ispace、月面水処理実証試験装置の月面実証を目指し、栗田工業とペイロード輸送に関する覚書を締結

株式会社ispace

 株式会社ispace(東京都中央区、代表取締役:袴田武史、以下ispace)(証券コード9348)は、栗田工業株式会社(本社:東京都中野区、社長:江尻裕彦、以下「栗田工業」)と、将来の月面水処理実証試験装置(以下水処理システム)の月面実証を目指し、ペイロード輸送サービスの提供に関する覚書を締結いたしましたことを発表いたします。

 

 栗田工業は2024年11月に民間月面探査プログラム「HAKUTO-R」のコーポレートパートナーとして参画いただき、将来的なミッションにおいて月着陸船(ランダー)に宇宙環境下での水処理システムの搭載を目指し協業してまいりました。この度の覚書は、2027年以降のispaceの月ミッションにおいて、ランダーに搭載した水処理システムを月面に輸送し、実証試験を行う為の協力体制に合意するものです。

 

 ispaceは、”Expand Our Planet, Expand Our Future”というビジョンのもと、地球と月の間の空間(シスルナ)に経済圏を構築する取り組みを推進しています。シスルナ経済圏とは、地球と月の間に実現を目指す経済基盤であり、持続可能な社会の実現を支えるための新たな市場や技術、インフラを含む広範な概念です。この経済圏において、宇宙ステーションや月面基地の建設、人類の長期滞在、さらには資源採掘や製造活動が行われる中で、水資源の管理と再利用は極めて重要です。

 

 栗田工業は、長年培ってきた水処理技術を活かし、宇宙での使用を想定した超純水システムを用いて製造した超純水を、現在進行中のMission 2 “SMBC x HAKUTO-R VENTURE MOON”(以下ミッション2)に搭載されている高砂熱学工業株式会社が開発する月面用水電解装置に提供しています。月面でのさまざまな活動において水は不可欠であり、現地資源から水を採取し、浄化・精製する技術が求められます。この技術の実現は、地球からの水の輸送コストの大幅な削減を可能にし、経済圏の構築に貢献するものです。

 

■    株式会社ispace 代表取締役CEO & Founder 袴田武史 コメント

「本覚書の締結は、栗田工業様が培ってきた技術により、月面で水の清浄化の実証実験を行う機会をispaceが提供する新たな事例です。この活動が月資源の効率的な循環の第一歩となり、経済的・持続可能な宇宙活動が実現することと期待しています。」

 

 

 

■    栗田工業株式会社 イノベーション本部長 鈴木裕之氏 コメント

「本覚書の締結は、これまで当社が地上、そして国際宇宙ステーション(ISS)における水処理で培ってきた「水に関する知」を、さらに月面経済圏へと拡大するための当社の確かな道筋となるものです。ispace様が掲げる宇宙での持続可能な社会の実現を共に目指し、月面での実証試験に向けた取り組みを加速してまいります。」

 

 ispaceは、日・米・欧の3法人でそれぞれの地域の文化や多様性を活かしながら、1つの統合的なグローバル企業として宇宙開発を進めてまいりました。2025 年 1 月15日に日本法人が主導するミッション2の打ち上げを完了し、今後、最速2025年6月6日に月面着陸に再挑戦の予定。続いて2026年には米国法人が主導するミッション3を順次実行していく計画です。また、2027年には、現在日本で開発中のシリーズ3ランダー(仮称)を用いたミッション4(旧ミッション6)を予定しています。世界中の政府、企業、教育機関からの高まる需要に応えるため、ispaceはミッション3およびそれ以降のミッションのペイロードサービス契約とデータサービスを提供してまいります。

 

■  株式会社ispace ( https://ispace-inc.com/jpn/ )について

「Expand our planet. Expand our future. ~人類の生活圏を宇宙に広げ、持続性のある世界へ~」をビジョンに掲げ、月面資源開発に取り組んでいる宇宙スタートアップ企業。日本、ルクセンブルク、アメリカの3拠点で活動し、現在約300名のスタッフが在籍。2010年に設立し、Google Lunar XPRIZEレースの最終選考に残った5チームのうちの1チームである「HAKUTO」を運営した。月への高頻度かつ低コストの輸送サービスを提供することを目的とした小型のランダー(月着陸船)と、月探査用のローバー(月面探査車)を開発。民間企業が月でビジネスを行うためのゲートウェイとなることを目指し、月市場への参入をサポートするための月データビジネスコンセプトの立ち上げも行う。2022年12月11日には SpaceXのFalcon 9を使用し、同社初となるミッション1のランダーの打ち上げを完了。続くミッション2は2025年1月15日に打上げを完了し、今後、最速2025年6月6日に月面着陸に再挑戦の予定。またミッション3は2026年[i]、ミッション4(旧ミッション6)は2027年に[ii]打ち上げを行う予定。

 ミッション1の目的は、ランダーの設計および技術の検証と、月面輸送サービスと月面データサービスの提供という事業モデルの検証および強化であり、ミッション1マイルストーンの10段階の内Success8まで成功を収めることができ、Success9中においても、着陸シーケンス中のデータも含め月面着陸ミッションを実現する上での貴重なデータやノウハウなどを獲得することに成功。ミッション1で得られたデータやノウハウは、後続するミッション2へフィードバックされる予定。更にミッション3では、より精度を高めた月面輸送サービスの提供によってNASAが行う「アルテ

[i]   2025年3月時点の想定

[ii]  2025年3月時点の想定

このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります

メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。

すべての画像


会社概要

株式会社ispace

32フォロワー

RSS
URL
https://ispace-inc.com/jpn/
業種
倉庫・運輸関連業
本社所在地
東京都中央区日本橋浜町3-42-3 住友不動産浜町ビル3F
電話番号
-
代表者名
袴田 武史
上場
東証グロース
資本金
-
設立
2010年09月