【開催レポート】第2回 JANPIAメディアセミナー 「妊娠・出産・子育て期の『孤立』をどう防ぐか」

一般財団法人日本民間公益活動連携機構

一般財団法人日本民間公益活動連携機構(JANPIA、所在地:東京都千代田区、理事長:二宮雅也、英文名:Japan Network for Public Interest Activities)は、2026年8月5日(水)、東京・日比谷にて「第2回 JANPIAメディアセミナー」を開催しました。 

 2回目となる今回は、「妊娠・出産・子育て期の孤立」をテーマとして、休眠預金活用事業の助成を受けて妊娠期から子育て期の女性と家族を支える3つの実行団体が、現場から見えてきた社会課題を共有。孤立を防ぐための支援のあり方を考えました。 

■ イントロダクション 

はじめに、7月28日に発生した令和8年熊本地震の発災から間もない時期の開催となったことを踏まえ、JANPIAより令和8年熊本地震への対応状況について報告しました。熊本県内で活動する休眠預金活用中の団体の状況や、被災地への募金・支援活動を行う団体の取り組みを紹介。また、緊急の支援ニーズの高まりを踏まえ、1年間の助成事業である「緊急枠」の次回公募の受付を前倒ししたことも報告しました。 

続いて、休眠預金等活用制度の概要を紹介する約3分間の動画を放映しました。 

■ 事例紹介|妊娠・出産・子育て期の孤立を防ぐ3団体の取り組み 

本編では、ジャーナリストの浜田敬子氏をファシリテーターに迎え、妊娠・出産・子育て期の「孤立」を防ぐために活動する3つの実行団体が、それぞれの取り組みや現場から見えてきた課題を紹介しました。 

認定NPO法人ピッコラーレの中島かおり氏からは、妊娠するずっと前から貧困や暴力、排除など複合的な困難を抱えてきた人が少なくないことや、住まいが定まらないことで既存の支援につながりにくいという課題が紹介されました。 

同法人では、孤立する若年妊婦に一時的な住まい「ぴさら」を提供。現在は休眠預金活用事業の支援を受け、若年未婚母子を支える新たな居場所の運営を通した伴走支援も提供しています。中島氏は、現場で得た知見を行政や国に届け続けた結果、こうした妊産婦の居場所が改正児童福祉法のもとで制度化され、他地域でも事業化が進んでいることを報告しました。 

特定非営利活動法人妊娠しぇるとSOSの小林智子氏からは、家族やパートナーとの関係悪化、経済的困窮などから住まいを失い、妊娠中にもかかわらず行き場のない人がいる現状が紹介されました。 

同法人では、休眠預金活用事業の支援を受け、居場所のない妊婦の一時的な宿泊施設を整備し、2023年4月に開所。滞在中は安心して生活できる場所を確保するとともに、退所後の住居探しや出産準備を支援しています。また、事業を通じて規程類など法人運営の基盤整備が進み、岡山市から事業を受託することができたことも報告されました。 

特定非営利活動法人MotherTreeの宮﨑恵美氏からは、妊娠・出産・育児期の養育者が社会的に孤立しない地域づくりに向けた取り組みが紹介されました。 

同法人では、休眠預金活用事業を通じて、子育てサロン「桜木町ポレポレ」の開設、家庭を訪問して家事や育児などを支援する「さんさんサポート」、子育て講座を展開。訪問支援は開始当初の月2~3件から、現在では月50件以上、年間600~700件にまで増えています。また、伴走支援者との協議を通じて事業内容を柔軟に見直し、養育者が一時的に休息できる「子育てレスパイト」を新たに導入。この取り組みをもとに行政へ働きかけ、現在は産後ケア事業の受託にもつながっています。 

■ クロストーク|支援制度があっても、届かなければ孤立は防げない 

クロストークでは、ファシリテーターの浜田氏が「なぜ日本では、妊娠・出産・子育てがこれほど困難になるのか」という問いを投げかけ、現場から見える社会課題をさらに掘り下げました。 

妊娠しぇるとSOSの小林氏とピッコラーレの中島氏からは、近年、AIを使って妊娠について相談する若者が増えている一方、制度の対象にならない場合や具体的な支援が必要な場合には、NPOなどにつながる必要があるとの話がありました。また、制度をつくる側が想定する利用者像と実際の当事者との間にギャップがあり、制度や相談窓口が整備されても、必要とする人に十分に届いていない実態などが共有されました。 

宮﨑氏は、「制度をつくった」「ホームページに載せた」だけでは十分ではなく、「利用されない=ニーズがない」と判断するのではなく、なぜ利用できなかったのかを検証することが重要だと指摘。浜田氏も、支援の情報を届けるだけでなく、「相談する」という心理的なハードルを下げる必要性を指摘しました。 

最後に浜田氏が「メディア関係者にどのようなことを報道し、知ってほしいか」と問いかけると、登壇者からは、妊娠・出産・子育てに関する困難を「その人の問題」として切り取るのではなく、その背景にある制度の隙間や社会構造にも目を向けてほしいとの声が上がりました。 

本セミナーを通して、休眠預金活用事業の支援によって既存制度だけでは届きにくい妊産婦や養育者のニーズに焦点が当たり、新たな支援が生まれていることが共有されました。また、現場で培った支援モデルの制度化や行政事業の受託、団体の組織基盤強化など、その成果が個々の支援を超えて広がっていることも示されました。 

JANPIAでは、今後もさまざまな社会課題をテーマに、現場の取り組みや社会課題を紹介するメディアセミナーを実施してまいります。 

■ 詳細はこちら(休眠預金活用プラットフォーム) 

https://www.kyuplat.com/media-channel/media-seminar-janpia-2608/ 

■ 開催概要 

名称: 第2回 JANPIAメディアセミナー 

テーマ: 妊娠・出産・子育て期の「孤立」をどう防ぐか 

日時: 2026年8月5日(水)13:30~15:05 

開催形式: ハイブリッド開催(東京・日比谷/オンライン) 

ファシリテーター: 浜田敬子氏(ジャーナリスト) 

登壇者: 中島かおり氏(認定特定非営利活動法人ピッコラーレ 代表) 

小林智子氏(特定非営利活動法人妊娠しぇるとSOS 理事長) 

宮﨑恵美氏(特定非営利活動法人MotherTree 代表) 

■休眠預金等活用制度について 

2009年1月1日以降の取引から10年以上、その後の取引のない預金等(休眠預金等)を社会課題の解決や民間活動の促進のために活用する制度です。 

2016年12月に休眠預金等活用法が議員立法で成立し、2019年度から助成事業が開始。2023年6月に同法が改正されたことにより、2024年より活動支援団体や出資事業など新たな支援制度が開始しました。 

・休眠預金等活用制度 https://www.kyuplat.com/kyumin/details/ 

■ 一般財団法人日本民間公益活動連携機構(JANPIA)について 

2018年7月に経団連が主導して設立されました。経済界をはじめ、民間公益セクター、労働界、アカデミアなどオールジャパンで休眠預金等活用制度を支え、発展させ、SDGsの理念である「誰一人取り残さない持続可能な社会づくり」に貢献することを目指しています。 

・JANPIA概要 https://www.janpia.or.jp/about/outline.html 

・団体の活動を伝える「休眠預金活用プラットフォーム・メディアチャネル」 https://www.kyuplat.com/media-channel/ 

〈本件に関する報道関係からのお問合せ〉 

一般財団法人日本民間公益活動連携機構(JANPIA) 

企画広報部 

TEL:03-5511-2026 

Mail:press@janpia.or.jp 

すべての画像


ダウンロード
プレスリリース素材

このプレスリリース内で使われている画像ファイルがダウンロードできます

会社概要

URL
https://www.janpia.or.jp
業種
財団法人・社団法人・宗教法人
本社所在地
東京都千代田区内幸町2-2-3 日比谷国際ビル314
電話番号
03-5511-2026
代表者名
二宮雅也
上場
未上場
資本金
-
設立
2018年07月