ロールス・ロイス・モーター・カーズ、コーチビルド・コレクションの第一弾として「プロジェクト・ナイチンゲール」を発表

2026年4月14日(火) グッドウッド、ウエスト・サセックス
• ロールス・ロイス・モーター・カーズ、コーチビルド・コレクション(Coachbuild Collection)の第一弾として「プロジェクト・ナイチンゲール(Project Nightingale)」を発表
• その名はフランス語で「ナイチンゲール(夜鳴き鳥)」を意味する「ル・ロシニョール(Le Rossignol )」に由来し、ヘンリー・ロイスのフレンチ・リヴィエラの邸宅近くにあるデザイナーとエンジニアの家にちなむ
• 1920年代の実験車「EX」シリーズから着想
• ロールス・ロイス独自のアルミニウム製スペースフレーム「アーキテクチャー・オブ・ラグジュアリー(Architecture of Luxury)」を採用
• ストリームライン・モダン・デザインの美学に基づく、純粋でモノリシックなデザイン
• 本年夏よりグローバル・テストおよび検証プログラムを開始
• ロールス・ロイスのデザイン哲学に深い共感を持つお客様へ招待制で提供
• 世界限定100台、2028年より納車開始予定
「世界中の最も審美眼の高いお客様から、これまでで最も野心的な作品を求める声が寄せられました。私たちはこれに応えるため、ブランドとしてこれまで共存しなかった3つの要素を融合させました。それは、コーチビルドによる完全なデザインの自由、力強く静粛な完全電動パワートレイン、そしてこの技術だけが実現できる比類なきオープントップのドライビング体験です。プロジェクト・ナイチンゲールは、1920年代に共同創設者の一人であるサー・ヘンリー・ロイスが実験的なEXモデルで示した大胆な精神を受け継ぐ、現代のロールス・ロイスが可能とする最高峰の表現です」
クリス・ブラウンリッジ ロールス・ロイス・モーター・カーズ 最高経営責任者
「プロジェクト・ナイチンゲールは、ロールス・ロイスの本質を形づくるデザイン原則、つまり壮麗なプロポーション、完璧な表面の仕上げ、そして細部まで研ぎ澄まされた明確なラインを基盤としながら、それらを全く新たな領域へと昇華させるものでもあります。私にとって、この画期的な車は必然でありながらも予想外の存在でもあり、今後のロールス・ロイスのデザインの方向性を示すものです」
ドマゴイ・デュケク ロールス・ロイス・モーター・カーズ デザイン・ディレクター
ロールス・ロイス・モーター・カーズは、「コーチビルド・コレクション」の第一弾として「プロジェクト・ナイチンゲール」を発表します。「ナイチンゲール」の名は、フランス語の「ル・ロシニョール」に由来し、ヘンリー・ロイスの冬の別荘があるコート・ダジュール近くのデザイナーとエンジニアの家にちなんだものです。この特別な2シーターのオープンモデルは、ロールス・ロイスのデザイン表現に新たな境地を切り開くものです。
壮麗なプロポーションを持ち、完全電動のドライブトレインによる独特の静かなオープントップ体験を実現している本コレクションは、1920~30年代の華やかさと自信に満ちた時代の精神を色濃く反映しながら、現代的なデザインを貫いています。創造的なビジョンは完全に具現化されており、わずかに残るデザインの細部には現在開発中の新しい製造技術の導入が見込まれています。世界で100台のみが製作され、すべてグッドウッドのロールス・ロイス本拠地で、卓越したクラフツマンシップにより手作業でコーチビルドされます。

プロジェクト・ナイチンゲールおよびコーチビルド・コレクションのプログラムは、美を愛し、生活の中でそれを感じることを大切にする、真の審美家のために構想されました。これらのお客様は、ロールス・ロイスのデザインの重要性、世界で最も考え抜かれた自動車の価値、そしてロールス・ロイスだけが提供できる特別な体験への深い理解という共通の価値観で結ばれています。現在、本コーチビルド・コレクションのお客様は、ロールス・ロイスがキュレーションする数年におよぶ集まりや特別な瞬間を体験するプログラムに参加しており、その中で自身の車の創造的・技術的な形成過程に触れるとともに、世界各地で開催されるプライベート・イベントへ招待されています。
流線型の美しさ、スピード、そして純粋でモノリシックな美の規律
この車のデザインは、アール・デコ後期のストリームライン・モダンの原則に着想を得ており、装飾よりも正確なラインと途切れのないフォルムが力強く表現されています。 こうした精神を受け継ぎ、ロールス・ロイスのクリエイティブ・チームは、純粋で一体感的なボリューム感を追求しました。
もう一つの着想源は、1920年代にロールス・ロイスが製作した実験車「EX」モデルです。これらは 赤いバッジが特徴で、プロジェクト・ナイチンゲールにも同様のバッジが装備されています。ブランドの歴史の中でも特に希少で魅力的な車であり、その中でも特に 16EX と17EXが重要な参考となっています。
これらのモデルは、ジャズエイジの最盛期、アール・デコ様式が名付けられてからわずか3年後の1928年に製作されました。 ヘンリー・ロイスと彼のエンジニアたちは、2台の強力な ファントム(Phantom) のシャシーを軽量アルミニウム製ボディで包み込み、新たな最高速度を追求しました。 16EX と 17EX は、時速90マイル(約145km/h)を超え、その大胆なトーピード形状(torpedo-shaped)のフォルムは当時のロールス・ロイスの野心を象徴する存在でした。堂々とした存在感、長いボンネット、浅く傾斜したフロント・スクリーン、そして乗員を深く包み込むキャビンを特徴とするものでした。
この歴史的背景から、コーチビルドのデザイナーたちは 、プロジェクト・ナイチンゲールを形づくる3つの原則として、力強い直線から優雅な曲線への移ろい(Upright to flowing)、滑らかに繋がる中央ライン(Central fuselage)、そして翼のような躍動感(Flying wings)を抽出しました。
プロジェクト・ナイチンゲールは、ロールス・ロイスの物語に精通する人々には馴染み深く、それでいて大胆な現代性を備え、これまでにない新しい形でこれらの原則を見事に体現しています。
フロントからの外観
全長5.76メートルのプロジェクト・ナイチンゲールは、ロールス・ロイスを代表するサルーンであるファントムとほぼ同じ長さでありながら、2シーターのコンバーチブルとして設計されています。 電動パワートレインにより、内燃エンジンに必要とされる大型の冷却用の吸気口が不要となったことで、フロント・ウイングの最外端とパンテオン・グリルの間に、これまでにない広く途切れのない面を実現しました。

グリルは、ロールス・ロイスを象徴する最も知られたアイコンの一つを大胆に再解釈したものです。幅約1メートルにおよぶ堂々としたフレームは、まるでステンレススチール製の塊から彫り出されたかのような存在感を放ち、その奥には24本のバーが刻まれています。グリル上部のわずかにくぼんだ部分にスピリット・オブ・エクスタシーが配され、そのラインは後方へと流れ、まるで像が水面をかき分けながら進む姿を思わせるかのような印象を与えます。

グリル下部には、両下端から45度に広がった構造的なセクションがあり、そこから垂直に下がり、カーボンファイバー製のエプロンが前方へ突き出しています。その周りには優雅なクロームのベルトが施され、 これにより、グリルがまるで構造的な台座の上に載っているかのような効果が生まれます。これは、最上部の装飾的なフロアが、その下にある堅固な幾何学的な構造に支えられてそびえるアール・デコ様式の高層建築を彷彿とさせます。
フロント・ウイングの最外端には、プロジェクト・ナイチンゲールの最も先進的なデザイン要素のひとつである、細身で縦長のヘッドライトが配置されています。 このデザインは、ヘッドライトの下端からテールランプまで、車体の全長にたって走るポリッシュ仕上げのステンレススチールの帯によって際立ちます。
トーピード形状 - 滑らかに繋がる中央ラインの側面
側面から見ると、プロジェクト・ナイチンゲールのドライバーを中心に据えたトーピード形状のデザインが鮮明に際立ちます。 伸びやかなボンネットは、鋭く傾斜したフロントガラスへとつながり、その両側には ファントム・ドロップヘッド・クーペ(Phantom Drophead Coupé) に着想を得た、ステンレススチールのフレームに囲まれた繊細なクォーターライト・ウィンドウが配置されています。その後方には、ボディの奥深くに配置された2名乗りのコンパクトなキャビンがあり、リアデッキは低く傾斜して細く絞り込まれています。ボンネットとテールによるこの大胆な構成により、2シーターのキャビンは、ボディの堂々としたボリューム感と対照的な、親密で特別な空間となっています。

プロジェクト・ナイチンゲールでは、ヨットの船体と上部構造を分けるラインに着想を得た、フロントからリアまで途切れることなく続く一本の船体ラインがあります。このラインは、ロールス・ロイスの伝統的なデザインをさりげなく参照した、フロント・ウイングの彫刻的な「ピナクル(Pinnacles)」から始まり、リア・エッジへまで滑らかに流れています。意図的に高い位置に設定されたこのラインは、車内の奥深くに包み込まれるような感各を生み出します。ヘッドレストの後方にそびえる立ち上がった部分は、立て襟のように、ドライバーと同乗者を風や雨などの外部要素から守り、ヘッドレストの高さを車体の彫刻の一部として一体化しています。
ボディ下部には、中央胴体を強調するように立体的な凹みが施されており、それを支えるカーボンファイバー製のシルがバランスをとっています。このサイドシルは、ロールス・ロイスの伝統的なランニング・ボードを控え目に連想させるデザインとなっています。

さらに、リアには控えめな装飾として、後輪中央の少し後ろにポリッシュ仕上げのステンレススチールの細い帯がもう一つ加えられており、その位置とプロポーションはヨットの航跡に立つ穏やかな白波を思わせます。

外観は、まるで一つの固い塊から彫り出されたかのように見えるよう、表面の仕上げに最新の注意が払われています。 視覚的な雑音を最小限に抑えるため、コーチドアのハンドルには目立たないロック機構と控え目なインジケーター・ランプが組み込まれています。また、ロールス・ロイスの象徴である「バッジ・オブ・オナー(Badge of Honour)」は、洗練されたステンレス製の「ダブルR」モノグラムとして、フロント・ウイングの両側とラゲッジ・コンパートメントの中央に控えめにあしらわれています。

この静謐さと対照的に、ロールス・ロイスでは最大サイズとなる24インチのホイールが、計算されたコントラストを生み出しています。 ホイールのデザインは、水面下から見たヨットのプロペラに着想を得ており、車が停止していてもあたかも動き続けているかのように見えます。 表面には繊細な加工によるストライプ模様が施されており、ワイヤーホイールのスポークが高速で回転しているかのような印象を与えます。またブラック仕上げの中にアルミニウムのフレークが散りばめられており、ホイールが回転するたびに繊細な輝きを放ちます。

存在感あふれるテール・デザイン
リアに向かって、ボディの表面はリア・ホイール・アーチ周辺で張り出し、全体の優雅さとバランスをとる安定した印象を与えています。 その上に広がるデッキは意図的に水平に保たれており、精緻に設計された2つのリアランプが上面からほぼ直角に落ちるように配置され、アクセントとなっています。この印象的なデザインは、グランドピアノの開閉を彷彿とさせる片持ち式で横方向に開くピアノ・ブート(Piano Boot)によってさらに強調され、機能的な動作を特別な到着の瞬間へと昇華させます。

リア中央には、一本の縦長のブレーキランプが配され、ストリームライン・モダン様式のスピードストライプを想起させます。 その下には、時計のベゼルのように精功に仕上げられたクローム製のナンバープレート枠が埋め込まれており、細部にまでこだわった特別なデザインとなっています。
その下部には、同様の精密さがエンジニアリングにも反映されています。大胆なデザインのリア・ディフューザー「エアロ・アフターデッキ(Aero Afterdeck)」は、排気菅が不要な完全電動パワートレインの採用によって実現されました。このカーボンファイバー製の一体成形パーツが、スポイラーを追加することなく高速走行時の安定性を確保し、プロジェクト・ナイチンゲールの優雅なシルエットの流れを妨げることなく、滑らかなラインを維持しています。
オープンエアの静寂、クローズド・ルーフの迫力
プロジェクト・ナイチンゲールは、ルーフを下げることで穏やかで開放的なドライブ体験を実現します。ルーフを上げると雰囲気が一変し、堂々としたクーペのような存在感を放ちます。
ルーフには、カシミア、ファブリック、高性能複合素材を組み合わせた独自の防音素材を採用しています。 電動パワートレインがもたらす卓越した静粛性と相まって、ソフトトップのルーフが開いていても閉じていても、卓越した静粛性を実現します。一方で、キャンバスに降り注ぐ雨音など、ドライビングの情緒を引き立てる音はあえて残すように配慮されています。

インテリア・スイート:二人のための世界
この驚くべき静けさが、プロジェクト・ナイチンゲールのインテリアの中心的なデザインの着想となりました。 初期のプロトタイプでの試乗中、ロールス・ロイスのデザイナーたちは、鳥のさえずりが驚くほど鮮明に聞こえることに気づきました。この体験に魅了され、 この車の名前に敬意を表して、ナイチンゲールの鳴き声の録音を研究し、その独特の音波パターンを分析しました。こうした研究から、鳥のさえずりのリズムを視覚的な形に変換し、車内にいる人々を包み込むデザインのアイディアが生まれました。

その結果として生まれたのが 「スターライト・ブリーズ・スイート(Starlight Breeze Suite)」です。 これは、微妙に異なる3つのサイズの1万500個の星で構成された、流れるような星座のような照明です。ナイチンゲールの歌声が持つ穏やかな風の動きにちなんで名付けられたこの光のパターンは、デザイナーたちが研究した音波の形から着想を得ています。各ドアの前方から運転席と助手席を囲むように広がるこの照明は、乗る人々を自分だけの天空の世界に包み込み、メロディーを光で表現しています。
スターライト・ブリーズの光は、「ホースシュー(Horseshoe)」と呼ばれる彫刻的なインテリアの形状に組み込まれており、シートの後方から立ち上がり、乗員を包み込むような建築的なデザインとなっています。

ドアの内張のレザーは、精巧につくられたサドルを思わせる立体なパーツが重ねられており、このデザインはセンター・コンソールのレザー製サドル型アームレストへとつながっています。このアームレストは、ボンネットの全長にわたり、キャビンを通ってリア中央のブレーキランプまで続くコーチラインと正確に位置を合わせています。
コーチドアを開くと、アームレストが自動で後方にスライドし、スピリット・オブ・エクスタシーの回転式コントローラーが現れます。このコントローラーは、ハイジュエリーを思わせる4本の溝が刻まれた触り心地の良いステンレススチール製のリングで操作します。溝の内側は多面的にカットされ、その後ガラスブラスト処理が施されており、光沢を抑えた繊細な仕上げとなっています。この宝飾品のような装飾はインテリア全体にわたって、ギアセレクタ―や他の回転式コントローラーにも施されており、その数は5つに厳選されています。

さらにボタンを押すとアームレストが後方に動き、個人用のコンパートメントが現れます。 アルミニウム削り出しのカップホルダーは宝石のようなアクセントを加え、シート後方には手荷物を収納できる隠し棚があり、ゆったりとした長距離の旅を想定した、細やかで実用的な工夫が施されています。

プロジェクト・ナイチンゲールのビスポーク表現
ロールス・ロイスは、プロジェクト・ナイチンゲールのために、全く新しいカラーと素材のパレットとビスポーク要素を開発しています。 これらは他のロールス・ロイス車に使用されることはありません。 100台すべてが、お客様の個性や嗜好、ビジョンを反映するよう、細部にわたり丁寧にキュレーションされます。
本日披露された「EX」仕様車
このたび発表されたこのEXモデルは、プロジェクト・ナイチンゲールのデザインの精神を反映しています。エクステリアのペイントは、1928年の実験的 17EXからインスピレーションを得ており、 そのデザインを単に再現するのではなく、新たな解釈を加えています。コート・ダジュール・ブルーと名付けられた淡いソリッド・ブルーの色あいには、光の当たり方によって微かにレッド・フレークが輝き、かつてEXモデルに付けられていた赤いバッジをさりげなく表現したものであり、プロジェクト・ナイチンゲールが生産コンセプトであることを示す象徴として用いられています。エクステリアはシルバーのコンバーチブル・ソフトトップ・ルーフで仕上げられています。

インテリアの色彩はコート・ダジュールの穏やかな雰囲気を感じさせます。シートは柔らかなパステル調のチャールズ・ブルーで仕立てられ、グレース・ホワイトとの組み合わせにより、やさしく陽光が差し込む落ち着いた空間を演出しています。深みのあるネイビーのシート・インサートがコントラストと奥行きを加え、フェイシアの周りやヘッドレストにはリヴィエラの野花に着想を得たピオニー・ピンクのアクセントが添えられています。全体の配色は、V字型に上方へ広がるオープンポアのブラックウッドで締めくくられ、視線を自然と空へと導きます。
洗練されたエンジニアリング
プロジェクト・ナイチンゲールは、ブランド独自の完全電動パワートレインを搭載しています。静かで滑らかな動力伝達は、100年以上にわたりロールス・ロイスの体験を形作ってきたすべての要素をより際立たせ、このパワートレインの特徴は新たなデザインの可能性を切り開きます。世界各地でのテストと開発を進める中で、さらなる技術的詳細は順次公開される予定です。
ヘンリー・ロイスの遺産とプロジェクト・ナイチンゲールの約束
プロジェクト・ナイチンゲールは、コーチビルド・コレクションの幕開けを告げるモデルです。 このプロジェクトにインスピレーションを与えたのは、より大胆で妥協のないロールス・ロイスのデザインを求める情熱的なお客様たちの広がるコミュニティです。ヘンリー・ロイスの実験的な精神と、アール・デコ時代の華やかさを受け継ぎながら、常に未来を見据えてきたブランドの確固たる姿勢を示す車です。
コーチビルド・コレクションへの参加は招待制で、納車は2028年より開始される予定です。
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