ベッコフオートメーション、日本市場向けに「エコノミードライブシステム」を発表
オートメーションプラットフォームへの完全統合とコスト競争力を両立
ドイツの大手制御機器メーカー・ベッコフオートメーション株式会社(神奈川県横浜市、代表取締役社長:川野俊充)は、日本市場向けに新製品ライン「エコノミードライブシステム」を発表しました。 本製品ラインは、サーボドライブ「AX1000」、可変周波数ドライブ「AF1000」、ACサーボモータ「AM1000」で構成され、コスト競争力を高めながら、ベッコフのオートメーションプラットフォームへの完全統合を実現していることが最大の特長です。

価格競争力と機能性を両立
世界の製造業においてコスト最適化の圧力が高まる中、機械メーカーはこれまで、使い慣れたシステム環境を維持するためにオーバースペックなドライブを使い続けるか、安価な代替品に切り替えてシステムの複雑さとコストを増大させるか、という二択を迫られてきました。特に、アジアをはじめとする価格競争の激しい国際市場をターゲットとする機械メーカーにとって、コストと品質の両立は共通の課題です。
ベッコフのエコノミードライブシステムは 、このジレンマに対する最適解を提供します。高度なサーボ技術の主要機能を維持しながら、設計思想と内部エレクトロニクスを製品間で共有し、製造工程を抜本的に見直すことで、ハードウェアコストの大幅な削減に成功しました。これにより、「必要な性能を、的を絞った形で、適正価格で」という設計思想を具現化したエコノミードライブシステムの製品ラインナップが実現しました。
製品構成と主な仕様
エコノミードライブシステムは、サーボドライブ「AX1000」と、可変周波数ドライブ「AF1000」、およびACサーボモータ「AM1000」で構成されます。
サーボドライブAX1000は従来のEtherCATドライブとしての機能はそのままに、小型化と低コスト化を実現しています。定格電流1.65A〜12Aで、単相(AC110V〜AC240V)および三相(AC208V〜AC480V)に対応しています。ACサーボモータのAM1000は、AX1000と組み合わせて使用することで、コンパクトで価格競争力の高いモーションシステムを実現します。国際標準フランジ寸法40mm・60mm・80mmに対応し、230V時で最大1,000W、400V時で最大1,700Wの出力範囲をカバーします。ベッコフで初ラインナップとなる可変周波数ドライブのAF1000は、370Wから5.5kWまでの出力範囲に対応し、同期モータ・非同期モータ・リラクタンスモータのセンサレス運転が可能です。2軸対応製品は市場でも珍しく、1軸あたりのコスト削減に貢献します。
隠れコストの削減も競争力の源泉
エコノミードライブシステムの経済的な優位性は、製品の導入コストの低減にとどまりません。DCリンクからの24V制御電圧の内部生成により、別途24V電源が不要です。加えて、AM1000が採用するワンケーブルテクノロジー(OCT)により、電源とフィードバック信号を1本のケーブルで伝送し、配線工数と配線ミスのリスクを大幅に削減します。また、すべての接続部に前面からアクセスできる設計により、制御盤への設置作業も効率化します。
ベッコフのオートメーションプラットフォームに完全統合
エコノミードライブシステムが、他社のコスト最適化ソリューションと一線を画す最大の特長は、ベッコフのモーション制御プラットフォームに完全に統合されている点です。AX1000・AF1000はいずれも完全なEtherCATデバイスで、TwinCAT Drive Manager2による立ち上げが可能です。既存のベッコフ製ドライブと同一のツールチェーンで運用することができ、実績のあるオートチューニングや診断機能も制限なく使用できます。機能安全についても妥協はありません。AX1000は、FSoEを標準搭載し、IEC 61800-5-2に準拠したドライブ統合安全機能STO/SS1をサポートしています。オプションで、さらに多くの安全機能を利用できます。
【コメント:モーション製品スペシャリスト 福井 俊明】
これまでベッコフのサーボドライブ製品は機能を重視したラインナップで、主に北米・欧州市場を中心に展開してまいりました。今回新たに追加されるエコノミーシリーズは、サーボ性能や安全機能対応などは従来品そのままに、東アジア地域で一般的な容量帯やサイズのラインナップでコストを抑えております。さらに、これまで無かったインバータシリーズと組み合わせることで設備のEtherCAT化を加速でき、装置開発から立ち上げ、保守までを統一されたツールで行うことで、より効率的に全体最適化が図れる魅力的なご提案が出来ると感じております。
【エコノミードライブシステム 各製品の主な特長】
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サーボドライブ「AX1000」
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単軸と2軸タイプを用意
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DC24V電源を内蔵
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最短指令周期62.5μs
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前面より全てのコネクタにアクセス可能
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漏れ電流の発生を抑制(欧州EMC指令対応のメインフィルタ内蔵なし)
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標準で安全機能を搭載(FSoE)
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製品ページ:https://www.beckhoff.com/ja-jp/products/motion/servo-drives/ax1000-economy-servoverstaerker/
2. ACサーボモータ「AM1000」
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ワンケーブルテクノロジー(OCT)を採用
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新設計のコンパクトなコネクタとABSエンコーダを搭載
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国内他社と同様に出力で選定(7段階の出力レベル)
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接続可能なドライブはAX8000とAX1000の2種類
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従来シリーズ比でモータ全長を最大45%短縮
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製品ページ:https://www.beckhoff.com/ja-jp/products/motion/rotary-servomotors/am1000-economy-servomotors/
3. 可変周波数ドライブ(インバータ)「AF1000」
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単軸と2軸タイプを用意
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DC24V電源を内蔵
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フィードバックを持たない誘導モータ、同期モータ、同期リアクタンスモータを駆動可能
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安全機能(FSoE)搭載モデルを選択可能
※AF1000の一部モデルは既に販売を開始しています。その他の製品については、2026年内に順次、発売を予定しています。各種製品に関する最新情報および正式な発売時期については、ベッコフオートメーションのWebサイトをご参照ください。
※本プレスリリースは、ドイツ・フェアル本社にて発行された機関誌「PCコントロール2026年 第一号」に掲載された記事の抄訳を基に作成しています。製品の仕様は変更となる可能性があります。
■ ベッコフオートメーション 会社概要
ベッコフオートメーションはPC制御に特化した制御機器メーカです。独自の計測・制御ソフトウェア「TwinCAT」により、Windowsなどの汎用OSを搭載した産業用PCをリアルタイムコントローラ(NCやPLCなど)として活用することが可能です。また、高速・高同期の産業用通信規格「EtherCAT」の開発元でもあり、その推進団体であるEtherCAT Technology Group(ETG)は76カ国・地域の8,100以上の組織が参加する世界最大の産業用通信規格推進団体として知られています。TwinCATやEtherCATを搭載した産業用コントローラは、産業用ロボット・自動車・包装機械・工作機械・風力発電設備など、世界中の多様なアプリケーションで採用されています。
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