「蓄電池開発プロジェクト」を発足、蓄電池システムの自社開発へ

蓄電所の開発・運用で培った知見を製品へ還流 ― 安全性・規格認証を軸に、系統用から低圧・データセンター向けまでをスコープに

スターシーズ株式会社

 スターシーズ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:鈴木雅順、東証スタンダード市場:コード番号3083、以下「当社」)は、定置用蓄電池システムの企画・開発・製品化を目的とする社内横断プロジェクト「蓄電池開発プロジェクト」(以下「本プロジェクト」)を発足いたしましたので、お知らせいたします。

 本プロジェクトは、当社代表取締役社長 鈴木雅順をプロジェクトリーダーとし、国内外のセルメーカー、PCS(パワーコンディショナ)・EMS(エネルギーマネジメントシステム)メーカー、製造委託先等との連携を視野に、当社自らが仕様設計を主導する蓄電池システムの製品化に向けた検討を推進するものです。

1.プロジェクト発足の背景

 再生可能エネルギーの主力電源化が進むなか、2026年3月には東京エリアにおいても再エネ出力制御が実施され、全エリアで出力制御が発生する状況となりました(※1)。こうしたなか、電力需給の変動を吸収する調整力としての蓄電池の重要性は加速度的に高まっております。2025年9月末時点における全国(沖縄を除く)の系統用蓄電池の契約申込容量は約2,400万kWと、前年同期比で約3.9倍に達しており、同時期の太陽光発電(約1.1倍)、風力発電(約0.8倍)と比べても突出しています(※2)。また2026年4月には、家庭用蓄電池・EV・V2H機器といった低圧リソースがアグリゲーターを通じて需給調整市場へ参加することが解禁され、機器個別計測及び群管理という新たな技術要件が導入されました。市場が求める蓄電池の仕様は、大型・単機能から分散・多用途・高頻度制御対応へと移行しつつあります。

 一方で、評価軸は価格から安全性・信頼性へと移りつつあります。2026年6月に公表された国の「蓄電池・電源産業戦略」では、導入補助金や長期脱炭素電源オークションにおいて、安全性に関する規格・基準に基づく第三者による適合性証明の取得を要件とするなど、安全性・信頼性を重視した制度運用を行う方針が示されています(※3)。加えて、半導体工場の新設やデータセンターの需要増により国内の電力需要が約20年ぶりに増加に転じる見通しとなるなか、データセンター等の重要施設におけるバックアップ電源需要も顕在化しております。

 さらに、近時の自然災害においても、停電時に地域・家庭・企業の電力供給を維持できる蓄電池システムの必要性が改めて認識されていることから、平常時は電力市場での運用に、非常時は地域の電力確保に用いることができる製品設計が求められております。

 当社は、2025年6月に系統用蓄電池事業への本格参入を決定して以降、RE100電力株式会社との業務提携のもと、蓄電所の開発・運用を進めてまいりました。この過程で、蓄電所の発注者・運用者としての実務知見(機器選定、系統連系、消防法・電気事業法対応、収益シミュレーション)を蓄積しております。加えて、GPUサーバー等事業を通じて、電力密度の高いIT設備の設計・調達に関する知見も有しております。これらを製品開発側に還流させることが、本プロジェクトの起点であります。

2.本プロジェクトの概要

■ 対象とする製品領域

  • 系統用蓄電池システム(高圧・特別高圧連系)

  • 産業用・自家消費用蓄電池システム

  • 低圧系統用蓄電池システム(50kW未満、分散型蓄電所向け)

  • 災害対応・レジリエンス用途蓄電池システム

  • データセンター等、電力密度の高い施設に対応した蓄電池システム

■ 安全性・規格認証及びサイバーセキュリティに関する方針

 本プロジェクトでは、企画段階から国内の安全規格・法令適合を織り込んだ製品設計を行います。具体的には、JIS C 4441(電気エネルギー貯蔵システムの安全要求事項)、JIS C 8715-2、JIS C 4412等の関連JIS規格及びIEC規格への適合、電気用品安全法・消防法(火災予防条例)に基づく要求事項への対応、並びに第三者認証機関による適合性証明の取得を検討いたします。系統連系に関しては、第三者機関の認証を取得することで電力会社との個別協議の一部省略及び接続検討期間の短縮が期待できるため、認証取得を製品開発の中核に位置づけ、開発を推進いたします。

 さらに、電力インフラに求められるサイバーセキュリティ要件についても、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が運用するセキュリティ要件適合評価及びラベリング制度(JC-STAR)等を参照し、設計段階からの対応を検討いたします。

■ 制御・ソフトウェア領域及び調達設計

 EMS及びAI制御技術との連携により、需給調整市場・容量市場・卸電力市場を横断した運用最適化(レベニュースタッキング)、並びに分散型エネルギーリソース(DER)としての群制御に対応するシステムの開発を目指してまいります。また、ハードウェア設計においては、特定のセルメーカーに依存せず、複数の電池セル供給元に対応可能な調達設計を志向いたします。

3.今後の進め方

 本プロジェクトは、以下の段階を想定して推進いたします。

 当社は、これまで培ってきたAI・GPU・エネルギー関連事業の知見を活用し、蓄電池を「利用する」立場から「創る」立場への進化を目指してまいります。

4.代表取締役社長 鈴木雅順 コメント

 蓄電池は、再生可能エネルギー社会を支える最も重要なインフラの一つであります。当社は蓄電所の開発・運用を通じて、現場で本当に求められる性能・安全性・保守性が何かを学んでまいりました。その知見を製品そのものに還元することが、次の一歩であると考えております。災害対応、調整力の確保、分散型電源という社会課題の解決に貢献しうる蓄電池システムの開発を通じ、AI・エネルギー・ものづくりを融合した新たな事業領域を確立し、中長期的な企業価値の向上につなげてまいります。

5.業績に与える影響及び今後の開示について

 本プロジェクトは、現時点においては製品要件の検討及び協業候補先との協議を行う段階であり、具体的な契約の締結には至っておりません。したがいまして、2027年2月期の連結業績に与える影響は軽微であります。

 なお、協業先との契約締結、試作機の完成、認証の取得、量産体制の構築など、当社の事業運営に重要な影響を及ぼす事項につきましては、その詳細が決定した段階で取締役会に付議・決議のうえ、適時開示の要否を判断し、適切に公表してまいります。

(注釈)

※1 資源エネルギー庁「再生可能エネルギー出力制御の長期見通し等について」(2026年3月16日、次世代電力系統ワーキンググループ資料)

※2 資源エネルギー庁「系統用蓄電池をはじめとする発電等設備の迅速な系統連系に向けた対応について」(2026年2月9日、次世代電力系統ワーキンググループ資料)                      

※3 経済産業省 蓄電池産業戦略推進会議「蓄電池・電源産業戦略」(2026年6月2日公表)

<将来に関する記述についてのご注意>

 本リリースに記載されている将来に関する記述は、本リリースの日付現在において当社が入手可能な情報及び合理的であると判断する一定の前提に基づくものであり、実際の結果は、事業環境の変化、電力関連制度の改正、部材調達環境、認証取得の進捗、協業先との協議の状況等の様々な要因により、記載内容と大きく異なる可能性があります。また、本プロジェクトの実施を確約するものではありません。

■お問合せ先

スターシーズ株式会社

管理部 竹谷 治郎

TEL:03-6721-5891

E-mail:kanribu@starseeds.co.jp

URL:https://starseeds.co.jp/                         

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会社概要

スターシーズ株式会社

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URL
https://starseeds.co.jp/ir/
業種
商業(卸売業、小売業)
本社所在地
東京都港区新橋四丁目21番3号 新橋東急ビル8階
電話番号
03-6721-5891
代表者名
鈴木 雅順
上場
東証スタンダード
資本金
14億2295万円
設立
1989年03月