テラ・ラボ 安全保障分野で民間の無人航空機の活用は不可欠な時代に

~元防衛装備庁長官、元陸将とともに民間技術のデュアルユースについて議論~

株式会社テラ・ラボ

株式会社テラ・ラボ(本社:愛知県春日井市、代表取締役:松浦孝英)は、2026年6月5日、幕張メッセで開催された国内最大級のドローン展示会「Japan Drone 2026」において、国際カンファレンス「無人航空機のデュアルユース―国際安全保障を支える民間技術の役割―」を開催しました。

本セッションには、元防衛装備庁長官の土本英樹氏、一般社団法人安全保障ビジネスイノベーション協会(SBIJ)代表理事で元陸上自衛隊東部方面総監(陸将)の磯部晃一氏、株式会社テラ・ラボ代表取締役の松浦孝英が登壇し、無人航空機を取り巻くデュアルユース技術の重要性や、民間技術の安全保障分野への活用、国際安全保障における日本企業の役割について議論しました。

近年、無人航空機(UAS/UAV)は災害対応やインフラ監視、公共安全などの民生分野に加え、安全保障分野においても重要な役割を果たす技術として位置付けられています。世界各地で発生する紛争や自然災害において、無人航空機を活用した情報収集、監視、偵察、状況認識の高度化が進んでおり、民間技術を基盤としたデュアルユース技術への期待が高まっています。

本セッションでは、政策、安全保障、産業それぞれの視点から、無人航空機技術が果たす役割と今後の展望について意見交換が行われました。

■ セッションタイトル
無人航空機のデュアルユース ― 国際安全保障を支える民間技術の役割 ―
Dual-Use Applications of Unmanned Aircraft Systems — The Role of Civil Technologies in International Security —

■ 日時:2026年6月5日(金)14:30-15:30

■ 会場:Japan Drone 2026 国際カンファレンス会場


■ セッション趣旨説明

モデレーター:松浦 孝英(株式会社テラ・ラボ 代表取締役)

松浦 孝英(株式会社テラ・ラボ 代表取締役)

近年の国際情勢の変化に伴い、無人航空機をはじめとする先端技術が安全保障分野において急速に重要性を増していることに触れました。また、日本国内においても、防衛三文書の策定や経済安全保障政策の強化などを背景に、民間技術の活用やデュアルユース技術への期待が高まっていることを説明しました。

テラ・ラボの取り組みも事例として紹介。長距離飛行型無人航空機『TerraDolphin VTOL』や広域観測技術、共通状況図(COP)の構築について紹介するとともに、災害対応で培った技術が安全保障分野におけるISR(情報・監視・偵察)やC4ISRの高度化にも活用可能であることを説明しました。

Japan Drone 2026において締結したタイ王国国防技術研究局(Defence Technology Institute:DTI)との協定について紹介し、一般社団法人安全保障ビジネスイノベーション協会(SBIJ)の調整・支援のもと、無人航空システムを活用した災害対応および安全保障分野での国際協力を推進していく考えを示しました。

その上で、「世界では無人航空機を取り巻く環境が大きく変化しており、日本においても安全保障政策や産業政策が新たな段階に入っています。こうした社会情勢や政策動向について理解を深めるとともに、民間企業やスタートアップが果たすべき役割を考える機会として、本セッションを企画しました」と述べました。


■講演①「ドローンの進化と自衛隊の現状と課題」
磯部 晃一氏(一般社団法人安全保障ビジネスイノベーション協会(SBIJ)代表理事、元陸上自衛隊東部方面総監(陸将))

磯部 晃一氏(一般社団法人安全保障ビジネスイノベーション協会(SBIJ)代表理事、元陸上自衛隊東部方面総監(陸将))

近年のナゴルノ・カラバフ紛争やウクライナ戦争などを例に挙げながら、無人航空機が現代の安全保障環境において不可欠な存在となっていることを説明しました。特に、従来の高価な装備に依存した戦い方から、安価な無人航空機を大量に活用する運用へと変化している現状や、ソフトウェアを中心とした統合運用の重要性について解説しました。

また、防衛省が進める無人アセット防衛能力の整備や、自衛隊における無人航空機の活用拡大の動向を紹介するとともに、今後はハードウェア単体ではなく、通信、AI、データ共有などを含めたシステム全体としての能力が重要になるとの認識を示しました。

その上で、「技術革新の中心は民間に移りつつあり、安全保障分野においても民間企業やスタートアップとの連携がこれまで以上に重要になる」と述べ、日本の安全保障環境の変化に対応するためには、官民が一体となった技術基盤の構築が必要であるとの考えを示しました。


■講演②「防衛産業強化に向けた課題と方向性」
土本 英樹 氏(一般社団法人安全保障ビジネスイノベーション協会 特別顧問、元防衛装備庁長官)

土本英樹 氏(一般社団法人安全保障ビジネスイノベーション協会 特別顧問、元防衛装備庁長官)

2022年に策定された国家安全保障戦略をはじめとする安保三文書を踏まえ、日本の防衛産業を取り巻く環境の変化について説明しました。特に「防衛力そのもの」に位置付けられるようになったことを紹介しました。

また、防衛生産基盤強化法の制定や利益率算定方式の見直しなど、近年の制度改正について解説するとともに、安全保障環境の変化に対応するためには、防衛企業だけでなく、優れた民生技術を有する企業やスタートアップの参入が不可欠であるとの認識を示しました。

さらに、無人航空機、AI、宇宙技術などのデュアルユース技術が今後の安全保障分野において重要な役割を担うことに触れ、「官民連携による技術革新と産業基盤の強化が、日本の安全保障と国際競争力の双方を支える鍵となる」と述べ、防衛・デュアルユース分野における新たなイノベーション創出への期待を示しました。

■ディスカッション・テーマ①「デュアルユースの重要性、その背景」

近年の国際情勢の変化を受け、安全保障分野においてデュアルユース技術の重要性が急速に高まっているとの認識が共有されました。特にロシアによるウクライナ侵略では、無人航空機やAIをはじめとする民生技術が広く活用されるとともに、民間の生産設備や研究開発基盤を活用した迅速な技術開発・量産体制の構築が進められています。

こうした事例を踏まえ、今後の安全保障環境においては、防衛専用の技術や産業だけでなく、平時から民生技術と産業基盤を活用できる体制を構築することが重要であり、それが有事における継戦能力の確保や新たな脅威への迅速な対応につながるとの見解が示されました。

また、デュアルユース技術への投資は、安全保障分野のみならず、日本全体の産業競争力や経済成長にも寄与する可能性があるとの認識が共有されました。


■ディスカッション・テーマ②「民間技術の安全保障分野においての活用方法」

登壇者は、安全保障分野において民間技術を活用するためには、平時から強固な産業基盤を構築することが重要であるとの認識を共有しました。

また、防衛需要が急増した際には、民生向け製品やサービスの開発・生産基盤を迅速に防衛分野へ転換できる体制が求められることや、そのためには官民連携による研究開発、人材交流、制度整備を進める必要があることが議論されました。

さらに、民間企業による自主研究や技術開発を促進し、防衛分野への参入障壁を下げることで、より多様な技術や企業が安全保障分野に参画できる環境づくりの重要性についても意見が交わされました。


■まとめ「無人航空機のデュアルユース~国際安全保障を支える民間技術の役割~」

日本が今後の安全保障環境に対応していくためには、防衛産業のみならず、スタートアップ、研究機関、民間企業を含めた幅広い産業基盤を強化し、デュアルユース技術を継続的に育成していくことが重要であるとの見解が示されました。

その上で、官民連携を通じて技術革新を促進し、防衛産業と民間産業が相互に発展できる環境を整備することが、日本の安全保障と国際競争力の強化につながるとの認識が共有されました。

すべての画像


関連リンク
https://terra-labo.jp/
ダウンロード
プレスリリース素材

このプレスリリース内で使われている画像ファイルがダウンロードできます

会社概要

株式会社テラ・ラボ

17フォロワー

RSS
URL
https://terra-labo.jp
業種
情報通信
本社所在地
愛知県春日井市不二ガ丘3-28
電話番号
050-3138-1612
代表者名
松浦 孝英
上場
未上場
資本金
3億8910万円
設立
2014年03月