【いのち会議】~いのち宣言をつなぐ「103のアクション」~ 第9回「障がいの有無、性別、年齢、国籍、すべての垣根を超えて、誰もがオシャレを楽しめる世界の実現に向けて行動しよう」

みなさまとともにすべてのいのちが輝く世界を実現したく、ぜひお声とご協力を!

いのち会議

いのち会議は2025年10月11日に大阪・関西万博会場内にて「いのち宣言」および「アクションプラン集」を発表いたしました。本リリースは いのちを「かんじる」【宣言1-2】苦境や逆境の中にいる人びとの痛みを感じ、共感の輪を広げて「誰一人取り残されない」社会をつくろう へのアクションプランの1つをご紹介するものです。ご興味ございましたら、ぜひお問い合わせください。

障がいの有無、性別、年齢、国籍、すべての垣根を超えて、誰もがオシャレを楽しめる世界の実現に向けて行動しよう

障がいの有無、性別、年齢、国籍などは、自分にあったデザインや機能を持つ服を選ぶ上で「垣根」になることがあります。これまで一般社団法人日本福祉医療ファッション協会は、そうした垣根に関係なく、すべての人がアクセスしやすく、着脱が簡単で、だれもがオシャレを楽しめる服を作ってきました。

たとえば、身体に麻痺がある方々のための巻きスカート型のボトムス(bottom’all /写真A・B)、手首からわき腹までジッパーで開閉できるジャケット(写真C)、車椅子ユーザーに配慮したジッパーが多数あるブーツ(バナナブーツ/写真D・E)などを開発し、2022年9月にはパリ・ファッションウィークで車椅子ユーザーのみのファッションショーを開催いたしました。この取り組みにより、その後、多くの車椅子ユーザーがニューヨークやミラノのファッションウィークに積極的に参加するようになり、障がいの有無に関わらず、だれもがオシャレを楽しむ社会に近づきつつあります。

同協会には、活動を通じて、多くの方々から衣服に関する困りごとが届いたそうです。担当の方によれば、その中で特に心に残っているのが「おむつ」に関する課題です。車椅子ユーザーの友人が「おむつをはいている姿を見られたくないから旅行に行けない」と悩んでいたことや、介護施設でおむつをはくように促された母親の悲しそうな顔を語った友人の言葉が、大きな衝撃を与えました。尿漏れや便漏れの問題は、家族や親しい友人にさえ話しづらいものです。このような声なき声を形にすることが自分たちの使命だと感じるようになったとのことです。

私たちのすぐそばには排泄に関して悩みを抱えている方がたくさんいます。産後の尿漏れに悩む女性や、前立腺の病気で尿漏れに苦しむ男性、事故や病気で便意を感じにくくなった人たち、一人で排泄が難しくなった人たちがいます。これらの困難に直面する姿を見て、同協会は「ミライのO-MU-TSUプロジェクト」を立ち上げる決意を固めました。

普通の下着は多様なデザインやカラーがあり、個人の好みやスタイルを反映しています。それに対して、現行の市場には、多くの機能性に優れたおむつが存在しますが、デザインには大きな制限があ ります。ほとんどが無地の白色で、使い捨てのシンプルさが強調されています。その結果、自分の好みに合った、はきたいと思えるおむつの選択肢が少なくて、心や行動の自由を失っている人たちがいるのです。同協会は福祉と医療、ファッションショーの視点から、心躍るおむつをデザインすることを計画しています。

同協会は、2025年6月24日、大阪・関西万博のEXPOホールで、おむつを主役にしたファッションショー「O-MU-TSU WORLD EXPO『未来のおむつコレクション』」を開催し、世界に向けて声なき声を届けました。万博後も、おむつに対する認識を変え、全世界での議論を促進し、社会の変化を目指して活動を広げています。

写真A
写真B

写真C
写真D 
写真E

万博ファッションショーの模様 写真:丘滉平

いのち会議は、障がいを抱えていても、排泄の悩みがあっても、誰もがオシャレを楽しめる世界を、世界中の人びとと手を取り合い、共に創っていきます。

【参考情報】

・尿失禁で悩む人々の数は日本で推計1300万人以上(週一回以上の尿失禁、出典は「女性下部尿路症状診療ガイドライン」2019年)

https://www.urol.or.jp/lib/files/other/guideline/38_woman_lower-urinary_v2.pdf

・便失禁で悩む人々の数は日本で推計500万人以上。(月に一回以上の便失禁、出典は「便失禁の定義と疫学」味村俊樹、『臨床雑誌 外科』79(3), 212–219, 2017)

便失禁については、65歳以上で7.5%、20~64歳で4%です。尿失禁について、詳細は以下になります。

週1回以上の尿失禁:1324万人(男性486万人、女性838万人)

切迫性尿失禁:男性202万人、女性377万人腹圧性尿失禁:男性82万人、女性461万人

毎日の尿失禁:612万人(男性168万人、女性444万人)切迫性尿失禁:男性124万人、女性219万人

腹圧性尿失禁:男性44万人、女性225万人

・一般社団法人日本福祉医療ファッション協会

https://wel-fashion.jp/about

本記事に関する問い合わせ先

いのち会議 事務局、大阪大学 社会ソリューションイニシアティブ(SSI)
特任助教(常勤) 宮﨑 貴芳(みやざき たかよし)、教授 伊藤 武志(いとう たけし)
TEL: 06-6105-6183
E-mail: ssi2@ml.office.osaka-u.ac.jp
※取材の申し込みにつきましてはお気軽にご連絡ください。

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会社概要

いのち会議 事務局

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URL
https://inochi-forum.org/
業種
教育・学習支援業
本社所在地
大阪府吹田市山田丘 2-8
電話番号
06-6105-6183
代表者名
西尾 章治郎
上場
未上場
資本金
-
設立
2023年03月