21社の親兄姉子ゼブラ企業経営を可視化!事業・ファイナンス・組織・公民連携、4領域の研究結果をまとめた研究冊子『Zebra`s Management Research Book vol.1』公開
~「ゼブラ的事業になるまでの5段階」や、ゼブラ的地域ファイナンスなど、これからの社会を作る新たな経営実践知~

株式会社Zebras and Company(ヨミ:ゼブラ アンド カンパニー、本社:東京都港区麻布十番、代表取締役:阿座上陽平、田淵良敬、以下Z&C)及び、一般社団法人Tokyo Zebras Unite(以下、TZU)は、全国のゼブラ企業経営者・アカデミア・行政職員・金融機関など、多様なセクターの方々と共に紡いできたゼブラ企業に関する実践知を結集し、インタビュー・現地視察・対話を経て完成したリサーチブック『Zebra`s Management Research Book』を本日公開しました。
※『Zebra`s Management Research Book』ダウンロード
https://www.zebrasand.co.jp/wp-content/uploads/2025/12/Zebras_Management_Research-Book_2025.pdf
また、本ブックを使った、社会的インパクトと経済性を両立する"ゼブラ企業"の実践知を深め合う、実践者向けの学びと対話の場として『ZEBRAS ACADEMIA 2025』を2025年11月30日(日)に京都・芝蘭会館(山内ホール)にて開催したことをご報告いたします。
■ ZEBRA’S MANAGEMENT RESEARCH BOOK vol.1 とは何か
本リサーチブックは、「社会性」と「経済性」を両立させる「ゼブラ企業」の実践知を「事業・ファイナンス・組織・公民連携」という4つの視点から体系化し、次世代の経営・社会・資本のあり方を探究するための「実践者のための教科書」です 。
2019年の概念提起以降、ゼブラ企業は「何か」を定義する段階から、いかに「実装するか」というフェーズへと移行しています 。本書は、単なる理論の集積ではなく、現場で格闘する経営者、研究者、行政、金融、市民など26名の専門家が参画し、編み上げられた知の集合体です。現場にいる人たちが意思決定に生かせる「使える知」を提供することを目指しています 。
本ブックはゼブラ企業という「航路」を進むための『アップデートされ続ける海図』です。ユニコーンが目指す一直線の最短ルートではなく、荒波や停滞期(失敗)も詳細に記されており、それぞれの船(企業)が自社のエンジンや帆の形(固有性)に合わせて、目的地である「優しく健やかで楽しい社会」への最適な進路を見出すための手助けになれればと思っています。
■ 各章でどのようなことが書かれているのか
本書は、ゼブラ経営を多角的に捉えるための4つのパートで構成されています。
【Part 1:事業】ゼブラ・トランスフォーメーション(ZT)の教科書
老舗中小企業3社(ウエダ本社、三星グループ、小平株式会社)の事例をデザイン経営の理論で分析しています。企業が事後的にゼブラ企業へと変容する「5段階のプロセス」や、変容を駆動する5つの心構え「ゼブラ態度(Zebra Attitudes)」を導出しています 。
【Part 2:ファイナンス】ゼブラ的地域ファイナンスの実装に向けた実態と構造的課題
地域企業87社へのアンケートと金融機関への調査に基づき、資金調達の構造的ギャップを解明しています 。「20億円の壁」や「出口戦略(エグジット)の不在」といった課題を指摘し、柔軟な投資スキーム「LIFE type1」や、2026年施行予定の「企業価値担保権(EVC)」の活用など、具体的な解決策を提示しています 。
【Part 3:組織】「ゼブラ企業」の組織・人材・文化戦略
哲学を組織のシステムに昇華させるための「4つの柱(理念・資本、文化・求心力、人事・仕組み、事業・関係性)」を提示しています 。短期的な利益圧力から現場を守る「防波堤」の築き方や、個人のWILLを尊重する人事制度など、価値創造を最大化する組織モデルを考察しています 。
【Part 4:公民連携】ゼブラ企業と実現する理想的な公民連携
行政からの受託(to G)から、自治体と共に創る「with G」への転換を提唱しています 。うむさんラボや湘南ベルマーレなどの先行事例から、スピード感や文化の違いを乗り越えるための「橋渡し役」の重要性や、対等なパートナーシップを築くための実践知をまとめています 。
また、巻末には各領域で陥りやすい失敗を共有する「ゼブラ的フェイルコン」も収録されています。
■ 誰がどのように読むと良いのか
本書は、以下のような立場の方々がそれぞれの現場で「羅針盤」として活用することを想定しています。
(地域企業の経営者・アトツギ)
「経済合理性だけで経営することに違和感がある」「自社の社会的価値をどう事業に統合すべきか悩んでいる」方に最適です。Part 1の変容プロセスや、Part 3の組織づくりの4つの柱を自社に照らし合わせることで、「自社ならではのゼブラへの道」を描くことができます。
(金融機関・投資家)
「不動産担保に頼らない評価をしたい」「社会的インパクトとリターンを両立させたい」方へ。Part 2のファイナンス分析や「Zebra Scorecard(検討中)」が、事業性評価や新たな融資・投資判断のツールとして役立ちます 。
(行政担当者・支援者)
「行政だけでは解決できない複雑な地域課題に直面している」「民間企業との効果的な連携方法を知りたい」方へ。Part 4を読むことで、企業を単なる下請けではなく「共創のパートナー」として巻き込むための作法が理解できます。
(すべての働く人)
「何のために働いているか目的を見失いかけている」方。本書に散りばめられた経営者の哲学や対話の記録に触れることで、人間性を伴った経済のかたちについて新たな視点を得られます。
【読み方のヒント】
各章の最後には、自分たちの現場に即して思考を整理できる「NOTEページ」が設けられています 。単に読むだけでなく、自社の課題を書き込み、仲間との対話のきっかけとして活用していただけると相互理解が進み、一体として事業を進めることができます。
▼『ZEBRAʼS MANAGEMENT RESEARCH BOOK vol.1』 目次
Part 1|事業
ゼブラ・トランスフォーメーションの教科書 〜老舗中小企業3社の事例から〜
Part 2|ファイナンス
ゼブラ的地域ファイナンスの実装に向けた実態と構造的課題
Part 3|組織づくり
「ゼブラ企業」の組織・人材・文化戦略
〜社会性と経済性を両立し、未来を拓く組織・人材開発モデルの考察〜
Part 4|公民連携
ゼブラ企業を実現する理想的な公民連携に向けて
特別編 ゼブラ的フェイルコン
<制作協力>
◆事業
執筆・事例調査・インタビュー:井登友一・渡邉文隆
事例調査・討議:江連千佳・佐藤真陽
研究アドバイザー:山田仁一郎
◆ファイナンス
執筆・事例調査・インタビュー・アンケート設計:阿座上陽平
事例調査・インタビュー:瀬尾萌・田淵良敬
事例調査・討議:猪熊真理子・羽田隆也・溝渕由樹・山本雄生
進行管理:太田圭哉
協力:鳥居希・渡辺麗斗
◆組織づくり
執筆・事例調査・インタビュー:宇尾野明宏・能登谷圭悟
リサーチ設計・分析・インタビュー:江連千佳・佐藤真陽
事例調査・インタビュー・議論:濱岡範光・平野知実・野崎恭平
進行管理:祝迫怜菜・宮田ゆかり
協力:西村晃
◆公民連携
執筆・事例調査・インタビュー:晝田浩一郎・高岡美優
事例調査・インタビュー:阿座上陽平・石塚理博・加藤勝
討議:表原立麿・栗林正司・甲賀晶子
◆全体
全体企画・チーム組成・インタビュー調整:阿座上陽平
進行管理:阪本菜
デザイン:平山みな美、森亮太
<発行>
・発行日 2025年 11月 30日
・発行元 株式会社Zebras and Company
▼2025年11月30日(日)京都開催『ZEBRAS ACADEMIA 2025』の様子


11/30に京都大学で行われた『ZEBRAS ACADEMIA 2025』では、招待制で行った現地イベントでは全国から76名が参加し、オンラインでも92名、合計168名の経営者・金融機関・行政職員・研究者を含めた多様セクターの方に参加しました。事業・ファイナンス・組織・公民連携の4領域で得られた研究成果を初公開し、登壇企業のリアルな経営変容プロセスや地域金融の新たな可能性といった研究成果を報告しました。。参加者同士の対話を通じて、ゼブラ企業の実践知をめぐる活発な議論が交わされました。
▼「京都流議定書」とは
株式会社ウエダ本社が主催する、京都に根付く数値化できない価値や文化を研究・発信し、その強みを再認識・創出することを目的としたイベントです。各分野のフロントランナーを招き、世代や分野を超えた交流を通じて新たな価値を生み出し、京都から日本独自の価値観を全国や世界に発信しています。
2023年で一時休止していましたが、2025年に再び開催される背景には、①社会の変化を精神性から問い直す必要性、②世代間で価値を継承し繋げる重要性、③京都という地域内でも分断を超え連携していく必要性、という強い問題意識があります。これらはゼブラ企業が目指す「社会性と経済性の両立」と深く呼応しており、今回のゼブラアカデミア2025は京都流議定書との共催として実施されました。
https://kyotostyle.jp/kyotoryu
▼「ゼブラ企業」とは

「ユニコーン企業」への行き過ぎた期待や過剰な資源の偏りへのリアクションとして、2016年に米国西海岸で生まれた概念です。
https://www.zebrasand.co.jp/zebras
私たちZ&Cは、ゼブラ的経営者や企業の特徴として次の4点があると捉えています。
1. 事業成長を通じてより良い社会をつくることを目的としている
2. 時間、クリエイティブ、コミュニティなど、多様な力を組み合わせる必要がある
3. 長期的でインクルーシブな経営姿勢である
4. ビジョンが共有され、行動と一貫している
2023年度より「骨太の方針」等の国家戦略にも「ゼブラ企業の推進」が明記され、2024年度からは中小企業庁による実証事業が開始。2025年度では、これまで明記された国家戦略での継続に加え、新たに「地方創生2.0」においてもゼブラ企業の推進が明記され、さらなる全国的なゼブラ企業の創出と発掘、支援が加速しています。
以上
▼Tokyo Zebras Uniteとは
”Zebras”(ゼブラ企業)を提唱した米国の4人の女性起業家が2017年に組織したZebras Uniteの東京チャプターです。Zebras Unite全体では現在、世界中で25以上の支部、20,000人以上のメンバーとなって、世界的な大きなムーブメントになっています。
https://zebrasunite.coop/tokyo
▼株式会社Zebras and Company(ゼブラ アンド カンパニー)とは
「Different scale, Different future (新しいものさしがあれば、新しい成長が起こり、新しい未来が作れる)」をテーマに、誰もが社会課題解決と持続的で健康的な企業経営に挑戦できる「優しく健やかで楽しい社会」を目指し、投資と経営支援を行う会社です。投資・経営支援、行政や金融企業との連携、「ゼブラ企業」に関するリサーチと情報発信を通してゼブラ的経営を体系化し、「ゼブラ企業」という概念が全ての企業に実装され新たなビジネスモデルの可能性を広がる世界を目指しています。
▼株式会社Zebras and Company 会社概要
社 名:株式会社Zebras and Company
設 立:令和3年3月12日
事 業:「ゼブラ企業」という概念の認知拡大のためのムーブメント・コミュニティづくり、及び、社会実装のための投資や経営支援の実行
代表取締役:阿座上陽平、田淵良敬
社外取締役:小林味愛
監査役:三尾徹
公式サイト:https://www.zebrasand.co.jp
公式Facebookページ:https://www.facebook.com/zebrasandco/
公式instagram:https://www.instagram.com/zebrasandco/
公式Twitter:https://twitter.com/zebrasandco
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