Helical Fusion、東北大学 高橋・狩川研究室と「フュージョンエネルギーの社会実装に向けたコミュニケーションのあり方」に関する共同研究を開始

先端技術の社会受容研究と未来社会デザインの視点を組み合わせ、社会との対話のあり方を研究

株式会社Helical Fusion

株式会社Helical Fusion(本社:東京都千代田区、代表取締役CEO:田口昂哉、以下「Helical Fusion))は、2026年8月より、東北大学大学院工学研究科 高橋・狩川研究室と、「フュージョンエネルギーの社会実装に向けたコミュニケーションのあり方」をテーマとする共同研究を開始しました。本研究では、先端技術の社会受容に関する過去事例から得られる示唆と、将来の社会像から現在を考えるアプローチ(トランジションデザイン等)を組み合わせ、フュージョンエネルギーの社会実装に必要なコミュニケーションの方法論の構築を目指します。

技術をつくるだけでなく、社会とともに未来をつくる 

世界各国でフュージョンエネルギーの研究開発や民間投資が加速するなか、商業化に向けた議論も現実味を帯び始めています。

人類の歴史を振り返ると、新たなエネルギーの獲得は、産業や経済だけでなく、人々の暮らしや社会のあり方そのものを変えてきました。フュージョンエネルギーもまた、そのような転換点となり得る技術です。だからこそ、その社会実装には技術開発だけでなく、「どのような未来を目指し、社会とともにその未来を形づくるのか」を考えることが不可欠です。

過去から学び、未来から考える 

本共同研究では、エネルギー技術の社会受容やリスク認知に関する過去事例を整理するとともに、フュージョンエネルギーが社会に定着した未来を見据え、その実現に必要な対話や意思決定のあり方を検討します。

その検討にあたっては、将来の望ましい社会像から現在の取り組みを考えるトランジションデザインなどの考え方や手法も取り入れる予定です。

本研究が目指すのは、フュージョンエネルギーを社会に「受け容れてもらう」ためのコミュニケーションではなく、新たなエネルギーとともにどのような社会を築きたいのかを多様なステークホルダーと共に考え、その未来に向けた対話の方法論を構築することです。

 共同研究の概要 

研究テーマ
フュージョンエネルギーの社会実装に向けたコミュニケーションのあり方に関する研究

共同研究先
東北大学大学院工学研究科 高橋・狩川研究室

期間
2026年8月から約1年間

 東北大学 高橋・狩川研究室について

高橋・狩川研究室では、社会技術システムにおける安全性の向上に関する基盤技術の研究を、以下の観点から行なっています。 

・高度科学技術の社会受容性

・新しい安全の視点Safety-Ⅱにもとづく大規模/複雑システムの安全性向上方策

・人間の認知的特性を利用した安全性向上に向けた仕組みの実現

・人間を測る技術をベースにした人間・機械協調の実現

代表者のコメント

東北大学 高橋 信 教授(東北大学 大学院工学研究科 技術社会システム専攻)

フュージョンエネルギーは、将来のエネルギー技術として大きな期待を集めています。フュージョンエネルギーは人類が数百年、あるいは千年単位で安定したエネルギーを確保することを考えれば重要な選択肢の一つであることは間違いありません。しかし、期待が大きい技術であるからこそ、社会に向けた説明では「事実」「可能性」「リスク」を明確に分けて伝えていかなければなりません。夢のある技術であることと、すぐに社会課題を解決できる技術であることは同じではありません。

フュージョンエネルギー開発のトップランナーであるHelical Fusion様と、フュージョンエネルギー関するコミュニケーションに関して一緒に考える機会を持てることは大変光栄であり、しっかりとした社会受容に支えられるフュージョンエネルギーの実現に向けて取り組んでいきたいと思います。

株式会社Helical Fusion 田口 昂哉 代表取締役CEO

本研究は、新たなエネルギーや、それを包摂した文明・社会の姿に思いを馳せつつ、そこに向けたコミュニケーションのあり方を根本から問い、見つめ直す試みです。
この研究は、科学技術もともに生きる人類にとって不可欠なアプローチであると感じています。

世界に先がけたフュージョンエネルギーの実用化を推進し、さらにその先を見つめるHelical Fusionにとって、技術開発と等しく重要なテーマであると捉えています。

 人間と安全性というテーマを通して、さまざまな角度からコミュニケーションのかたちを一貫して追求してこられた高橋・狩川研究室様と、研究を開始できることを非常に心強く、また嬉しく思っております。

背景 

■フュージョンエネルギー開発の意義 

世界の人口は2050年までに約17億人増加すると予測[1]され、生成AIの普及も背景とした世界的な電力需要の急増に対し、既存発電方法のみで応えることは厳しい見通しです。フュージョンエネルギーは、太陽の輝きと同じ原理を使ったCO2排出がなく効率性の高い発電方法であり、海水等から豊富に採取可能な燃料を用いることからも、世界的な課題を抜本的に解決する技術として期待されています。核融合プラント建設および電力市場は2050年までに世界で数百兆円規模にまで成長するとの試算[2]もあり、今後自動車産業のように日本が世界をリードする巨大産業を創出できる可能性がある一方、国際的な開発競争も激化しています。

日本においては、2025年10月に高市早苗総理大臣が率いる新政権が発足し、「危機管理投資」や「経済安全保障」を成長戦略の核心と位置づけ、所信表明演説では “次世代革新炉や核融合エネルギーの早期社会実装”が明記されました。同年6月には 内閣府による「フュージョンエネルギー・イノベーション戦略」の改定により、2030年代の発電実証を目指すロードマップが提示されています。加えて、新政権が掲げる「重点投資対象17分野」にフュージョンエネルギー(核融合)が挙げられ、2040年までに3.1兆円の官民投資が目指され、直近3年間で600億円の経済産業省主導補助金制度が公募されるなど、政府としての推進体制も具体化しています。学術研究の段階から、官民をあげた産業化への動きが加速しています。

  

■Helical Fusionについて

Helical Fusionは、フュージョンエネルギーの実用化を目指す企業です。2021年に、大学共同利用機関法人 自然科学研究機構 核融合科学研究所(NIFS)[3]における研究成果を活用するかたちでスピンアウトし、創業しました。


日本独自の核融合炉形式である「ヘリカル方式」は、これまでの国立大学や公的研究機関における約70年にわたる研究開発の結果、商用発電所に求められる要件を備えやすい方式であることが評価されています。その知見を生かし、世界に先駆けたフュージョンエネルギーの実用化に向けた「ヘリックス計画(Helix Program)」を進めています。

Helical Fusionが開発するフュージョンエネルギー発電初号機「Helix KANATA」のイメージ図

  


株式会社Helical Fusion

所在地:東京都千代田区
代表者:代表取締役CEO 田口昂哉
事業内容:ヘリカル型核融合炉の設計および技術開発

【本件に関するお問い合わせ先】
株式会社Helical Fusion コミュニケーションデザイン室
E-mail:contact@helicalfusion.com

[1] 国際エネルギー機関(IEA)年次報告書 「2023年版世界エネルギー見通し」(World Energy Outlook 2023) 

[2]FusionX/Helixos report Global Fusion Market Analysis: Electricity, Supply Chain & Construction (https://fusionxinvest.com/data-analysis/analysis/)

[3] NIFSは、世界有数の大型プラズマ実験装置「大型ヘリカル装置(LHD)」において、3,268秒間(約54分間)にわたるプラズマの維持や、1億度を超えるプラズマ温度の達成、そうした運転に不可欠なプラズマの安定制御にかかわる知見などを蓄積してきた、ヘリカル型(ステラレータ)核融合研究を牽引する公的研究機関です。

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会社概要

株式会社Helical Fusion

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URL
https://www.helicalfusion.com/
業種
電気・ガス業
本社所在地
東京都千代田区大手町二丁目2番1号
電話番号
-
代表者名
田口 昂哉
上場
未上場
資本金
-
設立
2021年10月