ポーラ化成工業の白斑研究助成金制度 2023年度募集の採択者が決定
白斑治療法の発展を目指して
白斑治療への貢献を目的に2021年に設立された「ポーラ化成工業 白斑研究助成金」制度
皮膚の白斑の病態はメラノサイトに対する自己免疫機序や自然免疫、酸化ストレスなどの関与が推測されていますが、それだけでは説明がつかないことが多く、未解明の部分が多く残っています。また現在の保険診療では治療が難しい例もあり、より良い治療が求められています。最新の解析技術を用い、新規治療法につながる研究を創り出していくことが最重要課題であり、本助成制度がその発展に少しでも貢献できればと考えています。
2021年に開始した本研究助成金では、昨年は4つの研究テーマに対して助成を行いました。また、各研究テーマについての研究成果報告会が第5回日本白斑学会学術大会(2023年9月2~3日)にて開催され、多くの研究者が活発に意見交換を行いました。3回目となる2023年度の公募では昨年を上回る多数の応募があり、白斑発症メカニズムや治療法、白斑と関連する病態解明など研究テーマも多岐にわたりました。
2023年度採択者
日本白斑学会理事および学会理事が依頼した基礎研究者で組織する選考委員会において厳正に審査した結果、下記の方々が採択されました。
岩田 浩明
岐阜大学大学院医学系研究科 皮膚科学 教授
「白斑における紫外線発がん回避機構の解明」
岡村 賢
山形大学 皮膚科 助教
「ヒト不死化培養細胞を用いた白斑感受性遺伝子多型の機能解析」
小松 俊郎
東北医科薬科大学 皮膚科学講座 臨床講師
「ヒトiPS細胞由来メラノサイトを使用した白斑の機序解明と治療開発」
横井 一範
大阪大学医学部付属病院 皮膚科 医員
「白斑の病態から導き出す皮膚アンチエイジング機構の解明」
(50音順)
本助成制度に関する詳細は https://www.jsvitiligo.jp/news/data/20230607_01.pdf をご参照ください。
日本白斑学会(JSV)
日本白斑学会は、皮膚の白斑の病態解明と新規治療法の開発、研究者の情報共有、若手研究者の育成、白斑に関する諸問題への取り組み、国内・海外への情報発信、ならびに国際共同研究に対する日本の窓口となることを目的として2018年に設立された学会です。
日本白斑学会ホームページ https://www.jsvitiligo.jp/
日本白斑学会事務局長 鈴木民夫教授(山形大学 皮膚科) のコメント
3年目になる本研究助成への応募は、毎年その数が増え、質も確実に高くなっております。
その中で厳選された4研究課題は発展性が大きく期待されます。成果発表が楽しみです。
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