加賀市で「4次元時空間情報基盤」を活用したドローン飛行を実施!
2024年11月28日、加賀市で「4次元時空間情報基盤※1」を活用した実証を実施しました。本事業は、産業DXのためのデジタルインフラ整備事業/3次元空間情報基盤に関する研究開発におけるドローン分野の空間IDの利活用を研究、検証するものです。実施主体である株式会社トラジェクトリー※2(東京都)は、加賀市内にて整備した高精度な3次元地図をベースに、上空の電波状況や地上の工事情報などを空間情報として取り込み、グランドリスクおよびエアリスクに基づき、安全な空間をドローン飛行させる技術を開発しました。今回開発した空間情報管理システムにより、ドローン飛行のための安心安全・迅速なルート設計が可能となります。また、経済産業省が進めるウラノス・エコシステム※3に準拠しており、ウラノス・エコシステムで定義された仕様に基づく運航管理システムでのドローン飛行の実証としては全国初でした。
【実証概要】
■日 時:2024年11月28日(木)
■場 所:加賀市中央公園 第1駐車場
■実証ポイント:(1) フィールド管理者(市職員)が工事、イベント等の情報を登録、空間IDによる管理およびグランドリスクを考慮したルート作成
(2) 地域の通信品質・通信強度の空間IDによる管理およびエアリスクを考慮したルート作成
(3) 空間サイズを考慮した空間IDによるドローンポートの管理
(4) 事前に調整された空域からドローンが逸脱した場合の空間IDによる検知
(5) 飛行している複数のドローンの空間IDによる接近検知
■実施体制:事業主体 国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)
実施主体 株式会社トラジェクトリー ※技術開発
協力機関 加賀市 地域デジタル課 ※フィールド提供および関係者との連絡調整
※実証当日は、加賀市と東京(虎ノ門)を中継でつなぎ、経済産業省等に対し、実証の成果を報告しました。
【今回開発した「4次元時空間情報基盤」】




【ドローン飛行実証時の様子】

■実証背景
加賀市では、デジタル技術を活用することで、社会課題の解決や産業の発展を目的とする「デジタルライフライン」の構築を目指しています。今回の実施場所となった加賀市中央公園には防災備蓄倉庫があり、災害時の孤立集落への物資輸送などを前提とした実証でありました。
なお、今回の実証は、2024年10月に加賀市が国から認定を受けて設置した「加賀市近未来技術実証ワンストップセンター※4」を活用して行われたものであり、加賀市が実施主体と関係者との間に入ることでよりスムーズに実証を実施することができました。
※1 異なる種類の4次元時空間情報(地上、空中、地下等のあらゆる空間に存在する地物、事象、移動体等の空間上の特定の地点または区域の位置や時間を示す情報および同情報に紐付けられた情報をいう。)を簡易に統合・検索し、軽量に高速処理できる仕組みとして、異なる基準に基づいた4次元時空間情報であっても一意に位置を特定できる4次元時空間IDを検索キー(インデックス)として導入し、鮮度の高い様々な4次元時空間情報を高速に自動的に結合することや、簡単に検索できるようにする仕組みであり、運用者の異なる複数の空間情報システム、カタログシステム、認証基盤、リポジトリ等から構成される。
※2 ドローンのAI管制システムの開発を行う。加賀市とは2019年7月26日に連携協定を締結。企業URL:https://www.trajectory.jp/
※3 経済産業省が進める企業や業界を横断してデータを連携・活用する取り組み。その取り組みのひとつに「空間IDを用いた空間情報の整備」がある。https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/digital_architecture/ouranos.html
※4 自動運転やドローン(小型無人機)等の「近未来技術」の実証等を行うものに対する、関係法令の規定に基づく手続きに関する情報の提供、相談、助言、その他の援助をワンストップで行うもの。https://www.city.kaga.ishikawa.jp/senryaku_tokku/original_service/12957.html
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