Opensignal、楽天モバイルの契約数1,100万回線突破を受け、ネットワーク品質と競争力を分析
楽天モバイル、⼤⼿モバイル・オペレーター3社からの乗り換えで転出1件当たり1.83件を獲得。5G通信の遅延は1年間で22%改善し、契約数拡大と通信品質向上の両立が明らかに
Opensignal(本社: 米国ボストン)は、楽天モバイルの契約回線数が2026年9月に1,100万回線に達したことを受け、同社の加入者獲得動向とネットワーク品質を分析した最新レポート「楽天モバイル、契約数1100万回線突破: Opensignalのデータが示す⽇本の第4 のオペレーター」を発表しました。
本レポートによると、楽天モバイルは日本の⼤⼿携帯電話オペレーター市場における契約回線数のシェアが約6~7%である一方、他社からの乗り換えによる新規契約獲得では約13%のシェアを確保しています。また、NTTドコモ、au、ソフトバンクの主要3オペレーターとの間では、転出1件当たり1.83件の契約を獲得しており、競争力を示しています。
こうした成長の背景には、競争力のある料金設定に加え、ネットワーク品質の継続的な改善があります。Opensignalの分析データでは、楽天モバイルの5G通信における平均遅延時間が2025年8月から2026年8月までの1年間で約22%短縮されたほか、アップロード・スピードは主要モバイル・オペレーターの平均を78%上回りました。契約数が急速に増加する中でも、日常的なモバイル利用に必要な「一貫した品質」は一定して維持されています。
主な分析結果
⼤⼿3モバイル・オペレーターからの乗り換えで高い競争力を発揮: 楽天モバイルは、NTTドコモ、au、ソフトバンクへの転出1件当たり1.83件の契約を獲得。本レポートでは、同社が、同価格帯の競合オペレーターに対しても1.31件を獲得しており、料金以外の要因も加入者獲得に寄与していることが示唆されています。 5G通信の遅延時間が1年間で22%改善: 5Gの平均ICMP遅延時間は30.12ミリ秒から23.41ミリ秒へと短縮。5Gゲーム利用時のジッターも26%の改善が確認されました。 契約数の拡大と「一貫した品質」を両立: 日常的なモバイル利用に必要な通信条件を満たす割合を示す「一貫した品質」は、2024年第3四半期の80.9%から2026年第2四半期の81.1%へと、ほぼ同水準を維持しました。 アップロード・スピードは主要オペレーターの平均を78%上回る: 2026年第2四半期の平均アップロード・スピードは15.6Mbpsとなり、主要オペレーターの平均8.73Mbpsを大きく上回りました。 Open RANの高度化と衛星通信によるエリア拡大に注目: クラウドネイティブなネットワーク基盤の高度化が進む一方、カバレッジのさらなる拡大が今後の課題となっています。楽天モバイルはAST SpaceMobileとの協業を通じ、2026年第4四半期の衛星直接通信(D2D)サービス開始を目指しています。
価格競争力に加え、ネットワーク品質が加入者獲得を後押し
日本の⼤⼿モバイル・オペレーター3社が2025年に料金改定を実施する中、楽天モバイルは主力プランの料金を据え置き、加入者獲得における競争力を高めてきました。
楽天モバイルの「Rakuten最強プラン」は、月間データ使用量が20GBを超える場合でも月額3,278円(税込)で利用できます。⼤⼿モバイル・オペレーターのデータ無制限プランの平均料金が月額7,800円を超える中、月額約4,500~5,000円の価格差は、利用者がオペレーターを乗り換える大きな動機となっています。
一方、Opensignalの分析では、楽天モバイルは同程度の価格帯で競合するブランドに対しても、転出1件当たり1.31件の契約を獲得しています。これは、同社の加入者増加が価格競争力だけでは説明できず、ネットワーク品質やサービスなども選択要因となっている可能性を示しています。
また、楽天グループが公表した2026年第2四半期のユーザー1人当たり平均収益(ARPU)は、前年同期比60円増の2,921円となりました。データ利用の拡大に加え、広告、保険、グループ内サービスなどのエコシステムからの収益貢献も増加しており、加入者数の拡大が収益基盤の強化にもつながっています。
契約数の急増にもかかわらず、「一貫した品質」は一定して推移
新規参入したモバイル・オペレーターにとって、加入者数の増加に伴うネットワーク負荷への対応は重要な課題です。
Opensignalの測定データによると、楽天モバイルの「一貫した品質」は2026年第2四半期に81.1%となり、2024年第3四半期の80.9%からほぼ変化していません。契約数が大幅に増加する中でも、日常的なモバイル利用に必要な通信品質が維持されていることを示しています。
また、楽天グループが公表したMNOの単純解約率は、2024年第4四半期の2.52%から2026年第2四半期には1.49%に低下しました。ネットワークの成熟とともに、契約継続率が改善していることがうかがえます。
アップロード・スピードについても、楽天モバイルは2026年第2四半期に平均15.6Mbpsを記録し、主要通信事業者の平均8.73Mbpsを78%上回りました。一方、ダウンロード・スピードでは国内4位にとどまっており、LTE周波数帯域の制約などが引き続き課題となっています。
Open RANの高度化により、5G通信の遅延時間が22%短縮
楽天モバイルは、商用サービス開始当初から完全仮想化されたクラウドネイティブのモバイル・ネットワークを構築し、Open RANアーキテクチャを活用したネットワーク運用の高度化を進めています。
Opensignalの分析結果では、5G通信における平均ICMP遅延時間が2025年8月の30.12ミリ秒から2026年8月には23.41ミリ秒へと約22%短縮されました。これにより、楽天モバイルは国内⼤⼿モバイル・オペレーター4社の中で、5Gの平均ICMP遅延時間が2番目に短いオペレーターとなりました。
また、通信遅延の変動を示す5Gゲームのジッターも、同期間に13.83ミリ秒から10.22ミリ秒へと約26%改善しました。こうした改善は、オンライン・ゲームやビデオ通話など、リアルタイム性が求められるサービスの利用体感にとって重要な意味を持ちます。
これらの改善は、楽天モバイルが2026年2月にサードパーティー製rAppの統合を伴うRANインテリジェントコントローラー(RIC)の全国展開を完了した時期とも重なっています。
同社はAIを活用したネットワーク制御の自動化にも取り組んでおり、RANの省電力化においてTM Forumの「自律型ネットワーク レベル4」認定を取得しました。AIを活用した制御により、ユーザー体験に関する主要指標を維持しながら、RANの消費電力を約20%削減しています。
Opensignalの分析は、こうしたソフトウェア主導のネットワーク高度化と、実際のユーザー・エクスペリエンスの改善が同時期に進んでいることを示しています。
今後の課題はカバレッジの拡大、衛星直接通信(D2D)に期待
楽天モバイルのネットワーク品質は改善を続けているものの、サービス提供エリアの拡大は引き続き重要な課題です。
Opensignalの分析結果によると、楽天モバイルの圏外率は2024年第3四半期の0.70%から2026年第2四半期には0.57%に改善しました。これは、ネットワークの整備が進む中で、利用者が接続できない状況が減少していることを示しています。
さらなるカバレッジ拡大に向けて、楽天モバイルは米AST SpaceMobileと協業し、2026年第4四半期の衛星直接通信(Direct-to-Device:D2D)サービス開始を目指しています。
同サービスは、通常の携帯電話基地局による通信が困難な山間部や離島などを含め、日本の国土全域をカバーすることを目標としており、動画視聴やビデオ通話、ソーシャルアプリケーションなどへの対応も想定されています。
衛星通信と地上ネットワークの連携は、楽天モバイルが今後、既存の大手モバイル・オペレーターとのカバレッジ格差を縮小する上で重要な役割を果たす可能性があります。
ネットワーク品質の向上が、今後の競争力を左右する重要な要素に
今回のOpensignalの分析からは、楽天モバイルの成長が、低価格戦略だけでなく、ネットワーク品質の継続的な改善にも支えられていることがうかがえます。
過去18カ月間のデータでは、契約数の増加と並行して通信遅延の短縮や「一貫した品質」は一定して維持が進み、解約率の低下やARPUの上昇も確認されています。
特に、クラウドネイティブなOpen RANアーキテクチャを活用したソフトウェア主導のネットワーク高度化は、通信品質を継続的に改善するための重要なアプローチとして注目されます。
楽天モバイルの事例は、成熟した携帯通信市場においても、ネットワークへの投資とユーザー体感の改善が、加入者獲得や事業成長を支える可能性を示しています。
参考資料
楽天モバイル、契約数1100万回線突破: Opensignalのデータが示す⽇本の第4 のオペレーター:
注:内容は、英語版の翻訳です。日本語との内容に不整合がある場合、英語版が優先されます。
Opensignalについて
Opensignalは、消費者のネットワーク体感と意思決定に関する独立した知見を提供するグローバル・プロバイダーです。オペレーターは、Opensignalが提供するモバイルおよびブロードバンド・ネットワークに関する弊社独自のインサイトを活用することで、エグゼクティブ・レベルのスコアカードや公的検証から、特定レベルのエンジニアリング分析や消費者の意思決定に至るまで、利益の改善や、業界に勝ち残るためのソリューションを得ることができます。弊社の分析方法は独自のもので、高い透明性を担保し、すべてのオペレーターがネットワーク接続を継続的に改善できるよう支援します。弊社は米国、カナダ、英国に本社を擁し、南米とアジアに営業拠点を展開しています。
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像
- 種類
- 商品サービス
- ビジネスカテゴリ
- ネットワーク・ネットワーク機器
- ダウンロード
- プレスリリース素材
このプレスリリース内で使われている画像ファイルがダウンロードできます
