授業中に失神、給食食べながら添削…多忙な教員の実情に保護者からも心配の声

株式会社CyberOwl

株式会社CyberOwl(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:田中啓太、読み:サイバーアウル)が運営する塾や習い事に関する総合情報サイト「テラコヤプラス by Ameba」(https://terakoya.ameba.jp/) は、全国の小学生の保護者500人に対して「教員の働き方」について、インターネット調査を行いました。

恒常的な長時間労働が浮き彫りとなったことで、「働き方改革」が推し進められている教育現場。 改革の一環として、部活動の地域移行やスクールカウンセラーの導入などさまざまな取り組みがおこなわれていますが、子どもの保護者はどのように見ているのでしょうか。

「テラコヤプラス by Ameba」が、教員の働き方について小学生の保護者500人にアンケートを実施したところ、約8割の保護者が「教員は忙しそうだ」と感じていることが判明。教員を気遣う声が多く寄せられました。


■約8割の保護者「教員は忙しそう」と感じている


保護者に教員は忙しそうだと感じているかどうか尋ねてみたところ、「とてもそう思う」(34.4%)、「そう思う」(48.4%)を合わせて約8割(82.8%)が、教員は忙しそうだと感じていました。

忙しそうだと思う理由はどこにあると思うか尋ねたところ、「保護者への対応」が25.4%でもっとも多く、続いて「授業以外の事務仕事」(22.2%)「生徒の個別対応」(13.3%)となりました。

「毎日のように遅い時間まで職員室の電気がついているのに、土曜日曜も部活動で出勤されているのでちゃんと休めているのか心配になります」(小学2年生の保護者)と気遣う声が多く寄せられ、なかには教員が仕事に追われている姿を見て「仕事を増やしてしまうのでは…」などと感じて連絡を遠慮した経験のある保護者も。


  • 「不安なことがあり学校での様子を聞きたかったが、子どもから『先生給食を食べる時間に宿題の丸付けしたり、連絡帳のチェックしたりしてるんよ』と言われ聞くのをやめた」(小学2年生の保護者)

  • 「子どもが「お腹が痛い」などと月1くらいで早退してくるので、クラスで何かないか相談したいと思いました。しかし、担任が体育の授業中に意識を失って倒れたので、負担になるかと思い相談をやめました」(小学6年生の保護者)


なかには教員から過剰に気を遣われていると感じている保護者もおり、「電話をかけていただくときにとても恐縮されていて、こちらが申し訳なく感じるほどでした」(小学5年生の保護者)や、「上の学年の毛筆の作品を乾かしているところにちょうどうちの子が居て触ってしまい墨がついてしまったことが。その夜になんと先生から墨の落とし方を電話で教えていただきました」(小学2年生の保護者)というエピソードが寄せられました。


■授業以外で教員に期待することは「思いやりの心を育てること」


保護者も教員の忙しさを感じていることがわかりましたが、そもそも保護者は教員に授業以外でどのようなことを期待しているのでしょうか。

まず、授業以外で教員に期待していることとして約5割(49.8%)の保護者が「集団生活における思いやりの心を育てること」と答えていました。思いやりの心とは、友だち同士の交友関係だけにとどまらず、異なる意見をもつ相手を尊重することなど多岐に渡っています。

反対に、保護者が「教員がしなくてもいいのではと感じている業務」のトップは「部活やクラブ活動の指導」(28.4%)でした。


  • 「外部の指導者に委託すれば十分だし、専門外のジャンルを指導する先生もいて、負担があまりにも大きいと思う」(小学4年生の保護者)

  • 「部活動での先生との関わりには特別なものを感じるし、いい思い出も多いが、やらなくてもいいと思うというより、土日に時間を使うことを気の毒に感じる。自分が教員だったら嫌なので」(小学6年生の保護者)


部活指導をおこなうことによる教員の長時間労働や休日出勤を心配する声や、地域移行をすることによって子どももよりよい指導を受けられると考える保護者の声が多く寄せられました。

ただ、今あるすべての業務を教員は継続しておこなってもよいのではと感じている保護者も、「特になし」として約4割(41.4%)いることが明らかに。

多かれ少なかれ、保護者の理解も必要になるであろう教員の働き方改革。学校側も保護者側へ理解を促すためにもう一歩踏みこむことが必要かもしれません。


■教科担任制やスクールカウンセラーの導入に保護者からも期待の声


教員の負担軽減に向けてさまざまな取り組みが進められていますが、それらについて保護者はどのように感じているのか聞いていました。

まず、「子どもにもいい影響があるのでは」と期待している取り組みについて尋ねたところ、「教科担任制の導入や専科指導教員の採用」が約4割(38.2%)、続いて「スクールカウンセラーの配置」(27.6%)となりました。

【教科担任制の導入や専科指導教員の採用】

  • 「いろいろな先生との関わりがもてれば、担任の先生と合わなくてもほかに頼れる先生ができるかもしれないのでいいと思う」(小学1年生の保護者)

  • 「教科担任制の算数の授業を受けて、子どもが算数を好きになったから」(小学3年生の保護者)

  • 「心配はあるものの、深掘りした知識を得られることや、多くの人と関わることで多様な価値観を身につけられそう」(小学4年生の保護者)

  • 「専科指導教員の先生が実際に学校にいますが、専門的に学べていいと思います。そして担任1人だけでなくいろいろな先生からご指導頂くほうが子どももメリハリができ、より意欲が生まれそうです」(小学4年生の保護者)


【スクールカウンセラーの配置】

  • 「我が子の話ではないが、子どもの登校しぶりがいつまでたっても収まらずスクールカウンセラーに相談したところ、カウンセラーが担任と親の間に入ったことで発達障がいがわかり、その保護者はとっても感謝していたから」(小学1年生の保護者)

  • 「いつも顔を合わせている先生や親には相談しにくいことも、話せると思う。これまでは保健の先生がその役目を担っていたと思うが、カウンセラーが配置されればよりお互いの仕事に専念できるのでは」(小学2年生の保護者)

  • 「1ヶ月に一度しかいないのですが、それでも子どもが困っていることを専門的な目線で見て話を聞いてくださり、先生との連携をとって子どもへの対応を、考えてくださっているので助かります」(小学2年生の保護者)

  • 「とてもいい制度だと思います。できれば常駐しているともっといいです」(小学6年生の保護者)


また、反対に不安を抱いている取り組みについて尋ねてみたところ、約半数の保護者はどの取り組みに対しても概ね歓迎していることがわかりました。

不安や心配に感じている取り組みとしてもっとも多かったのは、「完全退勤時間の設定(留守番電話などで対応)」(16.2%)。

「学校から電話があり、仕事後に急いで連絡しても留守電になるのは非常に困る。何の連絡かわからないまま翌日をむかえるのはかなりの心労」(小学5年生の保護者)などと、共働き世帯が増加している現在、保護者の仕事終わりと教員の退勤時間の兼ね合いによって連絡の行き違いになることへの不安を抱く保護者が多いようです。

また、「勤務時間のことは仕方ないと思うのですが、どうしても仕事をしているため、連絡ができないときがあるので、交代制でシフトを組んでいただくか、メッセージを残せるチャットなどなにか対策をしていただけるとありがたいと感じています」(小学6年生の保護者)という意見もありました。


■不登校児童の母「学校が嫌なだけの場所にならなかったのは先生のおかげ」


最後に、保護者に教員の苦労を垣間見たエピソードについて尋ねました。なかには教員の指導力不足などを指摘する声もありましたが、大半は教員への感謝の気持ちを綴っていました。


  • 「引っ越してきて転入直後、子どもが下敷きを5枚持って行っただけで、電話がかかってきて注意されました。1枚だけというルールだったそうです。軽いものですし、各教科でそれぞれ使い、人に迷惑をかけるものではないと思いましたが、こんなことでいちいち放課後に保護者に電話して注意しないといけないくらいクレームが多いのだと感じました」(小学6年生の保護者)

  • 「私の息子が問題を起こしたときにしっかりと怒ってくれたこと。どうしても学校で起きたことに対して本当は何があったか明確に把握しきることはできないので、その場でしっかり指導していただいて助かりました」(小学2年生の保護者)

  • 「不登校で週1の通級指導教室のみ通っていましたが、先生の時間が空いていれば顔を出し子どもと世間話などしてくださりました。子どもにとって学校が嫌なだけの場所にならずに過ごせ、先生方の対応に感謝しています」(小学4年生の保護者)

  • 「夕方、近所のコンビニで店員さんへ謝罪をしている担任の先生を見かけました。おそらく、児童のトラブルがあったのだと思いますが、先生もいろいろなご苦労があるのだなと思いました」(小学2年生の保護者)

  • 「新任教師で初めは正直不安だったのですが、忙しいにもかかわらず、勉強の遅れが気になっていたことを相談したら親身になって聞いてくれて対応してくれた。そして、子どもが初めて連続で100点をとった時に先生がわざわざ私に喜びの電話をしてきてくれた」(小学3年生の保護者)

  • 「子どもの入学と同時に、妹が体調を崩し治療のため、母は妹とずっと入院で2年半ほど一緒に住んでいない時期があった。その状況を、友だちに伝えられずに毎日心細く過ごしていたとき、担任の先生がクラスの子たちに、簡単にうちの内状を伝えてくれたおかげで、友だちが暖かい目で見守ってくれるようになり、子どもがとても明るくなり楽しく登校出来るようになった。子どもの様子を見て、過ごしやすい環境を作ってくださり、とても感謝している」(小学3年生の保護者)


■まとめ

今回のアンケートでは、約8割の保護者が教員の働き方について「忙しそうである」と感じていることがわかり、教員を気遣う保護者の声も多く寄せられました。教員と保護者の関係性は、しばしば“店員とお客さま”のようになりがちですが、実際には自身を“お客さま”と感じている保護者はそれほど多くないようです。

教員の負担軽減のために向けておこなわれているさまざまな取り組みに対しても保護者は概ね好意的に捉えており、特に教科担任制、スクールカウンセラーの導入や部活動の地域移行には期待する声もありました。

教員に歩み寄りたい意思のある保護者が多いことから、教員側からも保護者と対等な立場に立ったうえで理解を求めるアプローチをおこなうこともまた教員の負担軽減につながるのかもしれません。


【調査概要】
調査期間:2023年3月31日~2023年4月14日
調査機関:自社
調査対象:全国の小学生の保護者500人
調査方法:インターネット(クラウドワークス)
調査内容:「教員の働き方」に関するアンケート


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2012年10月