CO₂と水素から燃料をつくる,メタネーション装置を販売開始
~設計標準化により,短納期かつ高拡張性を実現~
メタネーションは,二酸化炭素と水素を触媒で反応させることで,燃料である合成メタンを製造するカーボンリサイクル技術です。この合成メタンは,事業所で排出されるCO₂から製造し天然ガスの代替燃料として所内で使用することや,都市ガス導管への注入により,他の事業所や一般家庭で使用することが可能となります。既存の都市ガスインフラを活用できることから,メタネーションはカーボンニュートラル実現に向けたキーテクノロジーの一つとして期待されています。
IHIはこれまでに,高性能で長寿命な独自のメタネーション触媒と,石油化学用リアクターなどの反応器設計技術を生かし,高効率なメタネーション装置の開発に取り組んできました。現在,メタネーション設備の大型化や,CO₂からプラスチック原料である低級オレフィン製造技術の開発などを進めています。またCO₂回収技術も保有しており,メタネーションとCO₂回収技術を組み合わせた効率的なソリューションを提供しています。
加えて,IHIは「環境価値管理プラットフォーム」により設備の運転データから算出したCO₂排出/削減量をブロックチェーン技術により記録・見える化し,環境価値に変換して外部市場に流通させるサービスを展開しています。これを適用することで,合成メタンの環境価値を定量化・デジタルアセット化し,メタネーションの社会実装を一層促進することが可能となります。
IHIは,多様なソリューションを組み合わせるエンジニアリングサービスの提供によって,2050年カーボンニュートラルの実現に貢献してまいります。
■装置の仕様:
仕様 | |
方式 | サバティエ方式 |
反応器型式 | シェル&チューブ |
合成メタン製造量 | 12.5 [Nm³/h] *低負荷運転も可能 |
エンクロージャ寸法 | 幅2,250mm×長さ6,100mm×高さ2,850mm |
■メタネーションに関する参考資料:
・IHI技報 Vol.61 No.1 (2021) カーボンリサイクル技術による脱CO₂・炭素循環型社会の実現への加速 ―CO₂回収技術とCO₂有価転化技術の融合―
https://www.ihi.co.jp/ihi/technology/review_library/review/2020/_cms_conf01/__icsFiles/afieldfile/2021/02/11/05.pdf
・IHI技報 Vol.59 No.1 (2019) 二酸化炭素(CO₂)の再資源化に向けた触媒技術
https://www.ihi.co.jp/ihi/technology/pdf/268585c8fa44ebc905ecfc91b5087e26.pdf
・カーボンソリューション事業について
https://www.ihi.co.jp/ihi/products/resources_energy_environment/boiler/index.html
・プレスリリース(2022年2月2日発表)CO₂排出/削減量を管理・環境価値化するデジタルプラットフォームを構築・実装開始 ~ブロックチェーン技術を活用し,外部市場へ流通可能に~
https://www.ihi.co.jp/ihi/all_news/2021/other/1197649_3355.html
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像