GitLabがGitLab 19.4をリリース
GitLab Duo CLIの「/goal」 コマンドやMCPサーバーツールを提供開始し、目標単位でのエージェントへの委任や、GitLabホスト型オープンウェイトモデルによるコスト最適化を実現
最もインテリジェントなDevSecOpsオーケストレーションプラットフォームを提供するGitLab(本社:米サンフランシスコ、読み方:ギットラボ、NASDAQ:GTLB)は、GitLab 19.4のリリースを発表しました。
エージェント型自動化は、個々のデベロッパーからエンジニアリングチーム全体へと広がりつつあります。その広がりを制約しているのは、もはやエージェントに何ができるかではなく、組織がどれだけ確信を持って活用範囲を広げられるかです。こうした状況を踏まえ、GitLab 19.4では、目標を指示するだけでエージェントが実装と検証まで進める「/goal」コマンドと、GitLab上の作業を外部クライアントから自動化するMCPサーバーツールを、パブリックベータ版として提供します。あわせて、GitLabが自社で運用するオープンウェイトモデル(重みが公開され、誰でも自社環境で動かせるAIモデル)と、GitLabクレジットの使用状況の可視化により、デベロッパーが作業する全ての場面でエージェント型自動化を利用できるようにしました。
デベロッパーは、ターミナルから目標全体を委任し、マージリクエストの作成と同時にフローを実行し、統制されたツール群を介して任意のModel Context Protocol(MCP:エージェントが外部ツールと連携する仕組み)クライアントからGitLabにアクセスできます。一方、プラットフォームオーナーは、ツール単位の制御と、使用状況をユーザー単位で紐付ける仕組みにより、エージェント型自動化を使えるユーザーの範囲を広げながら、その使用状況を把握できます。
これらの機能は、日々の開発作業をすでに動かしているGitLab上で提供されます。コードに適用されている権限がそのままエージェントにも適用され、消費したクレジットは、全て使用したユーザーアカウントに紐付きます。そのため、二つ目の権限管理の仕組みや、別個の監査証跡を用意する必要はありません。
「/goal」コマンドが目標単位の委任と成果の自動検証を実現
AIエージェントは、これまでも個々のタスクを処理してきました。ただしデベロッパーは、作業をタスクに分解し、結果を一つひとつ確認する必要がありました。目標をそのままエージェントに委ねる場合も、その判断を独立して検証する手段がありませんでした。
デベロッパーはGitLab Duo CLIの「/goal」スラッシュコマンドを使い、プロジェクトのガードレール(逸脱を防ぐための制限)と背景情報を踏まえたうえで、目標が達成されるまで、または解決できなかった内容が報告されるまで、処理を自動で進められます。実装はエージェントが担い、別のモデルが各ステップで成果を目標に照らして検証し、目標が達成されたか、反復回数の上限に達したかを判断します。デベロッパーはいつでも実行を停止し、目標を修正したうえで再開できます。フローは組織の既存ルールの下でローカルに動くため、デベロッパーは範囲を限定した作業を任せ、検証済みの成果を受け取れます。
GitLabホスト型オープンウェイトモデルの提供開始で、コストと性能の選択肢が拡大
全てのタスクに適した単一のモデルは存在しません。GitLab Duo Agent Platformでは、すでに利用できるフロンティアモデル(各社が提供する最先端の大規模AIモデル)に加えて、GitLabホスト型オープンウェイトモデルとしてKimi K3、MiniMax M3、GLM 5.3の3種類を提供します。チームは、エージェント型自動化のワークロードごとに適したモデルを、より柔軟に選べます。タスクの要件に応じてモデルを選ぶことで、品質、応答速度(レイテンシー)、コストのバランスを調整できます。新たなホスト型オープンウェイトモデルでは、同クラスのフロンティアモデルと比べ、GitLabクレジットあたりのコール数が最大4倍になります。チームは、タスクの複雑さに応じてコストを最適化できます。
モデルの選択についても、グループオーナーはGitLab Duo Agent Platformの他の機能と同じ統制を維持できます。機能ごとにデフォルトのモデルを設定し、チームが利用できるモデルを絞り込めるほか、これらの設定は子グループとプロジェクトにも適用されます。GitLabは、各モデルを社内の性能基準と品質基準に照らして評価し、全てのホスティングベンダーをサードパーティリスク管理プロセスで審査しています。チームは、管理者による統制を手放すことなく、モデルの選択肢を広げられます。
新たなMCPサーバーツールが自動化の対象範囲を拡大
GitLab以外のクライアントで動作するエージェントも、GitLab上の一連の作業を、人がツール間で受け渡すことなく最後まで進められます。GitLab MCPサーバーの新たなツールにより、パイプラインの実行と失敗したジョブのトレースの確認、マージリクエストの作成からレビュー、マージまでの実行、作業アイテムの検索と更新、脆弱性のトリアージを、GitLab全体にわたって自動化できます。
管理者は、GitLab Duo Agent Platform向けにすでに設定しているルールで、これらのツールを統制します。設定場所も、同じグループおよびプロジェクトの設定画面です。読み取り専用のツールは初期設定が「常に許可」のため、日常的な参照作業はチームの手を止めずに進みます。書き込みと削除を伴うツールは初期設定が「常に確認」のため、エージェントが変更を加える前に、レビュー担当者が確認する機会を持てます。チームは、サードパーティ製エージェントのために別のルールを用意することなく、導入を進められます。
使用状況の可視化で、エージェント型自動化の利用範囲が拡大
プラットフォームオーナーは、請求書を待たずに、組織のエージェント型自動化の使用状況を部門ごとに示せます。ユーザーごとの上限は専用の設定ページに表示されます。使用状況のエクスポートは請求対象イベント単位まで対応しており、GitLab FlexとFlex以外のいずれのサブスクリプションでも、安全なダウンロードリンクを添えてメールで届きます。デベロッパー自身も、今回初めて自分の使用量を確認できます。これによりチームは、使用状況を把握しながら運用できるようになります。
また、GitLab 19.4より、Slack向けGitLab Duo Agent Platformを、PremiumおよびUltimateのお客様向けに実験的機能として提供開始しました。エンジニアリングチームは、スレッド内で@GitLabをメンションするだけで、GitLabの検索、イシューの起票、プロジェクトに関する質問への回答を得られます。その際、スレッドと直近のチャンネル履歴を背景情報として使用します。このエージェント型フローはCI/CD Runner上で動き、結果をスレッドに投稿するため、チームは会話の場を離れることなく、議論を追跡可能な作業に変えられます。
さらに、Duo Agent Platformのデベロッパーフロー向けモデル選択機能の一般提供を開始しました。管理者は、デベロッパーフローで使うモデルを、GitLab Duo Agent Platformの他の機能とは独立して選び、そのフローが担う作業に合わせて最適化できます。あわせてセッション詳細パネルの刷新版を提供し、概要バーにステータス、タイムスタンプ、実行をトリガーしたユーザーを表示します。このパネルは、エージェントセッションを開始した要因と、そのセッションが生み出した成果物を分けて示すため、レビュー担当者はエージェントの作業内容を探し回ることなく把握できます。
GitLabの共同開発プログラム「Co-Create」に参加するコミュニティコントリビューターも、MCPサーバーの新たなツールを追加しました。エージェントは、プロジェクトのメタデータとメンバーの読み取り、リポジトリのブランチの一覧表示、グループ全体のマージリクエストの一覧表示、以前の実行内容を確認するためのGitLab Duoセッションの取得を行えます。コントリビューターは、セマンティック検索を一つのツールに統合したほか、マージリクエストウィジェットを改善し、ステータスを平易な言葉で説明し、リベースの失敗時に明確な理由を示すようにしました。さらに、MarkdownまたはAsciiDocのファイルが初回コミット前にどう表示されるかを確認できるプレビュー機能も追加しました。
GitLabで最高製品・マーケティング責任者(CPMO)を務めるマナブ・クラナ(Manav Khurana)は次のように述べています。「今回のリリースにより、エージェント型自動化は、個々のデベロッパーが使うものから、組織がすでに整えている統制の下で、迅速に規模を広げられるものになります。自動化を動かしているプラットフォーム自体が、エージェントの扱えるツールを統制し、消費したリソースを紐付けます。そのため、次のチームへ展開する判断は、際限のないリスクを負うものではなく、見極めのついたものになります。」
GitLab 19.4のリリースによって利用できるようになった機能の詳細は、こちらから確認できます。

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