『セキュリティ関連採用マーケット最新動向』~リモートワーク普及、サイバー攻撃、個人情報保護法改正~セキュリティ人材のニーズが急増、メーカーなど事業会社にも拡大
プロフェッショナル人材の採用・活躍を支援する株式会社コトラ(本社 東京都港区、代表取締役 大西利佳子)は、セキュリティに関する人材について、2023年までの求人数の調査をもとに、2024年以降の求人情報・動向について分析しました。
■セキュリティ人材の求人数は、コロナショック以降大幅増加。
中でも年収1,000万円以上の求人が急増
●リモートワークの普及で、企業のインフラ基盤に関するセキュリティ対策ニーズが急拡大
セキュリティ人材の求人数は、2019年末に起きたコロナショック以降、急激に増加しています。
世の中全体でリモートワークの需要が高まり、各企業における企業システムの利用環境とその管理体制に大幅な変化がありました。その影響で、企業のインフラ基盤まわりに関係するセキュリティ対策のニーズが急拡大し、全体の求人数が急に伸びたと考えられます。
●海外からのサイバー攻撃、ランサムウェア被害なども爆発的に増加。
セキュリティ人材のニーズが逼迫し、募集年収が高騰
増加するセキュリティ求人の中でも、2021年以降は、年収1,000万円以上の求人が目立ちます。
コロナショック以降、膨大になったセキュリティ対応・管理業務に加え、海外からのサイバー攻撃、ランサムウェア被害なども爆発的に増加しており、セキュリティ人材のニーズが逼迫した結果、各企業がこぞって高い年収レンジで募集をし始めています。この状況は2024年以降も、引き続き継続すると思われます。
■サイバー攻撃・ランサムウェア被害などの脅威リスクの増加、個人情報保護法改正などにより、事業会社やSIerにも、セキュリティ人材のニーズが広がる
2020年以降、事業会社及びSIerにおけるセキュリティ求人が、増加しています。
SIerでのセキュリティ求人については、従来は、エントリークラスの求人が多い傾向が見られましたが、近年では、ハイクラス限定で採用するといったものも多く見られるようになっています。
また、ここ数年で、高年収帯のセキュリティ求人の数が最も増えたのが、金融機関以外の事業会社です。
サイバー攻撃・ランサムウェア被害などの脅威リスク増加により、ニーズが急激に高まっています。
また2022年4月の個人情報保護法改正を皮切りに、グローバルに展開するメーカーなどを中心にセキュリティ対策・統制の体制構築が急務となっており、メーカーなどの事業会社でセキュリティ求人が急増しています。
結果、従来からセキュリティ人材のニーズが高かったコンサル、金融に加え、メーカーなどの事業会社やSIerにも、セキュリティ人材のニーズが広がっています。
今後も、この傾向は当面続くと考えられます。
■事業会社、コンサルティングファーム、金融機関における、セキュリティ求人動向 詳細
●事業会社
~セキュリティ部署立上げにともなう、ハイクラスポジションでの求人が目立つ傾向~
これまでにセキュリティの専任部署がなかった企業などでは、課長〜部長レイヤーでのハイクラスポジションが最近は目立つようになってきています。
サイバーセキュリティから情報セキュリティまで担当する業務の範囲が広く、かつセキュリティ部署立ち上げというリスクもありますが、一方で裁量や権限が持てるような魅力的なポジションも増えてきたのが特徴です。
●コンサルティングファーム
~攻めのデジタルリスクマネジメントをコンサルできる人材のニーズが高まる~
コンサルティング領域においても、セキュリティ領域では人材の供給不足という状況が続いています。
コンサルティング業界における人材ニーズは、クライアント企業からのプロジェクトニーズの増減から強く影響を受けます。
直近では、Big4などの外資コンサル各社で全体の採用数にやや落ち着きが見られましたが、セキュリティ領域だけは今までどおり最優先で採用活動が継続されています。
また、最近では通常のコーポレートIT(情報システム)部門ではなく、デジタル企画部といったような攻めのAI・DX組織に対するコンサルティングを提供する、デジタルリスク領域におけるコンサルティング求人でも募集が強化されています。
最先端のテーマを追いかけたい方にとって、コンサルティングファームは良い環境になり得るかと思います。
●金融機関
~安定した増加傾向だが「細分化された求人」「守備範囲が広い求人」に2極化する傾向~
金融機関は、セキュリティ予算・人員規模が特に大きい業界です。金融機関におけるセキュリティ求人は、安定した増加傾向ですが、求人は「①細分化された求人」「②守備範囲が広い求人」の2極化する傾向にあります。
①細分化された求人
メガバンクや大手損保会社などの求人では、セキュリティ領域の中でも、
・サイバーセキュリティ戦略・CSIRT・SOC・技術対策・セキュリティ製品導入企画・脆弱性診断・ペネトレーションテスト・クラウドセキュリティ・情報セキュリティ・個人情報保護・プライバシー
などの各領域に分けて求人が出されていることもあります。
特に人員規模の大きいセキュリティ組織では、正社員で数十名、グループ内外からの出向者も含めると100名を超える人員規模の企業もあり、そういった企業ではセキュリティ部隊の中でも細かくチームが分かれていることがあります。個別のセキュリティ領域に強みを持つ方にとっては、比較的内容が明確な印象を持っていただける求人となります。
②守備範囲が広い求人
逆に、セキュリティ専任の担当者が数名といった組織では、セキュリティの中でも広く対応が求められる求人が多いです。
セキュリティ対応の実務、システムリスク・情報セキュリティといった体制構築まわりの企画業務を両軸で担当する求人も少なくなく、幅広いセキュリティ領域を担当したい方にとって魅力的な求人となります。
■コンサルタント紹介
中川貴史
[ 経歴 ]
金沢大学大学院を卒業後、大手通信企業に入社。SEとして海外向け金融システムプロジェクト、およびホワイトリスト/PCI-DSS対応など複数のセキュリティプロジェクトに従事。コトラに転職後は、セキュリティ/インフラエンジニア/デジタルフォレンジック領域を専門として、ハイクラスを対象に転職・採用支援。
[ 担当業界 ]
セキュリティ、インフラエンジニア、デジタルフォレンジック、コンサルティングファーム、事業会社、金融機関、SIer、ITベンダー[プロフィールページ ]
https://www.kotora.jp/about/takashi_nakagawa.php
[執筆記事一覧(コトラジャーナル)]
https://www.kotora.jp/c/user-profile/takashi_nakagawa/
[コトラ公式YouTubeチャンネル(コトラチャンネル)]
■株式会社コトラについて
「人が変われば企業が変わる 仕組みが変われば人が活きる」
コトラは人材のプロとして、人と企業の成長をサポートしています。
プロフェッショナル人材の採用・活躍支援、DX支援、人的資本コンサルティングなど、企業様の成長をご支援する人材ソリューションをワンストップで提供するとともに、プロフェッショナル人材にとって最高の転職体験と職業体験を提供しています。
本社所在地: 〒107-0052 東京都港区赤坂1-7-19 キャピタル赤坂ビル2F
代表: 代表取締役 大西 利佳子
資本金: 1億円
設立: 2002年10月
事業許可番号: 人材紹介/13-ユ-010833 人材派遣/派13-011201
職業紹介優良事業者認定番号: 2102007(03)
認定日2022年3月31日
<取材に関するお問合せ先>
コトラでは、当件についてのご取材、コンサルタントへの寄稿依頼を受け付けております。
また、各業界・業種の人材動向などにつきましてもご取材可能ですので、ご興味がございましたら下記までご連絡ください。
株式会社コトラ 広報担当
Email:info@kotora.jp
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