ヘルステック研究所、医療機関向け労働時間管理サービス「らくらく医働日記」の提供を開始
■日本の医師の働き方の現状
日本における医師の働き方は、他医療機関への派遣、夜間の緊急手術、自己研鑽等、一般的な企業の従業員と比較すると特殊な勤務形態であり、長時間勤務の後のインターバル等もあり、実際の労働時間が把握しづらいことが特徴です。
また、医師の勤務時間をタイムレコーダーやタイムカード、電子カルテ等のログで管理している医療機関は全体の3割程度であり、実際に働いている時間や時間外労働については自己申告により行われているところが大半*1であるため、医師の実際の労働時間を正確に把握している医療機関は少ないことが想定されます。
■医師の時間外労働規制
このような状況の中、2024年4月より、医師に対する時間外労働の上限規制の運用が開始されます*2。医療機関は、自施設に所属する医師の労働時間に応じて適切な措置を実施することが求められます。
今後、医療機関がどの時間外労働水準を取得すべきなのか考えるための前材料として、医師の労働時間を正確に把握できる仕組みを早急に構築することが必要です。
*1:厚生労働省 「令和3年度病院の勤務環境に関するアンケート調査」より抜粋
*2:厚生労働省 第169回労働条件分科会資料No1-1,1-2 『医師の時間外労働規制について』より抜粋
■「らくらく医働日記」によって職員中心の勤怠管理を
PHR*3等、医療者向けアプリケーションで豊富な実績のあるヘルステック研究所とデロイトトーマツとで共同開発した労働時間管理アプリケーション「らくらく医働日記」は、医師の勤怠管理を支援します。
これまで医療機関を中心としていた勤怠管理を、今後は職員が自身の勤怠状況を主体的に登録し、必要に応じて医療機関に共有する管理に変更することで、医療機関側で勤怠管理データを保持する必要がなくなります
*3:個人の生活に紐付く医療・介護・健康等に関するデータ(Person Generated Data)を本人の判断のもとで利活用する仕組み
■サービス概要
医療機関に所属する医療従事者(以下、職員)の労働時間管理を支援する、医療機関向けサービスです。
ICカード・ビーコン等の特別な機器類は不要で、PCとネット環境があれば簡単に導入できます。
管理者は「医働日記」アプリ*の利用を職員に案内するだけ。職員が自身で勤務先を設定し日々の勤務時間を入力するだけで、続々と職員の勤怠情報が共有され、閲覧できるようになります。
職員がどのような働き方をしているかが把握できるため(職員の許可が前提)、自施設の医療機関で働く時間数の調整を行うことが可能です。
アラート基準値を設定すると、労働時間が基準値を超えた場合、職員にアラートを通知することもできます。
■「らくらく医働日記」の機能紹介
①診療科単位等で自由にグループを作成できます。
②管理者を追加し、複数人で労働時間の閲覧ができます。
③職員を作成したグループへ振り分けて管理できます。
④他施設での勤務状況を含めた、職員の労働時間が一覧で閲覧できます。
⑤職員個人ごとに非労働時間等の詳細が確認できます。
⑥アラート基準値を設定し、労働時間が当該の基準値を超えた場合にアラートを表示できます。
*1:「医働日記」アプリについて
お手持ちのスマートフォン・パソコンのブラウザからお使いいただける、医療従事者向けの完全無料の勤怠記録Webアプリです。
App Store・Google Playといったアプリストアからのダウンロードは不要で、インターネット環境があればすぐにご利用を始めることができます。勤怠入力における簡便さを追求し、シンプルなユーザーインターフェースを実現しました。
■ヘルステック研究所について
株式会社ヘルステック研究所は、PHRを通じた個人の健康に貢献するサービスを提供する社会貢献型、研究開発型の企業です。
生涯PHRアプリ「健康日記」の無償提供のほか、研究・分析コンサルティングの提供や大学健診システムの開発、健康・医療ビッグデータの活用など、多岐に渡るサービスを展開しています。
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