高専の技術シーズ×スタートアップの事業アイデアによる地域/社会課題の解決を目指す、高専オープンイノベーションプログラム「KOP」の成果発表会を開催
ReGACY Innovation Group株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役:成瀬 功一、以下:ReGACY)は、高専の技術シーズ×スタートアップの事業アイデアによる地域/社会課題の解決を目的としたオープンイノベーションプログラム「Kosen Open Innovation Program」(以下:KOP)(https://kosen-open-innovation.jp/)を実施しております。この度、本プログラム期間における成果発表会を2024年3月4日(月)に開催しました。
▼ 「KOP(Kosen Open Innovation Program)」について
KOPは、高専の研究室と有力スタートアップによりチームを組成し、実証活動を連携することで、高専一体(教員・学生・組織そのもの) の経験値を蓄え、アントレプレナーシップ醸成の機運を生みだすプロジェクトです。
本プロジェクトでは、高専における「技術シーズの社会実装/事業化」による地域/社会課題の解決を行い、日本全国の高専が地域の強力なR&D拠点(人材・技術の教育拠点)として確立し、産学連携によるエコシステムの実現を目指しております。
日本の知財の保有数は世界でもトップクラスの数を誇り、「技術シーズ」の多くは地域課題・社会課題の解決に資する可能性を秘めております。一方、大学など学術機関では、満足な社会実装/事業化には至っていないのが現状であり、この状況は高専においても同様です。このような背景を克服すべく、本プロジェクトでは「技術シーズの社会実装/事業化」を推進させるために以下2つの取り組みを実施して参りました。
① 技術シーズの”社会実装支援”
高専の「技術シーズ」を活用した新サービス創出・社会実装を目指し、高専の「技術シーズ」と「事業アイデア」を持つスタートアップの共同研究を見据えた技術実証を実施して参りました。
② 技術シーズの”事業化支援”
顧客課題を起点に研究室で保有している研究や技術シーズが課題解決に有効か検討し、研究テーマを決め、そこで生まれた新たな技術シーズをもととした事業化を目指し支援いたしました。
▼成果発表会について
高専教員とスタートアップは11月の共創開始以降、実証実験やReGACYによる伴走支援により、事業アイデアのブラッシュアップを進めて参りました。本成果発表会では、3人/社の高専教員とスタートアップによる本プロジェクト期間の成果を発表いたしました。次年度以降は、本プロジェクト期間の成果をもとに自治体との連携や事業検証を進め、「技術シーズの社会実装/事業化」を目指していきます。
以下、発表内容と発表者の概要となります。
■花酵母を活用したクラフトビールの開発
より多くの観光客の流入を必要とする函館において、新たな観光資源を創出するため、花酵母を使用した函館発クラフトビールの製造・販売を行うことを目指しています。本プロジェクト期間では、ビールの販売を見据えたターゲット/コンセプトの選定と実験による酵母の単離を実施いたしました。
所属 |
函館工業高等専門学校 物質環境工学科 |
役職/氏名 |
教授 小林 淳哉 |
研究概要 |
菜の花から採取した酵母を用いて日本酒「五稜」を2021年に誕生した「函館五稜乃蔵」と研究/開発し、地酒が無かった函館にオール函館の日本酒を誕生させています。 |
研究業績等 |
社名 |
株式会社H.M.Works |
役職/氏名 |
代表取締役 石垣 充清 |
事業概要 |
地域貢献を目的としてクラフトビールブランド「Ozigi Brewing」を立ち上げ、醸造所を併設したレストランを運営しています。創業から3年連続で、国内のビール品評会「Japan Great Beer Awards」において、2022年には銅賞を2つ、2023年には金賞を1つ、そして2024年には銅賞を1つ受賞しました。 |
■女性のウェルネスを向上させる、D-アミノ酸の特定/製品開発
多くの悩み・問題を抱える女性のウェルネスを向上させることを目的に、D-アミノ酸の特定/製品開発を目指しています。本プロジェクト期間では、製品化の前に必要となる実験や、今後の事業方針の策定を実施いたしました。
所属 |
函館工業高等専門学校 物質環境工学科 |
役職/氏名 |
准教授 阿部 勝正 |
研究概要 |
酵素工学、遺伝子工学、環境微生物学を専門分野としており、D-アミノ酸の研究を実施しています。 |
研究業績等 |
社名 |
Dアミノ酸ラボ株式会社 |
役職/氏名 |
代表取締役社長 黒野 剛 |
事業概要 |
「D-アミノ酸、D-アミノ酸関連酵素およびそれらを高生産する微生物」をコアコンピタンスとし、D-アミノ酸関連製品・サービスを世に生み出し、その有用性について啓蒙を図り社会への貢献を目指しています。 |
会社HP |
■アマモの種を活着させるポリマー素材の開発
海底にアマモの種を活着、育成することでアマモ場の保全・再生を目指しています。また、海中で二酸化炭素を吸収することを通じて新たなカーボンクレジットを取得し、企業に販売するほか、養殖が難しい海藻などに対して、研究開発で得られた知見を応用させていくことが期待できます。本プロジェクト期間では、広島と函館でアマモの陸上養殖を試みました。
所属 |
函館工業高等専門学校 物質環境工学科 |
役職/氏名 |
准教授 寺門 修 |
研究概要 |
リサイクル、プラスチック、レアメタルを専門として、ポリマー材料を用いた海苔胞子の付着促進や海洋IoT技術によるモニタリングシステムの開発を実施しています。 |
研究業績等 |
社名 |
株式会社シーテックヒロシマ |
役職/氏名 |
共同代表/CEO 今井 道夫 |
事業概要 |
海の共通の課題であるフジツボを切り口に、海をデータ化していくことで、海に関わる全ての産業をアップデートすることを目的とし、フジツボの除去装置の開発等を実施しています。 |
会社HP |
▼当日の様子
▼ReGACY Innovation Group株式会社
社名:ReGACY Innovation Group株式会社(英表記:ReGACY Innovation Group Inc.)
設立:2022年2月2日
代表者:代表取締役 成瀬 功一
所在地:東京都千代田区神田神保町1丁目24-1 CIRCLES神保町Ⅱ 10階
URL:https://regacy-innovation.com/
事業内容:
イノベーション戦略策定・実行管理、イノベーション組織・制度、CVC設立、新事業インキュベーション、オープンイノベーション、ベンチャー投資・M&A、プロダクト開発・ラボ事業、プライベートエクイティ事業
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