茨城県日立市に次世代型社会インフラ研究拠点「調和の丘」を新設し、ハーモナイズドソサエティの実現に向けた研究開発を強化

Lumada 3.0とその先を見据えた成長を加速するとともに、地域社会との協創を通じてSociety 5.0の実証を推進

株式会社 日立製作所

「調和の丘」研究棟のイメージ図

 株式会社日立製作所(以下、日立)は、環境・幸福・経済成長が調和した持続可能な社会「ハーモナイズドソサエティ」の実現をめざし、次世代型社会インフラ研究の中核拠点「調和の丘」を、茨城県日立市に2030年に新設します。

 積極的な研究投資を通じてグローバル最先端の研究拠点を構築し、実証で得られた成果を迅速に社会発信・実装することで、新たな事業を創出し持続的な成長を実現するとともに、地域への価値創出を図ります。

 調和の丘では、複数の分野が相互に影響し合う社会システム全体を見据え、設計・制御・運用を分野横断で一体的に高度化するための研究と実証を進めます。社会課題を起点に、エネルギーやモビリティ、モノづくりなど複数分野の技術を組み合わせて解決策をつくる「コンバージェンス研究」を進めるグローバル最先端の研究拠点とし、実証で得られた成果を社会に発信するとともに、価値創出につなげます。

 特に、日立市と推進する「次世代未来都市の実現に向けた共創プロジェクト」*1と連動し、研究から実証までのプロセスを加速し、地域への価値創出を図ります。例えば、「グリーン産業都市」の実現に向け、電力や熱、CO₂などを一体で捉えて地域のエネルギー運用を高度化する研究を進め、地域内での再生可能エネルギーの最適利用や企業の脱炭素化支援に活用していきます。さらに、こうした社会システムの在り方を踏まえ、AI・データ活用を進めるとともに、京都哲学研究所(Kyoto Institute of Philosophy)の知見も取り入れ、市民生活における価値観の創生と共有も進めます。調和の丘をハブに、地域の企業・大学・研究機関をつなぐオープンエコシステムを構築し、課題の発掘から解決策の実証、成果の発信、人財育成までを一体的に進め、社会課題の解決につながる価値を創出していきます。

 こうした取り組みを通じて、Lumada 3.0、さらにはその先の成長を実現するデジタライズドアセット・サービスを創生し、日立の持続的な成長につなげます。

「調和の丘」題字:書家 武田双雲氏による揮毫

*1 日立ニュースリリース:「日立市と日立製作所が、デジタルを活用した"次世代未来都市(スマートシティ)の実現にむけた共創プロジェクト"に関する包括連携協定を締結」 (2023年12月21日)

背景

 脱炭素化や資源制約の深刻化に加え、AI活用の進展による電力需要の増加などを背景に、社会インフラや産業を取り巻く課題は複雑化しており、単一分野では解決が難しくなっています。日立はこれまで、社会インフラとしてのアセット開発やシステムインテグレーションから、Lumadaを通じた顧客協創・デジタルソリューション創出へと研究開発の役割を進化させてきました。近年では、ハーモナイズドソサエティの実現に向けて、社会システム全体を対象に、初期段階からステークホルダーの参画を得て研究・実証を推進する重要性が高まっています。調和の丘は、こうした研究開発の役割の進化を踏まえ、次世代の社会システムを実証する拠点として整備するものです。

 社会システムの変革を実証するためには、デジタル技術や先端AIに加え、エネルギー機器、産業設備、都市・公共インフラなどリアルな社会インフラを含めた研究と検証が不可欠です。大甕地区は日立の創業以来100年以上にわたり社会インフラを支える研究開発を進めてきた拠点であり、実環境に近い形で研究・実証のための設備や知見を有しています。これらを生かし、調和の丘を中核に、社会イノベーション実現に向けた研究を進めます。

調和の丘での社会インフラ研究推進の重点取り組み

1. コンバージェンス研究による社会インフラ革新が生み出す事業価値創出

 ハーモナイズドソサエティやSociety 5.0の実現に向けて、革新インフラ研究や、分野融合研究、協調制御*2研究を一体的に展開することで、コンバージェンス研究を牽引します。代表テーマの一つとして、電力・熱・CO₂・データを一体で捉える「エネルギーNEXUS」*3の研究・実証を推進します。さらに、社会インフラとAIの統合技術であるフィジカルAI統合モデル「Integrated World Infrastructure Model (IWIM)」*4を発展させ、発電・送配電や蓄電、熱の回収・有効利用、CO₂の計測・管理など相互に影響する要素を同一の枠組みで捉え、供給から利用・循環・制御までを含めた運用技術を開発します。これにより、設備単体の効率化にとどまらない全体最適をめざし、複数主体が関わるインフラ運用における調和のとれた意思決定を支援し、日立ならではの価値を提供します。

*2 協調制御: 複数の設備やシステムを連携させ、相互に影響する条件を踏まえて全体最適をめざす制御技術

*3 エネルギーNEXUS: 電力・熱・CO₂・データを横断的に統合し、複数主体が関わるエネルギー社会システムの全体最適と意思決定を支援する研究・実証テーマ

 *4 IWIM: 日立が蓄積してきた社会インフラ領域のナレッジとAI技術を統合して、フィジカル世界の現象を理解・予測し、計画・制御までを一体で扱えるフィジカルAI統合モデル

2. シンボルとしての新研究棟の建設と地域産業の活性化

 調和の丘は、めざす社会の姿や将来の社会インフラ像を起点に研究テーマを設計し、既存の研究設備や実証フィールドも含めた実環境での検証と、成果発信、人財育成を一体で推進する拠点です。従来の研究所における実験・検証機能に加え、構想段階から社会実装を見据えた研究設計や関係者との議論、成果の可視化までを連続的につなぎ、分野ごとに進められてきた研究を束ねることで、次世代社会インフラや社会システムの姿を具体化していきます。これらの活動を牽引するシンボルとして、かつて日立市の環境課題を解決した、日立鉱山の「大煙突」をモチーフとした新研究棟を建設します。新研究棟には、研究の成果や将来ビジョンを共有するための空間や、研究者、事業部門、自治体、パートナー企業、アカデミアなど社内外の多様なステークホルダーが集い、技術や創生価値を体感しながら開発を進める場を設けます。これにより、分野や組織を越えた協創と社会実装を加速し、地域の活性化にも貢献します。

3. 国内外のパートナーとつながるオープンエコシステム強化

 日立は、さまざまな社会課題の解決に向け、国立大学法人 東京大学との日立東大ラボ、国立大学法人 京都大学との日立京大ラボ、国立研究開発法人 産業技術総合研究所との日立-産総研サーキュラーエコノミー連携研究ラボ、英国Imperial College Londonとの共同研究などを通じて、エネルギー、環境、社会システムに関する産学官のオープンイノベーションを推進してきました。今後、調和の丘をハブとして、パートナーとの協創をさらに広げ、政策の提言や、共同研究の創出や人財交流、研究成果・知見の相互活用を強化します。さらに、グローバルな研究ネットワークを活用し先端研究人財を強化することで、世界最先端の分野横断型の研究開発拠点の実現をめざします。

今後の展望

 今後、日立は調和の丘を中核拠点とし、社会課題起点の研究と実証の好循環を創生し、地域から国内外へ価値を展開する次世代社会インフラ研究を推進し、日立の次の成長を支えるLumada事業の発展をめざします。日立市との「次世代未来都市の実現に向けた共創プロジェクト」とも連動しながら、地域の社会イノベーションを加速し、グローバルに展開するとともに、ハーモナイズドソサエティおよびSociety 5.0の実現に貢献していきます。

建築計画の概要(予定)

場所

日立製作所 研究開発グループ茨城サイト大甕地区内 (茨城県日立市大みか町七丁目1番1号)

構造・規模

鉄骨造(一部RC造)、建築面積:約900坪、延べ面積:約2800坪

階層

低層部:3階、タワー部:7階

着工時期

2027年12月

完成時期

2030年3月

日立製作所について

日立は、IT、OT(制御・運用技術)、プロダクトを活用した社会イノベーション事業(SIB)を通じて、社会インフラをデジタルで革新し続けるグローバルリーダーをめざし、環境・幸福・経済成長が調和するハーモナイズドソサエティの実現に貢献します。デジタルシステム&サービス、エナジー、モビリティ、コネクティブインダストリーズの4セクターに加え、新たな成長事業を創出する戦略SIBビジネスユニットの事業体制でグローバルに事業を展開し、Lumadaをコアとしてデータから価値を創出することで、お客さまと社会の課題を解決します。2025年度(2026年3月期)売上収益は10兆5,867億円、2026年3月末時点で連結子会社は606社、全世界で約29万人の従業員を擁しています。詳しくは、www.hitachi.com/ja-jp/をご覧ください。

お問い合わせ先

株式会社日立製作所 

研究開発グループ

問い合わせフォーム:https://www8.hitachi.co.jp/inquiry/hqrd/news/jp/form.jsp

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会社概要

株式会社 日立製作所

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URL
https://www.hitachi.co.jp/
業種
情報通信
本社所在地
東京都千代田区丸の内一丁目6番6号
電話番号
03-3258-1111
代表者名
德永 俊昭
上場
東証プライム
資本金
-
設立
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