日本メドトロニック　World Continence Week 2025に合わせ排尿・排便障害に関する社会的理解の促進に取り組む治療の選択肢「InterStim™ X 」も販売開始

―InterStim™ X は、充電不要で約10年*の電池寿命を実現―

―2025年6月16日～6月22日　World Federation of Incontinence and Pelvic Problems(WFIPP)が制定した「World Continence Week」（ワールド コンチネンス ウィーク）―

日本メドトロニック株式会社（本社：東京都港区）は、過活動膀胱および便失禁の治療を目的とした仙骨神経刺激療法に使用される非充電式刺激装置「InterStim™ X（インタースティム エックス）」（以下、 InterStim X）の販売を開始したことをお知らせします。また「World Continence Week」（ワールド コンチネンス ウィーク：2025年6月16日～6月22日）に合わせて、排尿・排便障害に対する社会的理解を深める取り組みを推進します。

（左）InterStim X　（右）InterStim SureScan MRIリード（販売名：InterStim X 仙骨神経刺激システム /医療機器承認番号：30600BZX00206000）

本ウィークは、患者団体であるWorld Federation of Incontinence and Pelvic Problems(WFIPP)により定められ、International Continence Society（ICS : 国際禁制学会）などの国際学会がサポートしている世界的な啓発週間であり、排尿・排便に関する障害を「恥ずかしいこと」ではなく「医療で対応できる課題」として認識することを目的としています。

World Continence Weekに関する詳細はこちら：https://wfipp.org/event/world-continence-week-2025/

【排尿・排便障害とその治療法】

過活動膀胱は、膀胱に尿が十分に溜まっていなくても本人の意思とは関係なく勝手に膀胱が収縮する病気で、急に尿意をもよおしたり（尿意切迫感）我慢できず尿が漏れてしまったり（切迫性尿失禁）する等の症状を伴います。日本では1,000万人を超える患者さんがいると言われています（※1）。

便失禁は、本人の意思に反して便が漏れてしまう病気です。加齢や肛門括約筋の損傷、直腸がんの手術で直腸を切除したりする等、さまざまな背景により発症し、日本では約500万人の患者さんがいるとされています（※2）。

過活動膀胱や便失禁の治療には、生活習慣の改善、薬物療法を含めた保存的治療、外科的治療等があります。仙骨神経刺激療法は外科的治療（※3）または三次治療法（※4）で、保存的治療法が無効または適応でない患者さんに検討されます。

図1) 神経刺激装置植込みのイメージ

日本メドトロニック株式会社は本年 4月1日より、InterStim Xの販売を開始しました。本製品は、細いリードを通じて仙骨神経に電気刺激を与えることで、過活動膀胱や便失禁の症状を改善し、患者さんの生活の質（QOL）の向上が期待されます。InterStim Xは、標準的な使用で約10年の電池寿命を提供し、これは従来のInterStim II（非充電タイプ）と比較して約2倍の長さとなります。

【InterStim Xの特長】

・   独自開発の第5世代電池技術により、充電不要で約10年の電池寿命を実現。患者さんのメンテナンスの軽減を実現し、より自由な生活をサポートします。

・   SureScan™技術と組み合わせることで、特定の条件下での1.5テスラおよび3.0テスラの全身MRI検査を受けることが可能です。撮像直前の抵抗値測定などの動作確認も不要なため、MRI検査時の負担を軽減できます。MRIモードはスマートプログラマーで患者さん自身がオン・オフの切り替えが可能です。

医療法人信和会 明和病院 外科部長 岡本 亮先生は、「排尿や排便のトラブルは患者さんの生活の質や精神的な健康に大きな影響を与えますが、多くの方が“年齢のせい”と諦めたり、羞恥心で受診をためらっているのが現実です。こうした中で、InterStim Xのように患者さんの負担を最小限に抑えつつ、長期間に渡り安定した治療効果が期待できる選択肢が登場したことは、便失禁そのものを長期間意識せずに日常生活を送れるようになりますので非常に意義があります。このような治療の選択肢が拡がることで、患者さんの状態に合わせた適切な医療につながることを期待しています。」と述べています。

ニューロモデュレーション＆ペルヴィックヘルス・シニアビジネスダイレクターの佐南 拓郎は、次のように述べています。「InterStim Xは、メドトロニックにおける30年以上の仙骨神経刺激療法領域での技術と患者さん目線から開発した治療ソリューションです。本製品の販売によってより良い製品ポートフォリオを提供することができます。より多くの患者さん及びそのご家族に知って頂き、過活性膀胱や便失禁に悩む患者さんの生活の質を向上したいと考えています。今後も医療関係者の皆様と協力し、患者さんに価値のある選択肢を提供してまいります。」

超高齢社会を迎え今後もその患者数が増加すると言われている過活動膀胱、便失禁に対し、メドトロニックは、疾患および治療の啓発、治療の環境整備と多面的に取り組み、健康に暮らせる社会の実現を目指し貢献してまいります。

【メドトロニックのWorld Continence Weekに対する取り組み】

1.       日本国内において、疾患への理解と共感を促すビジュアルストーリーテリングをSNSで展開

2.       患者さん向けWebサイト、アニメーションを広く紹介し、疾患に関する様々な治療オプションを患者さん自身が理解し、主体的に選べるよう支援

患者さん向けWebサイト　https://oshiri-kenko.jp/

便失禁アニメ　前編　https://www.youtube.com/watch?v=PrTENo4795k&t=53s

便失禁アニメ　後編　https://www.youtube.com/watch?v=W0tllO0ucQ8

* 電池寿命の目安については、システム適格性、電池寿命、および仕様のマニュアルを参照してください。

※1.       本間 之夫. 排尿に関する疫学的研究. 日本排尿機能学会誌2003;14:266-277

※2.       味村俊樹ほか，本邦における便失禁の実態調査報告-診断と治療の現状-．日本大腸肛門病学会誌　65：101-108, 2012

※3.       便失禁診療ガイドライン2024年版

※4.       過活動膀胱診療ガイドライン［第3版］

【メドトロニックについて】
大胆な思考。より大胆な行動。私たちはメドトロニックです。Medtronic plc（本社：アイルランド、ゴールウェイ）は、ヘルスケアテクノロジーをグローバルにリードし、人類が直面している多くの困難な健康課題に積極的に取り組み、ソリューションを探し、見つけ出します。150ヵ国以上にまたがる情熱を持った9万5千人以上の従業員からなるグローバルなチームを団結させているのは、「人々の痛みをやわらげ、健康を回復し、生命を延ばす」という私たちのミッションです。私たちは70以上の健康課題を治療する、心臓ペースメーカ、手術支援ロボット、インスリンポンプ、外科用手術機器、患者モニタリングシステムなどの多様なテクノロジーと治療法を提供しています。私たちは、多様な知識、飽くなき好奇心、そしてそれを必要とするすべての人を助けたいという思いを原動力に、革新的なテクノロジーで、1秒に2人の人々の生活を、毎時間、毎日、変え続けていきます。メドトロニックは、インサイト（洞察）に基づいた治療法の提供、人を第一に考えたエクスペリエンス、そして世の中により良いアウトカム（結果）をもたらすことに注力していきます。

私たちは何ごとにもエンジニアのマインドを持って、想像を超えるものを創り出します。

Webサイト  www.medtronic.com

【日本メドトロニック株式会社 （Medtronic Japan Co., Ltd.）について】
日本メドトロニックは1975年の設立以来50年にわたり、生体工学技術を応用し、慢性疾患をお持ちの方々の痛みをやわらげ、健康を回復し、生命を延ばす医療機器を通して人類の福祉に貢献することを目指しています。メドトロニックが提供する先端医療技術は、心臓疾患をはじめ、パーキンソン病、糖尿病、脊椎疾患、脳疾患、慢性的な痛みなどを広くカバーしています。Webサイト www.medtronic.co.jp

なお、将来の業績見通しに関わるすべての記述は、メドトロニックが米国証券取引委員会に提出する定期報告書に記載されているようなリスクや不確定要素の影響を受ける場合があります。実際の業績は予想と異なる可能性があります。