ispace、KDDIより宇宙戦略基金採択テーマ「月‐地球間通信システム開発・実証(FS)」に関する調査を受託
株式会社ispace(東京都中央区、代表取締役:袴田武史、以下ispace)(証券コード9348)は、国立研究開発法人 宇宙航空研究開発機構(以下JAXA)が実施する、宇宙戦略基金 第一期の公募テーマの一つである、「月-地球間通信システム開発・実証(FS)」において、代表機関であるKDDI株式会社(以下KDDI)と、月面モバイル通信に関する調査の委託業務契約を締結しましたので、お知らせいたします。本締結により、ispaceは月面探査ミッションの、特にモバイル通信を必要とするミッションの時期、地域、ユースケース、通信機能・性能要求などについて 調査・整理を行います。
本テーマは、2024年11月にKDDIを代表機関として採択され、他連携機関と共に月‐地球間および月面での大容量通信の実現可能性について検討が行われてきました。このたび、ispaceは本検討の中でもベースとなる、ミッション要求調査および制約条件調査の一部をKDDIより受託し、地球と月をつなぐ大容量通信の実現に向けた取り組みに協力してまいります。
本案件においてispaceは、これまでに実施した月面探査ミッションおよび現在進行中のミッションで培った知見を活用し、月面におけるモバイル通信のミッション要求および技術的制約に関する調査を実施します。月面特有の通信環境や運用条件を踏まえ、将来の通信インフラ構築に向けた基礎データを提供することで、KDDIの技術検討を支援します。
■ 株式会社ispace 代表取締役CEO & Founder 袴田武史のコメント
「このたび、日本政府が推進する、月と地球間の通信システム開発に採択をされたKDDIより月面モバイル通信に関する調査を受託でき、光栄です。今後、本調査を経て実証や運用のフェーズに移行していくなど、大きな発展が期待される宇宙領域での通信の実現は、ispaceが目指すシスルナ経済圏の構築には欠かすことの出来ないビジネスであり、その未来につながる第一歩に貢献出来ることを嬉しく思います。」
ispaceは、日・米・欧の3法人でそれぞれの地域の文化や多様性を活かしながら、1つの統合的なグローバル企業として宇宙開発を進めてまいりました。2025 年 1 月15日に日本法人が主導するミッション2の打ち上げを完了し、最短で2025年6月6日に月面着陸へ再挑戦の予定です。続く2026年には米国法人が主導するミッション3を実行していく計画で、2027年には、現在日本で開発中のシリーズ3ランダー(仮称)を用いたミッション4(旧ミッション6)を予定しています。世界中の政府、企業、教育機関からの高まる需要に応えるため、ispaceはミッション3およびそれ以降のミッションのペイロードサービス契約とデータサービスを提供してまいります。
■ 株式会社ispace ( https://ispace-inc.com/jpn/ )について
「Expand our planet. Expand our future. ~人類の生活圏を宇宙に広げ、持続性のある世界へ~」をビジョンに掲げ、月面資源開発に取り組んでいる宇宙スタートアップ企業。日本、ルクセンブルク、アメリカの3拠点で活動し、現在約300名のスタッフが在籍。2010年に設立し、Google Lunar XPRIZEレースの最終選考に残った5チームのうちの1チームである「HAKUTO」を運営した。月への高頻度かつ低コストの輸送サービスを提供することを目的とした小型のランダー(月着陸船)と、月探査用のローバー(月面探査車)を開発。民間企業が月でビジネスを行うためのゲートウェイとなることを目指し、月市場への参入をサポートするための月データビジネスコンセプトの立ち上げも行う。2022年12月11日には SpaceXのFalcon 9を使用し、同社初となるミッション1のランダーの打ち上げを完了。続くミッション2は2025年1月15日に打上げを完了し、最短2025年6月6日に、月面着陸へ再挑戦の予定です。ミッション3は2026年[i]、ミッション4(旧ミッション6)は2027年に[ii]打ち上げを行う予定。
ミッション1の目的は、ランダーの設計および技術の検証と、月面輸送サービスと月面データサービスの提供という事業モデルの検証および強化であり、ミッション1マイルストーンの10段階の内Success8まで成功を収めることができ、Success9中においても、着陸シーケンス中のデータも含め月面着陸ミッションを実現する上での貴重なデータやノウハウなどを獲得することに成功。ミッション1で得られたデータやノウハウは、後続するミッション2へフィードバックされている。更にミッション3では、より精度を高めた月面輸送サービスの提供によってNASAが行う「アルテミス計画」にも貢献する計画。
[i] 2025年5月時点の想定
[ii] 2025年5月時点の想定
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