁殖に失敗した様子です。ミゾゴイは、2004年からの調査で古巣、羽、鳴き声などを確認しており、繁殖しているものと考えられます。
■JR東海によるリニア残土処理計画
御嵩町美佐野地区の町有地と民有地において、リニア中央新幹線建設による残土処理計画を、JR東海が進めています。新しく御嵩町長となった渡辺幸伸氏は、当計画について白紙の立場で、今後地域住民等の声を聞いて判断すると述べています。町有地に計画されている置き場に持ち込まれる残土は、要対策土(※)が含まれ、天然由来のヒ素などの重金属が残土に含まれている可能性が住民から指摘されています。
※要対策土:土壌汚染対策法の基準を超える天然由来のヒ素やフッ素が含まれる残土のこと。
■サシバ
サシバは、日本の東北地方以南で繁殖をする中型のタカの仲間です。南西諸島から東南アジアで冬を越し、繁殖のために日本に渡来する夏鳥で、特に秋の渡りの時期には大きな渡りの群れが日本各地で観察されます。サシバは日本の里山環境において、ごく普通に見られていたタカですが、2006年の環境省のレッドリスト改定で絶滅危惧Ⅱ類に選定されるなど、急激な減少が心配されています。
■ミゾゴイ
IUCN絶滅危惧種、環境省絶滅危惧Ⅱ類、岐阜県絶滅危惧Ⅱ類。夏鳥で冬季はフィリピンなど南方へ渡って越冬します。繁殖地は、ほぼ日本。岐阜県のレッドデータブックでは、減少要因として「本種の繁殖地となる丘陵帯の樹林が住宅や道路建設によって開発され、繁殖場所が減少している」とあり、保全対策は「繁殖地となる里山環境の保全に努める。特に、営巣場所となる樹林を伐採しないよう配慮する」とあります。
コナラに営巣したミゾゴイの巣。写真は2023年4月17日にリニア残土計画予定地周辺で撮影。今までにホオノキ、アラカシでも巣を確認。谷地形の樹林内で高さ10~15メートル程度の高木の枝先に、枯れ木を組み合わせて巣を作ります。
■添付資料
要望書:岐阜県御嵩町のリニア残土処理予定地内のサシバ、ミゾゴイ等希少鳥類の保全について(御嵩町長他宛)
https://prtimes.jp/a/?f=d39807-62-2224ac9ecf0103ba8a4792283a3523f5.pdf
■日本野鳥の会 組織概要
組織名 :公益財団法人 日本野鳥の会(会員・サポーター 約5万人)
代表者 :理事長 遠藤孝一
所在地 :〒141-0031 東京都品川区西五反田3-9-23 丸和ビル
URL : https://www.wbsj.org/
■日本野鳥の会岐阜 組織概要
組織名 :日本野鳥の会岐阜(会員 約300人)
代表者 :代表 伊藤恭博
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像
- 種類
- その他
- ビジネスカテゴリ
- 環境・エコ・リサイクル自然・天気
- ダウンロード