東京オフィスマーケットレポート 2023年10~12月期 2023年竣工の新築物件では、テナントの内定が当初予想よりも好調。堅調な需要に支えられ空室率は低下

需要は増加した供給量に追随、市場は堅調に推移

 大手総合不動産コンサルティングサービス・投資運用会社であるコリアーズ・インターナショナル・ジャパン株式会社(代表:小笠原 行洋、本社:東京都千代田区、NASDAQおよびTSX:CIGI、以下コリアーズ・ジャパン)は、本日、「東京オフィスマーケットレポート|2023年第4四半期(10‐12月期)東京主要5区・グレードAオフィス 」を発表しました。当レポートは、コリアーズ・ジャパンが、東京主要5区(千代田区・中央区・港区・新宿区・渋谷区)のグレートAオフィスビル※1の賃貸オフィス市況と今後の見通しについて、独自に収集したデータに基づいて分析したものです。


 東京主要5区の賃貸オフィス市場では、新規供給量が前期に比べて減少し、ネットアブソープション※2は供給を上回りました。新築物件の内定状況は比較的好調で、堅調な需要に支えられて空室率が前期よりも低下し、賃料水準は上昇しました。2023年通年では、大規模な供給が市場に与える影響が懸念されていたものの、新築物件の内定が順調に進んだ結果、前年比で空室率は下落し、賃料水準は小幅に上昇しました。



空室率と賃料トレンド:堅調な需要に支えられ空室率は下落、賃料はわずかに上昇
 東京主要5区では、10~12月期のグレードAオフィスの新規供給が合計3万坪を超えた一方で、需要は約5万坪のネットアブソープションを記録し、需要が供給を上回りました。特に渋谷エリアでは、「渋谷サクラステージ SHIBUYAタワー」が高い内定率で竣工し、渋谷エリアの需要の底堅さを印象づけました。また、「五反田JPビルディング」も、良好な内定状況で竣工し、周辺エリアが再評価されつつあるとみられます。


 新しいワークスタイルに適したオフィス空間の実現を目指す移転が、需要を牽引しています。2023年は大量の新規供給により空室の増加が懸念されたが、新築物件の空室は、竣工後も着実に解消され、空室率は前年比で下落しました。


 2023年の新規供給量は合計20万坪と、過去5年間では2020年に次ぐ大規模な供給となりました。新たなワークスタイルの浸透により移転需要が喚起され、需要は供給を上回りました。対照的に、2024年の供給量は通年で10万坪弱に減少する見通しです。需要は堅調に推移し、空室率は引き続き低下すると予想されます。空室の解消が進めば、停滞していた賃料水準の上昇も期待されます。

しかし、2025年には再び20万坪程度の新規供給が見込まれ、これにより再び空室率が上昇することが予想されるため、賃料水準への上昇期待は弱まると考えられます。


エリア動向:主要5区全体で空室率が低下傾向にある
 丸の内・大手町エリアでは、空室率が下落し、下落傾向にあった賃料が上昇に転じました。再開発が進む日本橋・八重洲・京橋エリアでは空室率が低下し、賃料の上昇が続いています。

渋谷エリアでは、今期の竣工物件の内定状況が好調で、空室率が下落しました。特にテック企業を中心とする需要が市場を支えていると予想されます。他のエリアでは、空室率は横ばいを維持し、賃料水準も僅かな変化にとどまりました。


「東京オフィスマーケットレポート|2023年第4四半期(10‐12月期)東京主要5区・グレードAオフィス」は、以下のリンクよりダウンロードいただけます。
https://www.colliers.com/ja-jp/research/tokyo-office-market-q4-2023


※1 グレートAオフィス:基準階面積が概ね300坪以上の主に賃貸に供されるオフィスビルから、弊社独自の基準で選定。
※2 ネットアブソープション(吸収需要):テナントの入居した空室面積の合計を算出し、需要面積の増加分を推計する指標で、[期初空室面積+期中新規供給面積-期末空室面積]により算出する。




コリアーズについて

 コリアーズは、ナスダックおよびトロント証券取引所に上場する、世界有数の大手総合不動産プロフェッショナルサービス・投資運用会社です。世界66か国で事業を展開し、19,000人のエンタープライズ精神に富んだ従業員が、テナント、オーナー、投資家といった顧客企業の不動産価値を最大化するため、専門的なアドバイス・サービスを提供しています。また、当社株式を保有する経験豊富な経営陣は、28年以上にわたり、年間約20%の投資収益率を株主に提供してきました。年間売上高は45億ドル、運用資産は980億ドルです。


コリアーズ・ジャパンについて

 コリアーズ・ジャパンは東京・大阪の拠点に100人以上の専門家を擁し、国内外の投資家・オーナー・テナント向けに、オフィス・リーシング、インダストリアル・リーシング、リーシングマネジメント、キャピタルマーケット、インベストメントサービス、プロジェクトマネジメント、デザイン・ビルド、ワークプレス・コンサルティングおよび不動産鑑定などのアドバイザリー業務を提供しています。



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会社概要

URL
https://www.colliers.com/ja-jp
業種
不動産業
本社所在地
東京都千代田区丸の内3-2-3 丸の内二重橋ビル18階
電話番号
03-4572-8600
代表者名
小笠原行洋
上場
未上場
資本金
1000万円
設立
2016年12月