【高校生469名調査】手書きの手帳を使う生徒の6割が「意識的なスマホ離 れ」を実践
~アナログツールを使う生徒は「デジタルデトックス意識」「自分軸での意思決定」「生活の改善意識」の割合が高い結果に~
株式会社NOLTYプランナーズ(本社:東京都中央区、代表取締役社長:細野 肇)は、469名の高校生を対象に、「手書きでの記録習慣と心・行動に関する実態調査」を実施しました。
その結果、日常的に手帳やノートで手書きのスケジュール管理・記録を行う生徒は、非利用者に比べて「デジタルデトックスへの意識」「自律的な意思決定」「モヤモヤ原因の把握・失敗からの切り替え力」などにおいてにおいて高い傾向があることが明らかになりました。
■調査サマリー

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スマホから距離を置く意識を調査したところ、
アナログツール利用者は58.90%が「スマホを見ない時間を作る」ことを実践/非利用者は42.40%が「特に意識したことはない」と回答
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悩みやモヤモヤへの対処法として、
アナログツール利用者は「人に相談」が最多(26.03%)/非利用者は「音楽や動画で気を紛らわす」が最多(30.40%)
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自分の考えを優先する割合は、
アナログツール利用者23.74%/非利用者13.20%(10.54ポイント差)
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生活改善への意識については、
改善したい課題があると回答した割合は、アナログツール利用者95.89%/非利用者80.80%(15.09ポイント差)
■調査背景
近年、学校での端末の普及やSNSの定着に伴い、他者との比較や過度な情報接触によるメンタル面の揺らぎ、スマートフォンへの依存傾向などが課題視されています。
こども家庭庁から出された「『令和7年度青少年のインターネット利用環境実態調査』調査結果(概要)」によると、高校生のネット平均利用時間は6時間44分(前年度から24.6分増)にのぼり、1日5時間以上利用する生徒は63.3%(同6.5ポイント増)に達しています(※)。
こうした中、デジタルから一時的に距離を置き、日々の出来事や自分自身の思考・感情を紙に書き留める「アナログの記録・振り返り」時間が、生徒の生活習慣やメンタルヘルスにどのような形で関連しているのかが注目されています。
NOLTYプランナーズでは、高校生における手帳・ノートの利用実態に着目し、手書きの記録習慣の有無が生徒の「スマホ利用習慣」や「ストレスへの対処法」といった心と行動との関連について調査を実施しました。
(※)出典:「令和7年度青少年のインターネット利用環境実態調査」調査結果(概要)(こども家庭庁)
■調査概要
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調査対象:
【グループA】日常的に手帳やノートなどアナログツールを使ってスケジュール管理や記録をしている高校生(以下、手帳・ノート利用者)
【グループB】日常的に手帳やノートなどアナログツールを使ってスケジュール管理や記録をしていない高校生(以下、手帳・ノート非利用者)
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調査期間:2026年8月19日~2026年8月28日
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有効回答数:【グループA】219名、【グループB】250名、計469名
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調査方法:Webアンケート
■調査結果
●アナログツール利用者はスマホを日常的に使いつつも、「適度に離れる」意識が高い

スマホの利用時間について、手帳・ノート非利用者の45.20%が「5時間以上」と回答し、利用者を14.2ポイント上回る結果となりました。また、手帳・ノート利用者の58.90%が「スマホから離れる時間を作っている」のに対して、42.40%の非利用者は「特に意識したことはない」と回答しています。
このように、手帳・ノート利用者はスマホを利用しつつも、デジタル機器と距離を置く意識が高い実態がうかがえます。実際に自由記述回答からも「ノートを書くことでスマホの時間を減らし、時間を有効活用して心や体を整えている」といった声が見られ、手書きがデジタルデトックスの実践手段の一つとして機能している様子がうかがえます。
● 悩みやモヤモヤへの向き合い方にみられた、グループ間の違い

「モヤモヤの原因がわかる」「失敗から気持ちを切り替えられる」といった、悩みや感情への向き合い方に関する項目では、「そう思う・ややそう思う」と回答した割合が手帳・ノート利用者のほうで高くなっています(それぞれ14.0ポイント、11.6ポイントの差)。
このように、手書きの記録習慣は日々の悩みや出来事を「可視化」することで、自分の状態を理解し、気持ちを立て直すきっかけの一つになっている可能性があります。
▼手帳・ノートを利用している生徒の声(自由記述アンケートより抜粋)
「自分が今どんな気持ちなのか可視化できて良い。見返すのも楽しいし、自分で自分を褒めることで頑張れる」
「手帳には、その日あった嬉しかったことを書いているのだが、『手帳に書くため』という目的だけでも『小さな幸せ』を意識的に探せるようになってよかった」
●悩みへの対処法にみられた、グループ間の違い

悩みやショックがあったとき、手帳・ノート利用者は「家族や友人に直接話す」(26.03%)が最も多く、「ノートや手帳など、自分しか見ない場所に書き出す」(14.61%)と合わせると、気持ちを言葉にして外に出す対処法を選ぶ割合が高い結果でした。
これに対し、非利用者は「音楽を聴く、動画を見るなど別のことをして気を紛らわせる」(30.40%)が最も多く、「誰にも言わず、自分の中だけで抱え込む」(21.20%)と回答した割合も手帳・ノート利用者より高くなっています。悩みへの対処法には、グループによってこうした違いがみられました。
● アナログツール利用者は周囲の目に振り回されない「自分軸」で行動する傾向

「自分の考えや気持ちを優先する」と回答した割合は、手帳・ノート利用者が23.74%、非利用者が13.20%で10.5ポイントの差が見られました。手帳・ノートを利用する生徒ほど、周囲の評価に振り回されず自律的に意思決定を行う傾向がうかがえます。
「他人の視線」に常に晒されがちな今、手帳に感情や思考をアウトプットする習慣が、自分自身の本心と向き合い、納得感を持って行動を選択するきっかけになっていると考えられます。
● アナログツール利用者は現状の課題を具体的に捉え、生活改善への意識が高い

生活や心の状態に対する改善意識について、手帳・ノート利用者は具体的な課題を挙げる割合が高い結果となりました。一方、「特に改善したいことはない」と答えた割合は非利用者が19.2%だったのに対し、手帳・ノート利用者は4.1%にとどまりました。
非利用者の課題が少ないというよりも、日々の振り返りの頻度や課題への解像度の違いが反映されている可能性が示唆されます。
■専門家コメント

中島 美鈴 氏
臨床心理士/公認心理師/心理学博士(九州大)、専門は認知行動療法
肥前精神医療センター、東京大学、福岡大学などの勤務を経て、現在は九州大学大学院人間環境学府にて学術協力研究員、肥前精神医療センター臨床研究部非常勤研究員
●調査結果(グループ間の差異)に対する心理学的・臨床的な観点からの考察
高校生にとって進路選択は、成績や周囲の期待だけでなく、自分が何に関心をもち、どのような生活を送りたいかを考える重要な機会です。手帳・ノートに日々の経験や気持ちを書き留め、見返す習慣は、「自分は何を楽しいと感じ、何に悩み、何を大切にしたいのか」を確かめる機会になっている可能性があります。
進路を自分軸で決めるとは、周囲の助言を退けて一人で決めることではありません。必要な情報を集め、家族や先生にも相談したうえで、最後に自分が納得できる理由をもって選ぶことです。自己決定理論では、このような納得感を伴う選択に関わる「自律性」を重視しています。日常の振り返りを重ねることは、中高生が進路を考える際に、自分の関心や価値観を言葉にしていく一つの支えになりうるでしょう。
●「手書きの習慣」と自己理解・感情整理などメンタルヘルスとの関連性についての見解
今回の調査では、紙の手帳を使う生徒は、使わない生徒に比べて、自分の感情の把握、モヤモヤの原因の理解、失敗後の気持ちの切り替えなど、自己理解や感情整理に関する自己評価が高い傾向にありました。
その背景の一つとして、手帳の自由な使い方が考えられます。日々の出来事をイラストで表したり、勉強時間をグラフにしたりする生徒にとって、手帳は予定を書き込む場所であると同時に、自分の経験や行動を「見える形」にする場所にもなっていたようです。何を描き、何を比べるかを選ぶ過程で自分の状態に目を向け、後からページを見返すことで、感情や時間の使い方のパターンに気づく機会が生まれるのではないでしょうか。
中等教育の生徒によるビジュアル日記を調べたBatičら(2025)(※1)は、絵と文章による表現が感情や行動を見つめ直す場になり得ることを報告しています。また、Thudtら(2018)(※2)は、自分のデータを視覚的な形にする過程と自己省察が結びついていることを示しました。今回の調査だけで紙の手帳の効果や因果関係を断定することはできませんが、手帳を使って自分の日々を表現し、見返す行為が、自己理解を支えている可能性があります。
(※1)Batič, J., Rojc Črnčec, N., & Šulin, N. (2025). The visual journal as a way to strengthen students’ ability to self-reflect. Center for Educational Policy Studies Journal, 15(2), 33–50. https://doi.org/10.26529/cepsj.1997 Center for Educational Policy Studies Journal
(※2)Thudt, A., Hinrichs, U., Huron, S., & Carpendale, S. (2018). Self-reflection and personal physicalization construction. In Proceedings of the 2018 CHI Conference on Human Factors in Computing Systems (Article 154, pp. 1–13). Association for Computing Machinery. https://doi.org/10.1145/3173574.3173728
■まとめ
本調査の結果、手帳・ノート利用者は、「スマホとの付き合い方」「感情の言語化」「自分軸による意思決定」「具体的な生活改善」といった項目で、非利用者と異なる傾向がみられました。
手帳・ノートに手書きで記録することは、悩みを無くす特効薬ではありませんが、情報や他者の評価に流されやすい現代において、「自分自身の気持ちや生活を客観的に振り返り、次の一歩を踏み出すための習慣づくり」として大いに役立つ可能性が示唆されます。
NOLTYプランナーズは、今後も教育現場の声に真摯に耳を傾け、先生方とともに生徒の自己理解と自律的な成長をサポートしてまいります。
▼詳細・問い合わせはこちら
https://www.noltyplanners.co.jp/schola/contact/
株式会社NOLTYプランナーズ
株式会社日本能率協会マネジメントセンターより2011年に分社化。企業とステークホルダーの関係性を強化するリレーションシップデザイン事業、中高生の資質能力・非認知能力を育み、進路・キャリア実現を支援するキャリアデザイン事業を展開。「私たちは成長することを求め目標に向けて歩む全ての人と組織を支援し続けます。」このミッションを体現すべく、手帳やノートという「モノ」を通じて、使う人や組織の課題解決やよりよい活動をサポートする「コト」の提案をしていきます。
会社概要
社名:株式会社NOLTYプランナーズ
本社所在地:東京都中央区新川1-4-1 住友不動産六甲ビル3階
代表取締役:細野 肇
HP:https://www.noltyplanners.co.jp/
NOLTYスコラ®
「生涯、成長を楽しむ力の育成」をコンセプトに、中学校・高校を中心とする学校を対象に様々な商品、サービスなどのコンテンツを提供しています。生徒一人ひとりが成長を通して社会で活躍できる人材になることを支援しています。
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