大田市の未活用甘夏を使った商品開発の実践。「甘夏ソーダ」を販売開始しました【島根県立大学】
残ったまま朽ちていく甘夏を活用したい
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大田市に残っている甘夏
大田市久利町では「甘夏」を地域の特産品と定め、組合を作り、広域で果樹園を整備し生産を始めました。しかし、50年前の冷害によって多くの果樹が枯れてしまい、生産者の多くも甘夏生産を諦める事になりました。残った生産者さんはその後も生産を続けてきましたが、高齢化の波には逆らえず、現在では収穫しきれない甘夏が果樹園にたくさん残ってしまっています。
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残ったまま朽ちていく甘夏を活用したい
2023年4月に大田市大森町にオープンしたサテライトキャンパス「石見銀山まちを楽しくするライブラリー」の隣にあるパン屋「ベッカライ コンディトライ ヒダカ」の店主さんを通じて甘夏の活用について相談がありました。せっかく実った甘夏を放置しておくのはあまりにももったいない。必ずしも見た目はきれいなものばかりではなくても、無農薬の甘夏が放置されている状況に対してできる事はないかと考え、ライブラリーで活用する方法を検討してきました。
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夏に向けて石見銀山の散策にお越しのお客様に喜んでいただけるドリンク作りたい
「石見銀山まちを楽しくするライブラリー」は地元の義肢装具メーカーである中村ブレイス(株)の古民家再生事業の一環として改装され、島根県立大学が運営している地域に開かれたユニークなライブラリー兼大学のサテライトキャンパスです。オープン以来、観光客や近隣地域の家族利用により賑わっています。併設されている、学生が企画、運営しているカフェでは、地域食材で作る「島根のクリームあんみつ」や半年以上繰り返し試作を作って完成させた「不動のプリン」などが人気です。店長であり、商品開発を行ってきた竹内彩乃さんは、この甘夏を活用して夏に石見銀山の散策に訪れたお客様に喜んでいただける商品を作りたいと考え「甘夏ソーダ」の開発を行いました。
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こだわりは丁寧に薄皮を剥く工程
たくさん実っている甘夏を、島根県立大学 地域政策学部 地域づくりコースの平井ゼミの学生が収穫しました。ライブラリーには子ども達も沢山訪れるため、苦味が無く優しく飲みやすい味を大事にしたいと考え、カフェ班の学生が薄皮を一房一房剥き、果肉を残したままシロップ漬けを作り、ソーダで割りました。かなりの量があったので大変な作業でしたが、丁寧に手づくりした「甘夏ソーダ」は一口飲めばそのこだわりが伝わってくる優しい味に仕上がっています。
また、皮はピールの砂糖漬けにし、夏季限定で「島根のクリームあんみつ」にトッピングしています。
「甘夏ソーダ」はシロップがなくなり次第販売終了のため、是非お早めにお越しいただき、大森町の夏を感じてほしいと思います。
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リアルな現場を通した学び
こうした施設内での取組み以外にも、学生が町に出ていき、地域の方に暮らしにまつわる事、歴史にまつわる事などを教えていただく機会を設けたり、地域内の仕事をお手伝いさせていただいたりするなど、地域の一員として活動していく事で信頼関係を構築しつつ、その取り組み自体を映像のコンテンツとして動画配信したり、ブログやSNSで配信したり、フリーペーパーにデザインする等の活動を徐々に開始しています。社会人になっても求められるスキルをリアルに体験し、施設運営と同時に身に付けていきます。
「石見銀山まちを楽しくするライブラリー」は、中村ブレイス(株)の中村俊郎会長の「地域に学びの場を作り、町に学生の活動で活力を与えたい」という思いと島根県立大学の「地域とともにあゆむ」という考え方をリアルに実践する場となっています。
石見銀山まちを楽しくするライブラリーHP:https://ginzan-books.com
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