暮らしに溶け込む放送体験をMatter連携で実現
~Matter・ハイブリッドキャストコネクト連携による新しい放送体験をNHK「技研公開2025」で初公開~

このプレスリリースの要約
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mui LabとNHK放送技術研究所が、生活空間に自然に溶け込む放送コンテンツ体験の共同研究を開始、「技研公開2025」で5月29日から初公開
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スマートホーム標準規格「Matter」と、放送・デバイス連携標準規格「ハイブリッドキャストコネクト」の連携により、生活空間での新しい放送体験を実現
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mui ボードとテレビを組み合わせ、日常の中で自然に放送メディアコンテンツと出会う新しい視聴スタイルを提案
mui Lab株式会社(京都府京都市、代表取締役社長 大木 和典、以下「mui Lab」)とNHK放送技術研究所(東京都世田谷区、以下「NHK技研」)は、生活空間に自然に溶け込む形で放送コンテンツと出会う視聴体験の共同研究を開始しました。
本共同研究では、mui Labが日本での普及を牽引する新しいスマートホーム標準規格「Matter」と、NHK技研が標準化に寄与した放送・デバイス連携の標準規格「ハイブリッドキャストコネクト」を組み合わせ、日常生活の中で放送コンテンツに自然と触れられる新しい視聴体験の実現を目指します。両社が連携して試作したシステムは、2025年5月29日(木)~6月1日(日)に開催される「技研公開2025」にて初公開される予定です。
研究の背景と目的
生活の中でインターネットにつながる機器や家電が増えるにつれ、それらが連携し合い、必要な情報やサービスがスムーズに届く環境が求められています。そこで、「Matter」の活用が注目されています。機器同士の相互運用性を高めるMatter技術は、暮らしの中で情報やサービスに自然にアクセスできる環境を実現する鍵として期待されています。
NHK技研は、放送コンテンツの可能性を広げるため、さまざまな標準技術との連携に取り組んでいます。その中で、Matter認証を受けたスマートホームコントローラーを有し、生活空間に溶け込む「muiボード」を持つmui Labに注目し、今回の共同研究が始まりました。
本研究では、mui Labが持つMatter技術と、NHK技研が持つ放送とインターネットの連携技術を組み合わせ、家庭内の機器とテレビを連携した、新しいコンテンツ提示のあり方を研究・開発しています。生活シーンに応じて放送とデバイスがつながることで、ユーザーが意識的に操作せずとも、必要な情報やコンテンツに出会える体験の実現を目指します。
mui Labは、この研究を通じて、スマートホームと放送コンテンツがつながる新しい暮らしのあり方を広げていきます。その第一歩として、今回の共同研究では、muiボードとテレビを連携させたコンテンツ提示の新たな仕組みに取り組みました。

ユースケース:生活シーンに応じたコンテンツ提示
今回の共同研究では、放送コンテンツを、生活の流れの中で自然に届ける仕組みを検証しています。
たとえば、リビングに設置されたmuiボードが、天気や電力使用量などの暮らしに役立つ情報を表示する中で、ユーザーの関心に合った文字ニュースを表示します。文字ニュースにタッチすると、テレビに関連するニュース動画が映し出されます。さらに詳しく知りたい場合は、muiボードにキーワードを手書きで入力することで、関連動画を絞り込んで再生することも可能です。




この体験は、スマートホーム規格「Matter」と、放送とデバイスの連携規格「ハイブリッドキャストコネクト」を組み合わせた試作システムによって実現しています。
※この仕組みは、NHK技研との共同研究の一環として実装された仕組みであり、製品版のmuiボードでは現在ご利用いただけません。
「技研公開2025」で成果を初公開
本共同研究の成果は、2025年5月末に開催予定の「技研公開2025」にて公開されます。当日は住空間における情報コンテンツとデバイスの新しいあり方をご覧頂けますので、是非会場までお越しください。
技研公開2025
期間: 2025年5月29日(木)〜6月1日(日)午前10時〜午後5時
会場: NHK放送技術研究所(東京都世田谷区砧1-10-11)
URL: https://www.nhk.or.jp/strl/open2025/index.html
mui Lab CXO / CSA日本支部Matter技術部会代表 佐藤宗彦 コメント:
世界をリードするメディア技術研究機関であるNHK放送技術研究所とともに、暮らしの中に自然と溶け込むデジタルコンテンツ体験の創出に取り組めることを、大変光栄に思います。生活に溶け込むメディアであるmuiボードを通じた新しい放送コンテンツ体験は、「未来のくらし」の一例になると確信しています。また、カームテクノロジー™を活かした今回の研究成果は、Matterを活用した最先端の取り組みでもあります。ぜひ会場にお越しいただければ幸いです。
当社では今後もカームテクノロジー™とMatter規格の普及を進め、『未来のくらしのあたりまえ』となる穏やかな情報体験を多くの人々に届けていきます。
Matterとは
米Connectivity Standards Alliance(CSA)によるスマートホーム機器間の相互利用を実現する通信統一規格。Apple、Google、Amazonの3社がデバイスの相互接続性に関して協調戦略に転換したことで誕生しました。安定した接続性やプライバシー保護に関する最新のセキュリティー対策を担保し、Matter対応の機器同士は、クラウドを介さずローカルでの接続やコントロールが可能です。
mui Lab株式会社 CXO (Chief Experience Officer) 佐藤 宗彦
東京大学大学院で博士(工学)を取得。MIT Media Labや、Disney Researchなどでインターフェースやウェアラブル技術の研究に従事。2019年よりmui Labに参画し、CSA日本支部Matter技術部会(Technical Interest Group)の代表として、Matter対応やmuiボード第2世代の企画・開発をリードしている。専門は生活空間におけるデジタル情報インターフェース。
ハイブリッドキャストコネクトとは
ハイブリッドキャストコネクト(ハイコネ)は、日々の生活行動と放送サービスをより簡単に結びつけるために、視聴者が日常利用しているスマートフォンやIoT機器を起点としてテレビの放送やハイブリッドキャストアプリケーションとの連携を可能とする技術です。2018年に(一社)IPTVフォーラムにおいて標準化されました。
mui Labについて
mui Labは、人と自然とテクノロジーが調和した「未来のくらし」を提案する京都のスタートアップ企業です。スマートホーム市場において「mui Smart Living」によるソリューションを提供しています。「muiボード」を中心としたスマートホームの体験は世界的な評価を獲得しており、「CESイノベーションアワード」を4度受賞しています。
また、mui Labは一般社団法人カームテクノロジー協会の牽引役として、今後もテクノロジーが人々の暮らしに穏やかさと調和をもたらす未来の実現を目指し、さらに活動を広げていきます。
カームテクノロジー™について
カームテクノロジー™は、パロアルト研究所の技術主任であったマーク・ワイザーが提唱した設計思想で、電気のスイッチのように生活に溶け込み、人が無意識的に活用できる、『存在を意識されないほど深く日常の一部となっているテクノロジー』を意味します。mui Labのプロダクトやサービスは、この考え方に基づいて設計されています。
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