渋谷区の小学校で社会体験カリキュラム「しくみ~な」試験導入
~探究「シブヤ未来科」で、企業や公共機関とつながる「わたし」をロールプレイ~
■自律した学習者を育む「シブヤ未来科」について
渋谷区では、グローバル社会で活躍する自律した学習者を育むために、総合学習の在り方を独自に強化した「シブヤ未来科」を2024年度から本格化させます。これは、文部科学省の「授業時数特例校制度」を活用した取り組みで、区立小・中学全26校では、月曜日から金曜日までの午後の授業時間は全て「探究学習」に充てられます。この大胆な教育課程によって、例えば小学校6年生の総合学習の時間は、これまでの年間70時間から155時間に倍増します。
シブヤ未来科では、他者と協働的に問題を解決したり、問題解決の過程を自ら振り返ったり、方法や手順を的確に記述したり伝え合ったりする探究的な学びに特に注力します。また、学校内にとどまらず、地域や企業、専門家の協力を得ながら、渋谷の街全体を学びのフィールドとして子ども主体の学びを実現していきます。
子どもたちは、そうした豊かなホンモノ体験を通して、自ら問いを立てたり、仲間と協働して新たな価値を創造したり、主体的な探究活動を充実させることで、これからの予測困難な社会で生き、働いていく本物の学力を身に付けていくとしています。
■試験導入される「しくみ~な」の概要
日本総研の社会体験カリキュラム「しくみ~な」は、シブヤ未来科のコンテンツの一つとして、今年度、渋谷区内の小学校2校で試験導入されることになりました。子どもたちは、学内授業と体験施設での社会体験活動を通して、世の中の仕事が関連し合いながらそれぞれ役割を果たしていることを学び、社会全体の仕組みを理解します。
体験施設では、子どもたちがそれぞれ異なる仕事に就き、他の子どもたちとやり取りをしながら業務を行うロールプレイを通じ、社会・経済・仕事の仕組みを主体的に学んでいきます。あらゆる仕事が、そして一人ひとりの役割が社会において重要であることを体感できるよう、ロールプレイは自分が欠けたら他の仕事も回らない仕組みとなっています。また、投票の権利や納税の義務も学べます。
しくみ~なの体験施設には、地域に存在する企業や公的機関などが出展します。体験施設での仕事は、そうした地域の団体の仕事をベースとしており、子どもたちは、実際の仕事に近いやり取りを、ロールプレイという安心して挑戦できる環境の中で体験できます。大人は、子どもたちに失敗をさせないように助けるのではなく、子どもたちを信じてただ見守ります。
子どもたち一人ひとりの未来を生きる力の習得という目標、子どもたちが協働する体験を通して主体的・対話的に学ぶカリキュラム、相互関係のある多業種の企業を一つの仮想街に集めた本物に近い学びのフィールドが評価されて、しくみ~なはシブヤ未来科に試験導入されました。
なお、今回の試験導入は、東急不動産ホールディングス株式会社、DCMホールディングス株式会社、株式会社JSOL、WaaS共創コンソーシアムの協力を得て運営します。
■本件に関するお問い合わせ先
【報道関係者様】 広報部 山口 電話: 080-7154-5017
【一般のお客様】 リサーチ・コンサルティング部門 教育事業開発プロジェクトチーム 青山
メール: 200010-education@ml.jri.co.jp