2026年度グッドデザイン賞受賞 あそびで育む、日常の「できる」を広げる室内遊具プ ロジェクト Be You プログラム & Be You KITTO
株式会社ジャクエツ(本社:福井県敦賀市/ 代表取締役社長:徳本 達郎)の「Be You プログラム & Be You KITTO」が公益財団法人日本デザイン振興会が主催する2026年度グッドデザイン賞を受賞しました。
本企画は、知的・発達障がいのある子どもへの運動指導をきっかけに、早稲田大学の教授でもありアスレティックトレーナーでもある広瀬統一教授と、一般社団法人日本デフビーチバレーボール協会が「Be You プログラム」を開発。その流れから本企画がスタートしました。「Be You プログラム」は日常動作とコーディネーション運動を組み合わせ、遊びを通して子ども一人ひとりの発達段階に応じた運動を促す取り組みです。その中で、療育に重要な「揺れ」の動きを、スペースの限られた発達支援施設の室内でも実践できる環境づくりが課題となり、屋内遊具「Be You KITTO」の開発が始まりました。

あそびで育む、日常の「できる」を広げる室内遊具プロジェクト。すべての子どもの発達に必要な「前庭覚」や「固有覚」を刺激する遊びを一つの遊具に集約し、限られた空間でも子ども一人ひとりに合わせて柔軟にあそびが選択できるアタッチメントを設計。療育という専門分野を超えて、すべての子どもが自分らしく遊び、成長できる環境を実現しました。



背景
発達障がいのある子どもの中には、バランスや協調運動に困難を抱える発達性協調運動障害(DCD)を併発する場合があります。「周囲はできるのに自分だけできない」という経験は、自己肯定感の低下にもつながります。一方、近年増加している児童発達支援施設の多くは、空き教室やテナントを活用した小規模施設であり、従来の大型療育器具では十分な感覚運動を提供することが難しい状況でした。また、決まったプログラムでは個人差への対応が難しく、「訓練」の側面が強い支援は、子どもにとって「やらされる」ものとなり、継続が難しいという課題もありました。
そこで、私たちは療育を特別な訓練として切り分けるのではなく、「遊び」の中で自然に発達の土台を築く環境として再設計しました。限られた空間でも子ども一人ひとりの個性に合わせた多様なあそびを実現できる屋内遊具を開発し、発達支援を必要とする子どもから、すべての子どもたちが自分らしく遊び、成長できる環境づくりを目指しました。
経緯とその成果
従来の療育器具は大規模な製品や建築側の工事が必要な製品が多いため、スペースの限られた児童発達支援施設や保育施設では導入が難しく、特に「揺れる」動きを室内で提供する方法が課題となっていました。そこで、浮く・泳ぐ以外の陸上の動きは何でもできる環境を作りたいという理想を掲げ、屋内遊具「Be You KITTO」を共同開発しました。
保育者だけで組み立て・片付けができるよう、基本フレームにネット、スイング、カバーなどのアタッチメントを組み合わせる設計で、登る・這う・渡る・くぐるといった多様な動きを一つの遊具で実現しました。その結果、ある事業所では、寝返りを打つことができなかった子どもができるようになったり、恐怖心があった子どもが不安定なスイングの上で立ったり歩いたりできるようになったりするなど、運動能力の向上や、「できた!」という成功体験につながっています。また、一般の保育園でも活用され、専門施設でしか受けられなかった感覚統合的なアプローチの普及を進めています。


審査委員の評価
療育の中で大切にすべきなのは、こどもが「やらされている」と感じる心理的なハードルを取り除くことである。そのため、「遊び」を軸にして、楽しさから運動を促す動線を作り出している点が素晴らしいと感じた。加えて高く評価したのは、近年の児童発達支援施設の多くが空き教室やテナントを使う小規模施設であるという現実を直視し、工事不要・自立式なサイズに収めたことで、他施設への展開も容易にしている点。また、多様な動きを受け止められる遊具であることで、運動能力の向上につながっている点も含め、子ども一人ひとりの違いに応える構えとして誠実である。一般の保育園にも広がり、支援を要する子とそうでない子が同じ場で遊べる環境を整えるための補助として、この遊具が果たす役割は大きいと感じる。
【製品概要】
サイズ:全長2.2m×幅1.3m×高さ1.5m(Be You KITTO参考値)
材質:本体/鉄(焼付塗装)、スイング/ゴム集成材・生地材、安全マット/ターポリン・発泡ウレタン等
ハンモック材質:ネット/エステルUCネット、金具/ステンレス
テント材質:テント/カーテン生地

監修 広瀬統一
早稲田大学スポーツ科学術院教授であり、スポーツ科学者、アスレティックトレーナー。スポーツや遊びにおける動きの協調や、人と人との協調のありように関心を寄せ、効果的なコンディショニングの研究・開発につなげている。元なでしこジャパンフィジカルコーチ、2011年FIFA女子ワールドカップ優勝に貢献。東京ヴェルディ、名古屋グランパス、ジェフ千葉など、多くのユースアスリート育成に従事し、これらすべての知見をもとにして、さまざまな特性をもった子どもや大人への運動プログラム開発や指導も行っている。「スポーツ科学を通じてすべての子どもの幸せに貢献する」をミッションに掲げて活動している。

株式会社ジャクエツ
1916年創業。「未来は、あそびの中に。」をスローガンに掲げ、企画・コンサルティングから設計、施工、運営管理まで、地域社会や施設の課題解決に向けたサービスをワンストップで提供する。近年は包括連携協定の締結やPark-PFI事業への参入など、あそびの視点を活かしたまちづくりに取り組む。質の高いあそびの環境をデザインすることで、子どもたちの成長とともに大きく花開いていく「未来価値」を創造し続ける。
【お問い合わせ】
株式会社ジャクエツ
東京都港区高輪4丁目24-50
TEL:03-3442-2260/FAX:03-3442-2261
MAIL:press@jakuets.co.jp
HP:https://www.jakuets.co.jp/
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