「資金調達伴走支援プログラム」採択4事業者のキックオフイベントを開催しました

公益財団法人佐賀県産業振興機構 さが産業ミライ創造ベース(RYO-FU BASE)の資金調達伴走支援事業「ファイナンス」の一環として実施する「資金調達伴走支援プログラム」において、採択された4事業者を対象としたキックオフイベントを開催しました。
本イベントは、採択事業者がそれぞれの事業への想いや現在抱えている課題、今後目指す姿を共有するとともに、これから始まる伴走支援に向けて認識を共有するために実施したものです。
当日は、外国人材支援、コスメ・観光・アウトドア、音楽ビジネスなど、さまざまな分野で挑戦する採択4事業者が、それぞれの事業内容と今後の展望を発表しました。
先輩事業者やベンチャーキャピタリストを交えたパネルディスカッションを実施。事業を始めるきっかけや、地域で挑戦する意義、資金調達との向き合い方など、多くの学びが共有されました。
開催概要
事業名:資金調達伴走支援事業「ファイナンス」
プログラム名:資金調達伴走支援プログラム
開催日時:2026年7月30日(木)16:00〜18:00
採択事業者:株式会社Retocos/株式会社HiBee/株式会社tuneX/フィッシングパークひらの
本プログラムは、資金調達を目指す事業者に対し、事業の成長可能性を整理しながら、投資家や支援者に伝わる事業ストーリーの構築、ピッチのブラッシュアップ、事業計画の具体化などを伴走型で支援するものです。応募のなかから採択された4事業者は、このキックオフイベントを起点に、2027年2月に予定する最終ピッチでの資金調達に向けたスタートを切りました。
採択事業者が語る、それぞれの挑戦
当日は採択4事業者がそれぞれの事業と展望をプレゼンテーション。事業の原点から、これから目指す未来までが語られました。
01|コスメ・観光
佐賀の香りを、世界が憧れるブランドへ
株式会社Retocos
代表取締役 三田かおり
Retocosは、佐賀県産の柑橘をはじめとした地域の植物を原料に、「香り」のブランドを手がける会社です。甘夏の皮など、本来は破棄されてしまう植物を原料に、香水やシャンプー、お茶などを開発。ホテルや旅館、宿泊施設などに商品を展開し、香りを通じてこの土地の記憶を届けるという体験価値を提供しています。
三田さんが目指すのは、商品を作ることそのものではなく、地域の未利用資源を活かして地域に循環を生み出すこと。植物資源から香りを抽出してプロダクトへ加工し、それがホテルや旅館で使われ、売上が生産者や地域の一次産業へ還元され、新たな挑戦につながる──。この循環を全国、そして世界へとつなげていきたいと語りました。
これまでに女性起業家を対象としたアワード、デザイン賞や、内閣府「女性のチャレンジ賞」などを受賞。早くから販路を得てホテルへの導入も増えるなか、現在の一番大きな課題は、事業をさらに成長させるための資金調達と事業戦略だといいます。全国・海外へ広げるために、営業体制や資本政策を強化していく考えです。
「佐賀から、世界が憧れる循環型ラグジュアリーブランドをつくりたい」
本プログラムを通じて、社の事業規模や成長段階に合った成長戦略を検討するとともに事業計画のブラッシュアップ、投資家・専門家とのネットワーク、そして採択事業者同士の連携を学び、事業を成長させたいと、意気込みを語りました。(当日はオンラインでの登壇となりました。)
02|外国人材支援
外国人と地域をつなぐ仕組みづくり
株式会社HiBee
代表取締役社長 髙重敬太
佐賀大学在学中に会社を設立した髙重さんは、外国人労働者支援サービス「ツナギテ」を展開しています。県内企業の人手不足や、外国人技能実習生・留学生が抱える言語や文化、働き方の課題を目の当たりにしたことが、事業の原点でした。
「ツナギテ」では、母国が同じ外国人留学生と、日本で働く技能実習生をマッチングし、言語や生活、文化などをサポートしています。学生スタッフも多く活躍しており、同じ立場だからこそ寄り添える支援を行っています。
「外国人を雇う社会ではなく、外国人と共に生きる社会をつくりたい」
そう語る髙重さんは、企業が安心して外国人材を受け入れら、外国人材も地域の中で安心して暮らし、働くことのできる仕組みづくりを目指していると語りました。

03|アウトドア・観光
地域資源を活かした新しいアウトドアリゾートへ
フィッシングパークひらの
代表 米丸知成
標高約400mの自然豊かな場所で管理釣り場を運営する米丸さん。現在はルアーフィッシングを中心に営業していますが、釣りだけではなく、多くの人が訪れるリゾート施設へ発展させたいという構想を語りました。
新たな釣り池や宿泊施設を整備し、釣り・キャンプ・ナイトフィッシング・サイクリング・農業体験・登山など、地域の事業者や人材と連携した体験型アクティビティを提供する計画です。
「釣りだけじゃない。“ワンランク上のアウトドア体験”を」
自分で釣った魚をキャンプで味わうなど、自然の中で特別な時間を過ごせる場所を目指し、2028年のオープンに向けて準備を進めています。

04|音楽ビジネス
音楽を“聴く”から“支える”へ
株式会社tuneX
代表取締役 有本匡男
音楽業界では近年、著作権そのものが投資対象となり、海外では音楽著作権の売買市場が拡大しています。有本さんは、この仕組みを日本にも広げ、一般の音楽ファンも参加できる新しいサービスづくりに挑戦しています。
事業では、『音楽著作権をリレーする』という新しいコンセプトを通じて、楽曲の価値を未来に渡す仕組みを目指しています。これにより、アーティストは将来得られる印税収入を前倒しで活動資金として活用でき、ファンは音楽を応援しながら収益を受け取ることも可能になります。
「リスナーを、パートナーへ」
そんな新しい音楽ビジネスを通じて、地方から新たな価値を生み出したいという想いが語られました。

パネルディスカッション
地方でエクイティによる
資金調達をすることのリアル
登壇者
○株式会社HONZAN
代表取締役 本山 智子
○株式会社佐銀キャピタル&コンサルティング
代表取締役 下枝 直人
統括マネージャー 坂本 大知
モデレーター
○株式会社ビープラスト 氏家 教世
後半は、「地方でエクイティによる資金調達をすることのリアル」をテーマに、先輩事業者やベンチャーキャピタリストを交えたパネルディスカッションを実施しました。出資を受けた事業者と投資家の双方の立場から、創業当初の苦労や資金調達の経験、出資を受けるまでの経緯や葛藤、出資後の投資家との関係など、実体験をもとに意見が交わされました。
資金調達は単なる資金確保ではなく、何度も対話を重ねることで不安を解消し、信頼関係を築いていくことが重要──。
また、出資を受けることで得られる価値は資金だけではありません。
ベンチャーキャピタルが持つネットワークの活用や、県外企業との橋渡し、情報提供、営業支援など、事業成長を後押しするさまざまなメリットについても共有されました。

採択事業者へのメッセージ
登壇者からは、これから挑戦する採択事業者へ向けて、温かいメッセージが送られました。

先輩事業者
株式会社HONZAN
代表取締役 本山 智子
「知らないことは、知らないと言えることが大切。」
課題を一人で抱え込まず、支援者と共有し、一緒に解決策を考えていくことが事業成長につながる。自社を客観的に見つめ直す機会として、支援制度やネットワークを積極的に活用してほしい──そんなアドバイスが送られました。

金融機関
株式会社佐銀キャピタル&コンサルティング
代表取締役 下枝直人
「資金調達や上場はゴールではありません。企業が成長し続けることが何より大切です。」
地域で挑戦する事業者を、長期的に支え続ける姿勢が伝えられました。
まとめ
今回のキックオフインベントは、採択事業者がそれぞれの事業内容や課題、今後目指す姿を共有し、これから始まる伴走支援に向けて認識を深める機会となりました。
また、先輩事業者やベンチャーキャピタリストの実体験を通じて、事業を成長させるための資金調達の考え方や、出資後の投資家との関係づくりについて学ぶ場にもなりました。
採択4事業者は、このキックオフイベントを出発点に、専門家による個別伴走支援や実践力強化セミナーを通じて事業を磨き上げ、2027年2月の最終ピッチへと歩みを進めていきます。

今後の支援スケジュール
2026/08〜2027/03 伴走支援(事業計画の磨き込み・専門家による助言)
2026/09〜12 実践力強化セミナー(資金調達・事業開発・ピッチ・事業計画策定の実践知を習得)
2026/12 中間発表
2027/02 最終ピッチ ★(資金調達を目指す)
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資金調達伴走支援コンソーシアム 事務局 (株式会社ビープラスト内)
住所:佐賀県佐賀市城内1-6-10
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